2022年振り返り。「こんのひよせ “Knockin’ on Your Door"」昔の私からバトンを受け取って新しい扉を開けた、のかもしれない。
11/30 に私、こんのひよせの1st配信シングル “Knockin’ on Your Door” がリリースされました。
リリースから約1ヶ月。発売当初のバタバタ感もおさまり、そう言えばこの曲の制作について何も書いてなかったなと思い至りました。なぜこの曲を作り、今リリースしたのか。年末ということもあり今年を振り返る意味でもこのnoteに書いてみようと思います。
デビュー15周年
初めてこんのひよせに触れてもらってる方にはピンとこないかもしれないけれど、今年2022年は私のメジャーデビュー15周年イヤーなんです。
(私のプロフィールはこちらで簡単に書いてます)
去年の秋頃から活動15周年ということを意識しだして、ずっと真面目に音楽をやってきたわけじゃないけど(途中活動休止期間もありました)それなりに頑張ってきたよな…という気持ちが高まり、2022年の目標を(15周年記念として)「ワンマンライブをやる」「音源をリリースする」の二つとしました。
そのうちの一つ、「ワンマンライブ」は2月のバースデイワンマンで叶えることが出来ました!
あとは音源リリース。年明けから曲の制作など動き始めました。
私は宅録が趣味なので曲は打ち込みで作っているものが多く、コツコツと作った作品がそこそこたまっています。
4年前にリリースしたアルバム「ハトと電線」のレコーディングの際も宅録で出来上がっていたデモをバンドメンバーに再現してもらうような形で制作したんですが(岡本洋平くんプロデュースの「金色夜叉」は除く)今回も新曲を作りつつ、この15年の間に作ってきてまだ陽の目を見ていない曲たちの中からも選ぼうかなと何曲か候補を挙げていきました。
目標はアルバムリリースなので選ぶのは7、8曲。中でも、とあるバラード曲はぜひレコーディングしたいと思い、その曲は弾き語りで作ったものだったのでアレンジを打ち込みであれこれ考えていました。けれどこれがどうしても素敵にならず…。
困り切ったところで今作プロデューサーであるシンガーソングライター青木慶則さんの存在を思い出しました。青木さんは元HARCOさんとしてご存知の方も多いのではないでしょうか。
青木慶則さんプロデュース
青木さんは2月のワンマンライブを見てくださって(たくさんアドバイスをくれたのでびっくりしました)その後、青木さんのレーベルのシンガーソングライター乙川ともこちゃん(オトちゃん)のボイトレの依頼をしてくれたり、交流を持たせていただいてました。
オトちゃんのプロデュースをはじめアレンジや制作をたくさんしている青木さんならこの曲をカッコよくしてくれるのでは…とダメもとでアレンジを依頼してみると、なんとも快いお返事。
話が進むにつれ「1曲アレンジではなく3曲くらいプロデュースでやってみましょうか」というありがたい流れになり、作りためていたデモをいくつか送ることに。
プロデュースを引き受けてくれる際青木さんは何度か「ひよせ さんには借りがあるので」ということを言ってくれて、それは「世界でいちばん頑張ってる君に」という曲のカバーに関してなんだけど、この辺りも15年の歴史を感じるというか、今やっていることは全て昔から繋がっているんだなと強く感じました。
デモを15曲ほど送って、最初はなかなか手厳しいご意見をもらったんだけど、そのうちの半分ほどはリリースできるのでは?という感触になり、目標を細かく再設定。
「2007年11月メジャーデビューなのでそれに合わせてリリースは2022年11月」
そして曲選び。送ったデモのうち3曲くらいは青木さんが「いいと思う!」と感想をくれていて、その中から選ぼうという話に。そう、もともとお願いしたかったバラードはボツ、というか後ほど…みたいな扱いになってしまいました。(そんなこともあります。いずれ陽の目を見せてあげたいな)
Knockin' on Your Door
その3曲の中に「Knockin' on Your Door」がありました。
この曲は確か2010年頃に書いたもの。その頃ライブで演奏したこともあって、その映像がyoutubeに残っていたりもします。
ただそれだけ昔に書いたものだと歌詞の内容が今歌いたいものとのズレがあって。もっとやぶれかぶれというか刹那的というか、「今しかないんだ」みたいな気持ちで書いた曲だったから。
実は一昨年、2020年にコロナ禍で悶々としていた頃にこの曲を再構成して歌詞を書き足したりしていたんです。「離れ離れの恋人たち」というフレーズはその時の気分が如実に出てますね。なのでここは絶対残したかった。
この曲って突き詰めれば「大好きな君を攫いに行くよ」っていう恋の歌なんだけど。最初にこれを書いたときは「時の流れの残酷さ」みたいなものを前面に出した曲(イヤな曲だな笑)でした。それが「時は流れるからこそ…」という気持ちを大切にしたくなりました。これは大人になったからこその考え方かもしれないな。
耳に触れるフレーズの心地良さとか、キャッチーさ。青木さんとのやりとりの中で曲の核をより明確にしていきました。より明るく伝わりやすく、ポップに。
歌詞が完成した時、ひねくれて青春を拗らせていた昔の私からうまくバトンを受け取れたような気持ちがしました。
15年経って歌うのが、しめしめとしたバラードじゃなくてこういう前向きな曲で良かったなと心の底から思います。
(しめしめとしたバラードもそのうち歌いますけど)
レコーディング
実際にレコーディングを行なったのは10月〜11月頃。その前にジャケットの撮影もしていて、前作は全て自分一人でやっていた作業を信頼できる人達とやれることの楽しさを存分に感じながら、スムーズに制作は進みました。
レコーディングは私のデモを元に青木さんが打ち込みでほぼ完成させ、その上にギターを。ギターをお願いした石本大介さんにはリモートでたくさん弾いていただきました。(石本さんのギターがまた素晴らしくて!ちょっとしたオブリなんかもありがたく使わせていただきました🙏)
そして青木さんのスタジオにて歌入れ。コーラスやカズー、口笛なども。
ゆっくり時間をかけた録音で、1曲を録るのに3日使う優雅さ。実際は「スケジュール大丈夫なのかな?」とヒヤヒヤしながら。
でもプロデューサーと二人顔を突き合わせてじっくり歌入れできる環境はとてもありがたかったです。今までのレコーディングではこんなに歌のことを考えてくれる人はいなかった。基本ほったらかしだったもんな…。とにかくたくさん勉強になりました。自分で考えていたコーラスもほとんど全部使ってもらえて、楽しい作業でした。
初めて自分の宅録がそこそこ通用する?と思えた機会。青木さんもリリース文で『Soma時代から定評のあった歌唱力に加え、楽曲制作能力も見事に開花』と書いてくれました。
すっごく嬉しかった…。
リリースへ
制作が始まってからリリースまではあっという間で、その辺りはまるっと青木さんにお任せしてしまいました。発売はもちろん青木さんのレーベルSymphony Blueから。
AppleMusicの公式プレイリストに入れてもらったりでありがたいことにご好評をいただいております。Spotifyのリスナー数も589人(12/28現在)とリリース前の9人(!)から大幅上昇。ありがとうございます。
配信リリースというものに馴染みのない方もいらっしゃると思うので簡単に説明すると、配信とはCDのように物として売ることは無く
●曲のデータを買ってダウンロードして聴く
●サブスクと言われる配信サイト(無料のところと有料のところがあります)を通して聴く
この2択になります。
今回リリースしたNexToneという配信業者さんのサイト↓で見ると
「再生する」がサブスク、
「購入する」でダウンロードできる、と言うことですね。
難しくはないのでぜひどこかのサイトでお聴きいただけたらと思います。急に宣伝めいてきて申し訳ないんですがハッキリ言ってこのnoteも宣伝です笑。
気に入ってもらえたらサブスク各サイト登録をぜひ!数字と言うものは冷たいようでいて温かいもので、とても励みになります。
どうぞよろしくお願いいたします。
長々と1曲について書いてきましたがこれでも伝えたいことの10分の1も書けてなくて、でもその残りは曲を聴いて感じてもらうのがいちばんかなあなんて思ってこの辺りで筆を置きます。
15年経って歌うのがこの曲でよかった。ここからさらに新しいことが始まっていくんだなと思えています。
そうそう、目標がアルバムリリースというのは変わっていないので来年中にはアルバムをCDの形で発表したいなと思っています!これが来年の目標だな。まだまだ未発表曲わんさかとあるからまた配信もしたいし、そうだ、ラジオもやりたいんだ。
やりたいことだらけで今年を終えられるなんて幸せなことです。
2022年ももう終わり。関わってくれたすべての方々に感謝です。
2023年、また新しい扉を開いていきましょうね。
こんのひよせ
シンガーソングライター
SNS、サブスクなど登録よろしくお願いします。