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もやっとする査読システムと研究倫理 【ポッドキャスト台本紹介】

ひよっこ研究者のさばいばる日記(ひよけん)という、研究者の生活をポッドキャストで配信しています。パーソナリティのはちです。

大学で働いて少し経ち、査読をしてもらう側から、査読をする側の仕事依頼もちょこっといただくようなってきました。

今回のエピソードは、そんな査読システムと、査読する側の研究者に求められる倫理観について話しています。


ホストさんの紹介

このエピソードは、毎月恒例 #科学系ポッドキャストの日の連動企画です。
他のたくさんの番組さんで、「システム」というテーマに関するエピソードが更新されています。ぜひ聴き周りしてみてください!

今月のホストは、工業高校農業部さん!

仲良しの番組さんなので参加せねば!となりましたが、お題「システム」に少し悩まされました。

番組の色的に少年心に溢れたテーマだとばかり、てっきり思っていましたが、お堅いテーマが発表されたときは驚きました(笑)
本編でも、好き勝手言っていますので、お聴きいただければ幸いです。

あ、仲良いから言っているんですよ、ひよけんと工業高校農業部。

ウシハラされているくらいなので。
ひよけん、全然、農業系ポッドキャストじゃないのに….

科学系ポッドキャストの日って何?

って方は、以下の記事を読んでみてください。


本編に戻ります。

最近、実際に生活の中で議論した、査読のシステムをテーマに取り上げることにしました。


ひよけんでは、台本をある程度書いて収録しています。こんな台本から本編ができているんだな〜くらいで見ていただけると嬉しいです。 


台本紹介

ちー:Sante! 大きい動物の研究しているちーと、はち:小さい動物の研究しているはちです。
ちー:この番組では、研究者として、ひよっこ教員として、はたまた普通の?アラサー女として、日々奮闘中の2人のリアルな会話をお届けします。

はち:今回は、少し真面目な回になるか、愚痴回になるか、、、怪しいところですが、ある制度について、話してみたいと思います。

ひよっこだな〜って先輩研究者に思われそうな内容かも...
研究者なら誰しも一度くらいは考えたことがあることだと思いますが...

今はちのパートナーは、絶賛就活中でして、その大学の研究者と、どのような研究を進めていけるか、貢献できるかという意図で、研究計画書をたくさん書いて出している。

ある日、
「これって読むほうずるくない?アイディア垂れ流している気分」って言われた

研究の過程で、自分の研究計画書や実験の結果をまとめた論文を、専門家に審査してもらうことが、たくさんあります。

これって、自分の大事なアイディアとか、競争相手にバラしたくない情報を、開示するってことになる。

  1. 研究の計画について

    • 研究資金を獲得する時

    • 仕事に応募するとき:その大学でどんな研究をするか

  2. 計画を元に出した結果について

    • 論文の査読

研究計画書も、論文も、「査読」
お金をあげるにふさわしいか、論文を出版するにふさわしいか、審査される
課題設定が適切か、科学的な手法が適切か、実験倫理を守っているか

査読者に求められるもの

査読をする側は、責任と倫理観が求められます。
科学研究費助成事業における審査及び評価に関する規程(令和6年7月18日改正)

(研究者倫理の遵守) 第7条 評価者等は、評価の過程で知り得た他人の独自性のあるアイデア及び未発表の研究成果を自 身の利益のために利用すること及び外部に漏らすことは、研究者倫理及び社会的倫理に反するため、 行ってはならない。
(利害関係者の排除)

科学研究費助成事業における審査及び評価に関する規程

審査委員をお引き受けいただくにあたって

◇ 科研費制度は応募・審査とも研究者の⽀えがなくては成り⽴ちません。
◇ 科研費の審査は「建設的相互批判の精神」に則ったピアレビューであり、これは⽇本の学術研究の将来を左右する重要なプロセスです。
◇ 審査委員には名誉と責任あるピアレビューアーの役割が任されるため、その責務を果たすことが研究者に求められます。

◆ 審査委員には次のようなメリットもあります
● ⽇本の学術振興や研究者コミュニティに⼤きく貢献できます
  – 質の⾼い審査そのものが⽇本の学術研究や研究者コミュニティの発展につながる重要な役割を担っています。
● 最新の研究のトレンドに触れることができます
  – 周辺分野も含めた最先端の研究提案を審査することで、学術的視野を広げる貴重な機会が得られます。
●  科研費の審査プロセスを体験することができます
  – 審査を⾝をもって経験することでどのような観点で審査を⾏っているかがわかり、⾃⾝の科研費応募の際の参考となります。
● 読み⼿に伝わりやすい研究計画調書の書き⽅を知ることができます
  – 科研費に限らず、申請書の作成能⼒の向上につながります。
● 他の審査委員の意⾒に触れ、異なる視点や評価軸を知ることができます(合議審査では他の委員と直接議論する機会もあります)
  – ⾃分の専⾨分野だけでなく周辺分野の知⾒や異なるものの⾒⽅を知ることで、新しい発⾒や発想の転換につながります。

このエピソードは、今月の科学系ポッドキャストの日の連動企画となっています。
今月のホストは、工業高校農業部さんで、工業高校農業部さんが考えてくれたテーマは「システム」でした。

Japan Society for the Promotion of Science

ひよけんでは、システムを制度と解釈して、査読システムについてはなしてみました。

ホスト、ありがとうございます〜!

(挨拶省略)

音声はこちら


ご感想

ひよけん、お便りの数は比較的少ないほうだと思うのですが(送ってくださる方に本当に感謝しています!!)、X上での感想は、ほぼ毎エピソードにいただけています。本当にありがとうございます!

せっかくなので、記録として台本noteに一緒に残させてください!

どんな感想も嬉しいです!
改めて、ありがとうございます!

(全部は載せれないことがありませすので、その点はご了承ください)


文責 はち


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