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はるのやよいのこのよきひ

雛祭りに歌われる『うれしいひなまつり』(作詞:山野三郎,作曲:河村光陽)という歌を、日本人なら誰しも一度は耳にした事があるだろう。

毎年3月3日になると、私はふと口ずさんでいる。

♪ あかりをつけましょ ぼんぼりに〜
 おはなをあげましょ もものはな〜

この歌、大体2番くらいまでなら誦じられるけれど、実は4番まであるそう。

その、4番の歌詞を調べてみたら、とても良いフレーズがあった。

  着物を着替えて 帯しめて
  今日は私も 晴れ姿
  春のやよいの この良き日
  なによりうれしい ひな祭り

『うれしいひなまつり』(作詞:山野三郎,作曲:河村光陽)

1番から3番はお雛様やお雛飾りのご様子が描かれているが、4番の歌詞で、雛祭りをお祝いしている人間側の描写に変わる。

ここで私の心に響いたのが「春のやよいの この良き日 なによりうれしい ひな祭り」というフレーズ。

ひな祭りは縁起が良いものなのだ。綺麗なお雛様を見上げて、みんなでお祝いをする心が育まれるのも素敵な文化だと思う。

寒さの中にも暖かい日が混じり、少し春めいてきたところで、桃の節句と言われるお雛祭りがやってくる。梅や桃のピンク色の花が咲き始める。お雛飾りの華やかさは見る者を圧倒する。春だ、春が来た。春をお知らせするお祭りだ。

私にとっては、春が好きだった事を思い出す春の初めのお祭りが、ひな祭り。しばらく春を愛でて過ごそう。


表紙写真は「中山のおひなまつり」に参加されているはBESTIE cafe(千葉県市川市中山)さんにて。