繋がった首の皮~2019.10.13 第36節町田戦~
両チームのスタメンはこの通り。
鹿児島はいつもの4-2-3-1ではなくルカオと韓を2トップに並べた4-4-2を採用。この2人のタイプ(フィジカルの強いポストプレイヤー)を考えると、いつものショートパス主体で人数をかけて崩しにいくスタイルより現実路線のダイレクトな攻撃が増えるのかなという予想ができた。五領がベンチで今季ここまで主にトップ下で出場していた枝本が右に入ったことも注目ポイントだった。
町田の方も4-4-2の布陣でミラーゲームに。昨季のJ2アシスト王の10番平戸がキープレイヤーかな?
前半
両チームともボールを短く繋ごうとはせずに簡単に長いボールを2トップに蹴り合いそのこぼれから何かを起こそうという攻撃。
町田の方は2トップのジョンチュングンが広範囲にボールを触り鹿児島は右サイドの酒本からルカオを左CBと左SBの間の裏に走らせてキープからチャンスを創る狙いか。
鹿児島は右サイドにボールが渡っても枝本が本職サイドの選手ではなかったので、テクニックでキープはできるものの崩しが停滞した印象。CBを釣り出したハーフスペースを連動して狙う動きが欲しかった。酒本と枝本のコンビも今までにない組み合わせで連携の練度が不足したか。
時折町田が短く繋いでくるシーンではマッチアップする相手に付いていって前からハメようとする意図がみえた。ボランチが降りて受けに行く場面でもニウド、中原秀が浅いところまでみていた。ただ基本的に人を見ているので相手が自分のポジションを離れて受けに来られたときに簡単にスピードアップをされたのは要改善か。
前半は両チームダイレクトな攻撃が決め手を欠きスコアレスで折り返し。
ハーフタイムのDAZNのスタッツに面白いものがあったので引用(ルール的にアウトだったりする?)。ご覧の通り右に偏りがすごくて酒本、枝本、ルカオが近い位置でプレーしていることがわかる。にも関わらずうまく連携を取れなかったことで中の人数を減らしただけになってしまった。
後半
両チーム共にハーフタイムの交代はなし。
町田の攻撃は前半に引き続きロングボール主体。鹿児島は比較的短く後ろから繋いでいく回数を増やしていく。2CB +降りていく中原秀を中心にビルドアップ。中原秀が降りていったところに町田があまり制限をかけてこなかったので中原秀は自由にプレイできていた印象。鹿児島のショートパスから崩したい狙いが結実したのは61分にルカオに替えて五領を投入してから。
五領が左に入って牛之濱が右に、枝本が得意のトップ下に入ることで中原秀の楔の受け手が増えてボックス内に侵入する回数が増えた。普段は左牛之濱、右五領だが今日は逆でも意外と機能していた。
71分には牛之濱に替えて萱沼を投入。その直後に遠目からのFKで枠を捉えて存在感を発揮する。
その後は先取点の欲しい両チームが交互に攻める展開になっていく。85分にはめっちゃ久しぶりの出場、薗田を投入。鹿児島の方がアイデア豊富に攻めており、CKを獲得する場面も多く決めきる力が欲しかった。
試合総括
6連敗中の鹿児島としては久しぶりに勝ち点を獲得できたが、順位の上でみると勝ちたい相手であったし、実際に勝てる内容だったと思う。
今までと打って変わって無理にショートパスで繋がず、崩しに人数をかけすぎないローリスクのサッカーは16試合ぶりのクリーンシート(なんちゅーパワーワードよ)という結果をもたらした。これを受けて次節以降どうするかはわからないがとにかく目標の残留は簡単なものではいない。
今週末は3週間ぶりのホームで山口を迎え撃つ。山口は前節、昇格争いをしている京都に勝利し勢いにノってくるだろう。前半戦のアウェイで試合終了間際に決勝点を浴び負けた悔しさを晴らすような試合を期待したい。
10/13 J2リーグ第36節 町田 0×0 鹿児島