牡蠣と栄螺 男性育休記2-21
5/6(金)、予想に反して幼稚園は普通にやっている。私の休み期間としては最後の幼稚園である。空気を読んでくれたのが「パパがいいの」「おむかえはママがいいの」とご指名いただいたので、まず送ることにする。
前回同様、抱っこして連れて行こうかなとも思ったのだが、すっかり大きくなった3歳児に耐えうる抱っこ紐がもう無い。素手で抱っこしても良いのだが、妻の話によると他のお母さん方が「芳川さんのご主人、抱っこで送迎しててマジでビビった」とシーズン1のときの私の送迎に、よく言えば「驚いていた」まあでもたぶん実際は「引いていた」という感想だと思うので、控えることにする。
電動自転車にぶち込んで運ぶ。
なにこれ、めっちゃ楽じゃん。これを使わない人って馬鹿なの?ワイは馬鹿で合ってる?そう思った。
いったん帰宅すると、妻は予約していた美容院に出かけていった。私は0歳児にとりあえず朝飯の離乳食を食べさせて、おむつも替えて、洗濯乾燥機を回すと、一気にやることがなくなった。
「仕入れでも行くか」
0歳児を抱っこ紐にインして、長距離散歩に出かける。鮮魚店に赴いて、生食用のデカい殻付き牡蠣と、刺身用の栄螺を買った。こないだ体調不良でよく味わえなかった大吟醸がまだ残っているし、夕飯はそうしよう。
妻が帰ってくる。美容院帰りは、とにかく誉めなくてはいけない。この局面でのワードチョイスが瞬発力を求められて非常に難しい。ここで怪我しないための損保とか世の中で売ってくれないだろうか。私は買う。
「すごく切ったね!さっぱりしたんじゃない?」
文字にしてみるとひどいな。そんなことは言わなくてもわかる。損保の開発を待つ。
妻が3歳児を迎えに行き、帰ってた3歳児と遊ぶ。最近は、プラレールを縦にものすごく並べて「じゅうたいだー!」という遊びにご執心だ。「パパもやって」と渋滞している中の一台を動かすように指示をされるのだが、なにせ渋滞しているので動けない。前にも後ろにも動かせないので「進めないようー」とか言うだけなのだが、3歳児はなぜかめっちゃ爆笑している。彼の希望はよくわからない。こんな形でゴールデンウィーク名物の渋滞を追体験することになるとは思わなかった。
夜は久々に牡蠣ナイフを取り出し、牡蠣を剥き、栄螺をえぐり出した。牡蠣は人生で1000は開けたことがあると思うのでスムーズなのだが、栄螺はせいぜい50、何よりブランクがあるので肝が途中で切れてしまった。猛省した。栄螺を大量発注したいと思ったが、食べてくれる人が集まる機会が果たしてあるだろうか。
「パパまたじゅうたいしよー!」
そうだな、渋滞しよか。
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