公園と百貨店 男性育休記2-2
「タイヤブランコしたいの」
百貨店に買い物に行きたい妻と、近所の公園でタイヤブランコをしたいの訴える3歳児の意見が衝突する。こういうとき、どうすればいいか。
「二手に別れよう」
私がそう提案すると妻は納得しない顔で、なんで急にタイヤブランコなのよとブツブツ言っていたが、次第に現実的にそれしかないと理解したようで、0歳児を妻が抱っこして出かけて行った。
「ヨッくんも抱っこがいい」
3歳児は15キロちょっとあるので長距離の抱っこはしんどいのだが、まあ、公園くらいまでならいけるだろう。私は何とか彼を抱えて近所の公園に到着した。
ジャングルジム、すべり台、普通のブランコの順で遊ぶ。
普通のブランコで私が、スウィングしてから飛び降りると「パパおりるのじょうずだねえ」とお褒めに預かった。
それから、別のおともだち(この、キッズを「おともだち」と呼ぶシステムは一体何なのだろうか)がどいてくれたので、タイヤブランコで遊ぶことができた。
さあヨシタロウあそべよと思ったが、既に公園に飽きてきていておざなりにタイヤブランコした挙げ句「かえろっか。パパ、だっこしてー」と言ってきた。
公園への滞在時間は30分もあっただろうか、家でプラレールでもして妻を待つしかないかなと思っていたところ、抱っこされた3歳児が「ママとなかなおりできるかなー」と言い出した。ケンカした、あるいは怒らせたという自覚はあるようだ。
「なにかいいほうほうないかなー」
良い方法。こういう言い回しは幼稚園で覚えてくるのだろうか。毎日日本語が上達していくのは素直に感心する。
「そしたら、ママにお菓子買ってこうか」
「おかしかってこー!」
夕飯の材料が心許無いのでその買い物をしないとと思っていたので、我ながら「良い方法」を提案できたと思う。3歳児は「ヨッくんがおすの」と宣言してカートを押しては色々なところにぶつかりながら進んでいった。確か義母に良いシャケをもらったはずだ。使いかけのケッパーもあるし、あとはアスパラを買って春っぽいパスタでも作ることにした。
3歳児は、「ママにこれあげるの」といってアポロチョコをカゴにぶちこんでいた。「これはヨッくんが食べるの」と言ってアンパンマンチョコと、ペロティチョコを買っていた。自分の分の方が多いのがさすがだ。
カートを押す主導権を最後まで譲らないまま、レジに衝突した。レジ打ちの女性はその衝突を気にせず機械的に会計に入ったので私も謝らないまま通した。
帰宅して、妻を待ちながら、昨日のハッピーセットと一緒にもらったトミカのDVDを見ながら過ごす。すごいスピードで、アンパンマンチョコを完食し、「つぎはこれたべるの」とアポロチョコに手をかけようとするので、「それはママにあげるんじゃなかったの」と苦言を呈すると露骨に機嫌が悪くなった。ペロティも買ったやんけ、ペロティ食えよと犯人の説得を試みているあたりで、妻が帰ってきた。
妻の祖母へ、プレゼントを百貨店に買いに行ったはずだ。元々は「自転車に乗る時の手袋を買うことはお母さん(私にとって義母)との話し合い決まっている」という話で、先日百貨店でも手袋見たのだが「そういえば普通の手袋なのか、肘まであるような長いタイプなのかお母さんに聞いてなかった」という確認不足があり、いったん持ち帰りとし、後日義母との確認の末「普通の手袋」という結論になった。で、満を辞して今日、その普通の手袋を改めて買いに行った、はずだ。
「パジャマを買ってきた」
妻が何を言っているのか分からない。
「ママ!いっしょにチョコたべよ!」
「ヨッくん食べよ食べよ!」
分からないことが多いが、まあ、結果的に仲良くアポロチョコを食べているなら、それでいいのではないか。イチゴチョコと普通のチョコが、二手に別れた味が一つになっている。それがアポロチョコレートなのだ。
そんなことを思いながら、パスタのためのお湯を沸かし始めた。
4/17(日)の備忘録
朝ごはんはベネッセ「こどもちゃれんじ」の紹介登録特典で
しまじろうパンケーキを焼く。
午前中はあてどなくイオンに行く。イオン内の公園で遊んだのち、ダイソーでお砂場セットを買う。
テイクアウトで丸亀製麺のうどん弁当を買ってから帰宅。
昼、庭でうどん弁当を食う。義父が庭に作った砂場で遊ぶ。
午後、二手に分かれる。
夕食は鮭とアスパラのスパゲティとサラダ。
風呂は、私が0歳児、妻が3歳児。17-19時で昼寝した3歳児の寝かしつけに苦労する。