2023/08/19 教員としての力を最大限に:主顧問と副顧問の資質と発揮する方法
主顧問と副顧問
このような言い方はあまり聞かれなくなりましたが、私の勤務校や部活を運営する中でまだまだ使われている言葉の一つです。
その競技や部活の運営を専門的に経験したり学ばれている先生方は、いわゆる
“主顧問”
になることが多いのかなと思います。それに対して、その競技や部活の経験がなく、技術的な指導ができない方が、いわゆる
“副顧問”
になることが多いかもしれません(あくまで感覚値です)。
主顧問として部活に関わるか、副顧問として部活に関わるかは、主に年度当初の顧問同士の打ち合わせでなんとなく決まることが多いと思います。
そんな中で、“副顧問”になったのはいいけど、専門的な経験がない先生や、
「実技指導できないけど、主顧問と同じように指導しないといけないのでは?」
と悩まれている先生方は往々にしていらっしゃるようです(これもあくまで感覚値ですが)。
仮に経験がなかったとしても、その先生自身がその競技や部活に興味があって、少しでもルールや指導法を覚えたいという意欲に溢れているのであれば、何も心配することはないと思います。しかし、そんな教員は限りなく少ないと思います。学校の都合で、好きでもない競技の部活を持たされたものの、どう指導に関わっていいのかがわからずに苦労している先生もいらっしいます。
今回は、そんな先生方へのアドバイスとして、いくつか話していきたいと思います。
1、同じ土俵で戦わない
一つの部活を複数顧問で見られている先生あるあるだと思いますが、主顧問が専門的な指導ができる先生で、副顧問が経験のない先生の場合、どうしても副顧問の先生は「自分の指導できないのに…」と後ろめたくなってしまうことが多いようです。そんな中で、苦手な競技にも関わらず一生懸命その競技ができるように練習したり、子ども一緒に活動したりする人が多いです。また、子どもたちは子どもたちで、一緒に活動してくれる主顧問と、一緒に活動してくれない副顧問とを比べたり、指導がうまくできなかったことを棚に上げたりすることがあると、指導に対する自信がどんどんなくなってしまいます。
同じように指導ができるように練習したり、勉強する意欲(がある場合)は大変すばらしいと思いますが、「主顧問と同じように指導できるようになる」ことはほぼほぼありません。それに、そができるようになるためには相当な努力と、時間が必要です。そして、それができるようになったとしても、来年度にはまた別の部活に…なんてこともよくあることです。
ですので、周りからの目もあるかと思いますが、
「できないことをできるようにする」に時間をかけることよりも、
「自分ができることは一体何があるか」に
リソースを割いたほうが、これからの力になっていきます。
2、自分にできることを見つける
“主顧問”とか“副顧問”とかって言ってきてしまいましたが、根本にあるのは、
立場はどうであれ、みんな“教員”ということです。
仮に技術的な指導ができなくても、その競技のルールや、指導法がよくわかなくても、
“子どもの成長”に携わることはできるし、その一助としてできることはたくさんあります。
たとえば
・一緒に掃除をする
・様々な係や、分担された仕事ができているかを見届ける
・プレーを撮影して、気づいたことを伝える
・調子が悪そうな生徒へ声をかける
・指導を受けた生徒に、指導された内容を確認する
などなど
「これって生徒でもできることですよね?」と言われそうな内容ばかりではありますが、これが大事なんです。
そして、これらの内容についてを
“いかに指示されずに、自分で気づいて行えるか”が重要になります。
顧問として、自分なりの関わり方をどれだけ見いだせるか、いい意味で“差別化”ができるかどうかがこれらで上手くいくポイントになると思います。
直接的な指導ができる顧問と、間接的な指導ができる顧問。
それぞれが両輪となって、いいバランス感で指導に当たれれば、きっと子どもたちからの信頼も溜まっていくのではないかとおもいます。
綺麗事ばかり言っていることもあり、“それができたら苦労しない”と思う気持ちもわかります。ですが、自分自身の存在意義や、教員としての目的意識を高めていくためにも、子どもにとってよりよい指導、そして、先生自身にとってよいよい時間、よりよい指導をしていくことが大切になってくると思います。
先生の数だけ、指導の数があり、種類がある。経験が浅い先生ほど、どのように関わってあげたらいいか悩むものです。
前向きで、ひたむきな先生方が多いからこそ、応援したい。そんな先生方が気持ちよく毎日をすごせるようにするためにも、私自身も勉強し、もっともっと知識や経験を増やしていきたいと思います。
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