切れかけの街灯に、私はなりたい
仕事終わり。寒さで悴んだ手と手を擦り合わせながら、歩き慣れた道を一歩一歩進む。ぽつん、ぽつん、と不規則に並んでいる街灯。見上げると目が眩むほどに白い光を放っているものもあれば、半ば切れかかっていてあまり機能を果たしていないものもある。それらの横を通り過ぎながら、
『私は今日頑張れたかな。』
『今日は私にとってどんな一日だった?』
『明日はどんな一日にしようか。』
『明日は何を頑張りたい?』
などと一日を振り返ったり、明日のことを考えたりと自分に問いかける。
【あの切れかけの街灯は、ありったけの力で必死に暗い道を照らし続けて頑張ったのだから、これから心置きなくゆっくり出来るのだろう】
切れかけの街灯を通り過ぎる前に思ったこと。それを何故か、自分に重ねてしまった。私にもいずれ、そういう日が来るんだろうか。もしその日が来る時は、何一つ悔いること無く役目を終えたいものだ。その為に私がやらなければいけないことは、きっと沢山ある。そして私にはやりたいことも沢山ある。全てを満足に人生を終える為には、
【一日一日を、大切に過ごすこと】
が、重要となり、一日一日をなんとなく過ごしている場合じゃ無いぞ、と我を奮い立たせながら今日も帰路に就く。