月が落ちてきそうなくらい寒い夜に

さっきまで繋いでいた手は一人ぼっちのポケットの中にしまった。

あなたの話に傾けていた耳が実はすごく冷たくなっていたことに気づいた。

帰り道、わざと寄り道して、なんでもない話を、特別な人とする夜。

一時も離れないでいたい関係より、少し自分の時間が欲しくなる関係の方が健全と分かっていても、不健全な二人のままでいたいなんて思う。私だけかな。

別れ際に、あなたの言った言葉がこだまする。

私だって分かってる。あなたの方が正しいことも。

あなたが私を思って言ってくれてることだってことも。

でも、私は、自分の感覚を大事にしたい。

いつかあなたに分かってもらいたいなんて甘えたことも言わない。

今日はお風呂入らずに寝ます。

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