退職勧奨の断りかた! リストラ対象の方必見です
こんにちは。ひよこです。
今回は退職勧奨の断りかたについて、書いていきたいと思います。
最近、ニュースをみていてもリストラの記事が増えてきましたね。上半期の決算が厳しく、これからリストラを実施する企業が更に増えていくと思います。
新聞記事では希望退職の募集としか書かれていませんが、「希望」というのは建前で、実際には退職勧奨という合法的な肩たたきが行われています。
退職勧奨とは、簡単にいうと会社がやめて欲しい社員に対して退職を勧める事です。
これまで会社の為に一生懸命働いてきたのに、その会社から辞めろと言われたら相当キツイですよね。
実際には、退職勧奨された方の半数以上は不本意ながらも退職を受け入れています。
もちろん強制ではないので断る事もできますが、会社側も必死ですので断りにくい状況に追い込まれる訳です。
ではどのように断れば良いか、法的な観点なども踏まえてお伝えしたいと思います。
どのように退職勧奨は始まるのか
まず、退職勧奨はどのように行われるか知っておく必要があります。
希望退職の発表から退職勧奨面談までの流れを順を追って説明いたします。
希望退職が発表されると、対象になっている従業員向けに説明会が行われます。
説明会では、「希望退職に至った背景」「今後の会社の戦略」「希望退職の制度の説明」が発表されます。
そして説明会の最後に、「更に理解を深める為にひとりひとりと個別の面談を実施します」という形で締め括られます。
そして面談が始まるのですが、この面談が以下の3パターンに分類されます。
①希望退職に応募せず、今後も当社で活躍して欲しい
②希望退職に応募するかどうかはあなた自身でよく考えて欲しい
③希望退職に応募して退職して欲しい
この③の面談が退職勧奨です。
希望退職発表後、一斉に面談が始まり、上記3パターンの面談が混在するので、「おれは残れと言われた」とか「私は辞めろと言われた」とか「私はこれから面談だけれどもなんて言われるのだろう」とか、社内は騒然とするわけです。
退職勧奨面談の内容
では、どのような内容で退職を迫られるのかというと、以下のようなイメージです。
「先日の説明会でも話はありましたが、当社の経営状況は非常に厳しい状況です。したがって、人員を減らさなければならなくなり、希望退職の募集を決定しました。」
「それに伴い、今後は少数精鋭で事業を運営していく必要があり、〇〇さんには今後当社で活躍して頂く事が難しいと考えています。そこで〇〇さんには、ぜひ希望退職に応募して頂き、社外へ転身する事をおすすめ致します。」
「希望退職に応募した場合は退職加算金として月収の24ヶ月分と、次の就職先を探す再就職の支援を行いますので、ぜひ前向きに検討してください」
「大変重要な事なので、いますぐに結論を出す必要はありません。じっくり考えて、次の面談で考えを聞かせてください」
と行った感じです。
退職に応じない場合、面談は5回〜6回程度続く事になります。
このような理不尽な面談は違法ではないのか!?と思う方も多いのですが、退職を勧めること自体は違法ではありません。
退職を強要してきたら違法になります。勧めると強要の違いはどこなのかという点は曖昧な部分もありますので、詳細を知りたい方は過去の記事を参考にして下さい。
では、どのように退職勧奨を断れば良いか、いくつかのパターンがありますので、参考にしてください。
「希望退職に応募しません」と言い続ける
シンプルですが、有効な断り方です。
ここでのポイントは『言い続ける』ことです。
なぜならば、一度「希望退職に応募しません」と言ったところで、相手も引き下がらないからです。
下記のような返答が想定されます。
「〇〇さんには活躍頂くことが難しいという会社の考えに対しては、どう思いますか?」
「会社が経営的に厳しい状況にたいして〇〇さんは、どう思いますか」
「今後、この会社でどのような貢献をしていくつもりですか」
こうした、難しい質問を投げかけられた上で、
「そのような考えでは困ります。」
「もう一度よく考えてください」
「会社として〇〇さんに希望退職に応募して欲しいという考えは変わりません」
というな、面談が延々と繰り返されます。
ですので、何を言われても「希望退職に応募するつもりはありません」と言い続ける必要があります。
あまりに、しつこいようでしたら、以下のように答えましょう。
「会社の説明はよくわかりました。ただ、これは希望退職なので、応募するかは自分の意思で決めていいんですよね。従って自分の意思で決めた結果、応募しません」
ポイントは、論点を「応募するかどうかは自分の意思」だという点に持っていくことです。
この点をYESかNOで答えさせて(当然、YESとしか言えない)、では応募しません、という展開に持っていくことです。
のらりくらりかわす
二つ目の断り方は、のらりくらりとかわすことです。
あまり、毅然とした態度をとるのが苦手な方や、はっきりをモノを言えない方にお勧めです。
希望退職に応募するかどうかは、希望退職制度への応募用紙を出すか出さないかです。そして、希望退職制度には、必ず締め切りがあります。
つまり、退職勧奨面談は適当にのらりくらりとかわして、応募するかどうかの態度は表明せずに、最後まで応募用紙を出さなければいいのです。
こんな、イメージです。
1回目の面談
上司「希望退職に応募して欲しい」
あなた「そうですか、考えてみます」
2回目の面談
上司「で、考えた結果どうすか?」
あなた「考えましたが、まだ迷ってます」
上司「どのあたりで迷ってる?」
あなた「会社のいうこともわかるんですけど、どうしても決心がつかなくて・・・」「もう少し考えてもいいですか」
上司「わかりました。ただ、会社の考えは変わらないで、そのつもりで」
3回目の面談
上司「決心つきましたか?」
あなた「実は、まだ迷ってまして、すみません」
上司「具体的に迷ってる点を聞かせてもらえますか?」
あなた「いやあ、漠然した不安でして・・・」「募集の締め切りギリギリまで考えさせてください」
みたいな感じで、最後まで「迷っている」と言って、応募用紙を出さない作戦です。
このやり方は、退職勧奨の面談に最後まで付き合わなければならないという点では大変ですが、相手も「考えさせてくれ」と言われて、そうさせない訳にはいかないので、上司と険悪にならずに断る方法としては、有効です。
また、このほかに「体調不良を訴える」方法などもあります。
断ったあとが大変?
退職勧奨を断った後が大変か、という不安を頂く方も多いです。
というのも、退職勧奨面談中は半分おどしのようなことも言われます。
例えば、
「転勤になるかもしれない」
「望まない仕事をやってもらうこともある」
「評価は今まで以上に厳しくなる」
「今までの仕事量を、今までよりも少ない人数で行う為、業務の負荷が高くなる」
ただし、経験上希望退職の期間が終われば、何事もなかったように今まで通りに戻ることがほとんどです。むしろ人数が減ってすっきりしてやりやすくなるくらいです。
上司も、退職勧奨をやりたくてやっている訳ではありません。会社から言われて仕方なくやっているんです。
希望退職の期間が終われば、部下のモチベーションを上げて、慕われる上司に戻りたい訳です。
まとめ
もし、辞めたくないのにリストラ対象になってしまったら、キッパリと断る勇気を持ちましょう。
ただし、かならずしも会社に残ることが幸せということでもないので、そこはあなたのキャリアプランや、仕事のやりがいや、経済的な事など総合的に考えて判断する必要があります。
今後、リストラは増えていくと思います。
対象になられた方が人生にとっての重要な判断のサポートになれば幸いです。
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