2023/08/15 音楽の表現力と基礎の結びつき―コンクールからの教訓
今年度のコンクールが終わりました。
総勢12名の小さなバンドの大きな挑戦。儚くもあっさりと終わってしまいました。
「自分たちの演奏が上手であれば周りは関係ない。」
そう言い聞かせて、自分たちの演奏と向き合いながらどうにかこうにか頑張ってきましたが、やはり30人バンドと12人バンドでは
「力の差」が埋められなかったことは事実です。
非常に悔しい結果となりましたが、今年いろいろと試行錯誤していくなかで手応えのあったことがいくつかあったので、ここに書き残しておきたいと思います。
☆基礎の重要性
こんなことは指導者のみなさんであればわかりきっている話だと思います。しかしながら、これが難しい。
何が難しいかというと、
「重要性がわかっているが、そこに着手する時間が無い」
ということ。
さまざまな行事をこなしながら、コンクールの練習を並行して練習を進めなければいけない状況の中、なかなか基礎の時間を取り切れないことが多かと思います。特にコンクールが差し迫ってくると、「譜読み」に時間をかけないといけないので、基礎が疎かになってしまう。
本校の生徒も同じような状況に見舞われていましたが、結局のところ、
譜読みも、その後の“表現する”と言った活動も
「基礎力」が無いと対応しきれない という結論に達しました。
結論としては至極当然で、シンプルなことなのですが、
・強弱をつける
・音程をあわせる
・アーティキュレーションを揃える
など、表現したいことに対して必要になることは、
全て
「基礎の応用」
になるからです。
大きい音を出したり、高い音を出したり、なめらかに吹いたり、歯切れよく吹いたり…やることが複雑になったとしても、結局は基礎の応用なので、基礎的な内容の幅が増えない限り、バンドとして表現すると言った段階に入れないし、入れたとしても「吹けるようにならない」まま本番を迎えてしまいます。
基本的な奏法を支える
・姿勢
・筋力(肺活量等も含む)
・音感(ソルフェージュ力も含む)
などは、コンクール1ヶ月前では到底どうにもできません。だからこそ、コンクールシーズンに突入するまでの期間で、これらの能力をどれだけ“蓄えられる”かが大切になるかだと思います。
基礎練習はどこのチームも毎日のルーティンとして行っていると思います。なので、このルーティンとは別に、しっかりと“トレーニング”していくことが大事です。
具体的なトレーニングについては今回書きません(余裕があったら今度書きます)が、月に一回だけでも生徒の成長度合いを確認する時間を設けるだけでも、全然変わってくると思います。(時間がなければタブレット等で撮影しておくだけでもいいと思います)
さいごに
継続は力なり
とはよくいったものですが、“意識した継続”と“なんとなくの継続”では雲泥の差がつきます。
ひたすらに、がむしゃらに頑張ることも悪いことではないと思いますが、より高い成果やクオリティーを求めていくのなら、
“何を・どう”頑張らせるか
も考えていきたいところです。
コンクールとしての活動はここで終わりになりましたが、また次の本番に向けて、一歩ずつ歩みを進めていきたいと思います。
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