希望退職に応募しても年収は維持できるか?
こんにちは。ひよこです。
今回は希望退職に応募し再就職した場合、年収は維持できるかどうかについて書いていきたいと思います。
8割以上の人は年収が下がる
結論は8割以上の人は年収が下がります。場合によっては半分以下です。
希望退職に応募する人の平均年齢は、ざっくり50代前半です。
希望退職を募集する企業は大手企業が多いので、大手企業の50代の平均年収は約1,000万円程度です。
また、希望退職を募集する大手企業は、年功的な賃金制度を運用しているところがほとんどですので、実際の実力より給与が高くなってしまっています。
つまり、大企業にいる間は「給与」>「パフォーマンス」になっていて、年齢が上がれば上がるほど、そのギャップが大きくなるので、希望退職に応募して再就職すると、当然給与が下がる訳ですね。
年収のダウン幅は4割~6割
ここで問題なのが、希望退職の対象になる当事者が、そのギャップの大きさに気が付いてない事です。
ほとんどの人が給与が下がること自体は理解をしています。2割くらい下がってもしょうがないか、くらいに思っています。
ところが、現実はもっと厳しく、年収のダウン幅は4割~6割です。
ダウン幅が比較的小さい職種はエンジニアなど技術職で、ダウン幅が大きいのは、専門性の低い管理職です。
「何ができますか?」という問いに対して、「マネジメントができます」と答える人が一番危ないです。
自分の価値を正しく認識する事が重要
では、希望退職には応募しないほうがいいのか、というとそうではないと思います。
希望退職は会社によっては、多額の一時金が支給されるというメリットがありますし、すでにその会社にやりがいをもって働く仕事がない場合もあります。
残りの人生、いきいき働く為には、希望退職に応募して再就職する事も重要な機会の一つです。
ですので、自分自身の市場価値を正しく認識する事が大変重要です。
現在の給与が1,000万円だったとして、自分の実際の市場価値が600万円だった場合、それを知っていれば、その差分を埋める為にどう会社に貢献するべきか、日ごろから考える事ができます。
そのような考えを持って、日々学ぶ姿勢をもって行動すれば、会社から退職勧奨をされる可能性も下がるでしょう。
また、自分の価値が600万円と知っていれば、仮に転職した場合、現在の給与との差額が400万円だと把握できます。
55歳の時に希望退職が募集されれば、定年までの差額は「400万円」×「5年」=「2,000万円」となります。
仮に退職加算金が1500万円だったとしたら、今の会社にいた場合とくらべ生涯賃金が500万円減少するとシュミレーションできます。
その上で初めて、貯蓄や今後の必要資金を踏まえ適切な判断ができると思います。
市場価値の図り方
では、どのように市場価値を図ればよいか。
それはひとつしかありません。
実際に転職活動をすることです。(転職活動するといっても本当に転職する必要はありません)
転職活動を行うという事は、自分自身の職務経歴を棚卸する必要もあります。
これは、「自分に何ができるのか」、という事を客観的に把握する為にも非常に重要です。
また、志望動機を考える必要があります。
本当は何がやりたいのか、何をやっているときに喜びを感じるのか、改めて認識する事ができるでしょう。
そして、準備が整ったら、実際に求人を検索してみたり、人材紹介会社に登録してみましょう。
その段階で、自分が社会からどの程度必要とされているのか、自分のスキルがいくらで売れるかを始めて認識できると思います。
実際に応募してみてもいいと思います。面接した上で、断っても全く問題ありません。
そもそも転職するつもりないからと言って行動しないか、納得できるキャリアを歩む為に行動を起こすか、どちらが今後の人生にとってプラスになるでしょうか。