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Scientix Finance

おはようございます。☺

めだかさんの言うことは聞くべきです。4日も前からTweetしてらっしゃったのに、ふーんで聞き流してしまいました。でも、えっと、確かプールの開始が13日の23:00(JST)だと思うので、まだ24時間もたっていません。まだまだアーリーアダプターです。たぶん。

なんのことを話しているかというと、Scientixという9月13日にローンチしたての怪しげなBSCの新興プロジェクトです。しかもステーブルコイン系です。BUSDを預けてscUSDというステーブルコインを発行します。

ステーブルコインのペアで9月14日23時現在APRは138%です。

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アルパカさんとすごく密に提携しています。

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でも本当に大丈夫かな、アルパカさん騙されていないのかな、よく調べて騙してそうなら教えてあげないと! というわけで調べてみました。

Scientix Finance

Docsによると、Scientixは「future-yield-backed synthetic asset platform」、つまり「未来の利回りに裏付けられた合成資産プラットフォーム」だそうです。なんのこっちゃ。

ScientixではBUSDを預けてscUSDを借りることができます。BUSDとscUSDはプロトコルでは等価で取り扱い、担保に対する借入可能額の比は100:50で、つまり100BUSD預けると最大で50scUSD借りることができて、清算されることは絶対にありません。(と書いてあります)

scUSDを発行して何をたくらんでいるんでしょう。えっと、scUSDは独自トークンだから言ってみると無料で発行しまくれるわけです。怪しいです。

もうちょっと調べてみましょう。ScientixのメニューにはVault、Transmute、Farmの3つがあります。

・Vaultは資金プールで、預けたり、借り入れたりすることができます。

・Transmuteは「変える」というような意味らしく、scUSDをBUSDに変えます。

・Farmはファーミングのための資金プールです。それではひとつひとつ説明していきます。

Vault

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Vaultをクリックすると、5つのメニューが横に並びます。

・Deposit

預け入れです。資産はBUSDに限られています。(将来的には預け入れできる資産の種類を増やすそうです。)預け入れるとアルパカさんのプールにいくようです。

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微妙にScientixの方が利率が良いですけど、少し遅れたデータを取得しているのでしょうか? とにかくDepositはこれだけです。

そして、Docによると、Scientixの利回りはここから生まれるのがすべてで、他にはないようです。

・Borrow

scUSDを借ります。それしか借りることができません。

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「担保の50%分のscUSDを借りることができます。あなたの借り入れ金はalpacafinance.orgからの利回りで自動的に返済されます」

んー、どういうこと? アルパカさんとどういう関係があるの? あんたアルパカさんの何なのさ?

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「Scientixの利益はアルパカによって生み出されています。アルパカたちの参加を促すために、ALPACAをステーキングした人には5%のSCIX(2つ目の独自トークン)を配布します。」

やや、やっぱり、アルパカさんを利用して利益を吸い尽くそうとしています! その見返りはわけのわからない独自トークンなんて! けしからんです!😡

あ、まって、ごめんなさい、やってることは一般ユーザーと一緒ですね。ただBUSDをアルパカのレンディングで運用しているだけで、しかもALPACAを預けるからALPACAの買い圧も減って、うん、ごめんなさい、良い人でした。

で、このアルパカのBUSDプールの利子で、借金(=scUSD)を自動的に返済してくれるということなんですね。

※ここがよくわかりません。9月15日6時現在で20時間くらい経過しましたが、返済されているのかどうか見えません。

・Withdrow

次にWithdrow。これは引き出しです。預けたBUSDを引き出します。

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画面の例では、400.346BUSDが担保なので、その50%の200.173scUSDを借りることができます。200.160scUSDを借りているので、あと0.013scUSDを借りる余裕がありますということですね。

逆算すると、借入額の2倍の担保が必要なので、200.160 * 2 = 400.320の担保があればいいから、現在の担保400.346−400.320=0.026 BUSDは引き出しても大丈夫ということです。

この図からわかるのは、市場価格には関係なくプロトコルは常に 1BUSD=1scUSD と評価しているということです。

この時の市場価格はこちら。

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BUSDを貸して、scUSDを借りて、それを売ったら儲かりそうな気がします。しかし資金効率が50%しかないので、このままではscUSDを返済するあてがありません。なにかあてがあるか、もう少し見ていきます。

・Repay

借りているscUSDを返済します。

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scUSD and/or BUSD!? BUSDで返しても良いんですか、そうですね、プロトコルでは常に BUSD:scUSD= 1:1 で評価されていますから。

ということは……ちょっと悪いこと…いや、良いことを思いつきましたよ。

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市場ではBUSDの方が安いから、安い方で返せばいいのでは?
試しに、手持ちのBUSDがRepayでscUSDと等価で評価されるかRepayしてみたところ、みごとに等価で評価されています。

ということで、全額BUSDに交換し、Repayしたら少しのBUSDが残りました。ガス代にも満たない金額なので、正直やる意味はないですが、scUSDとBUSDの市場価格がもっと開けば、そしてもっと大きな資金だったらやる意味はありそうです。

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これで、scUSDが上にペッグを外れた場合は戻ることができるとわかりました。

・Liquidate

最後にLiquidateです。清算という意味です。ひびきがギョッとしますが、これはあまり怖くない自主的な清算です。

どういうことかと言いますと、担保のBUSDで、借り入れているscUSDを1:1のレートで返済するということです。これにより、借り入れがなくなる代わりに担保が減ります。自己資金の合計額は変わりません。

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ただし、僕がLiquidateをしようとした時、100%で返済するとなぜかエラーメッセージがでて、すごい額のガス代(0.4BNB!)を支払う画面になりましたので、注意してください。ごくわずかLiquidateする量を減らすと回避できるようです。

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まっとうなガス代でも0.007BNBということで、$3程度でしょうか、そこそこ良いガス代をとられますので、計画的に使ってください。

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実際やってみるとウォレットの中の50 scUSDはそのまま、借り入れの残(Remaining scUSD debt)がほぼ0に、そして担保の額(Your collateral balance)が50BUSDになりました。

ここまでがVaultでした。ここまでのまとめとしては、つぎのとおりです。

・BUSDを預ける(アルパカさんのレンディング利用)
・scUSDを借りる
・手持ちのscUSDで返済する時はRepay
・担保を使って返済する時はLiquidate

Transmute

次にTransmuteです。これは変えるという意味で、scUSDをここに預け入れるとBUSDに徐々に変えることができるというものです。なんじゃそれは。

どういう意味があるのかといいますと、ここにscUSDを預けていたら、scUSDが市場で高値の時にBUSDに替えられるということだと思います。たぶん。僕がやってみたときは数時間程度ですべてBUSDに替わってしまっていました。

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 ↓ 左と右の数値は無視してください💦

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scUSDで返してほしかったら「Unstake」ボタン、BUSDで返して欲しかったら「Transmute」ボタンをクリックすればOKで、選択できます。

しくみはどうなってるんだろう?この数字の見方もよくわかりません。

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時間をかけさえすれば常に1 scUSDを 1BUSDに変換してくれるのであれば、こちらも安い時にscUSDを市場で買えばアービトラージに使われそうです。そうすると、安値の時にもペッグが戻ることになりますね。

しかしほんとにscUSDが$1よりも安値の時にもTransmuteはscUSDをBUSDに変換してくれるんでしょうか? ちょっとDocの書き方が微妙です。

scUSDが1$より安い場合

もし、TransmuteがscUSDが1$を下回っている時に動作してくれなければ、scUSDが安値の時には、ペッグするように働く力は皆無に思えます。借り入れ残高がある人以外は市場でscUSDを安く買う動機が思いつきません。

VAIと同じで、これは少し危険かなと思います。

ということで、scUSDを借りて、それを他のトークンに替えて運用するというのは間違いがないムーブになりそうです。

どういうことかというと、借りたトークンが徐々に安くなってくれれば、返済するときが楽ちんになるからです。そんな考えの人が増えると、あれれ、scUSDを安く買う動機は生まれてきましたね。

なかなか上手いしくみに思えてきました。破綻がなさそう。しらんけど。

Farm

最後にFarmです。

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左から、SCIX/BUSD LP、scUSD/BUSD LP、ibALPACAトークンをステーキングして表記のAPRが得られます。念のため説明しておくと、左端のSCIX/BUSD LPのAPRは10000%以上なので、1日で約30倍くらいになる計算ですが、それよりも早くSCIXの価格が落ちるかもしれないので注意です。

ibALPACAのプールは、アルパカさんのGrazing Rangeと同じコントラクトのようです。

SCIX トークン

ここでSCIXの説明がいりますね。トークノミクスによると、SCIXはScientix Financeの2つ目の独自トークンで、総供給数は1,313,000枚、今週は30,000SCIX / 週のペースで配布されますが、毎週500SCIXずつ供給量は減り、4,000SCIX / 週になったところで固定されて、3年かけて総供給枚数に達します。

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すべてのSCIX配布のうち、25%が運営チーム、15%が運営費用、5%がibALPACAホルダー、55%がFarmに割り当てられます。

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Farmに配布されるSCIXのうち各プールへの割当は、SCIX/BUSDが55%!、scUSD/BUSDが18.3%、SCIXが18.3%、ibALPACAが8.3%です。

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今のところ、SCIX/BUSDの流動性提供のインセンティブがすごく大きいですね、流動性をとても重視していることがわかります。というわけで僕も$300をLPに賭けてみました。明日には30% up!になっていることを夢見ます。

9月15日6:30現在のSCIX価格は$568です。

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最後に、SCIXのステーキングです。こちらはロック式で、最長4年のロックだそうです。SCIXをロックするとveSCIXがもらえることとあわせて、報酬としてSCIXがもらえるようです。

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こちらもAPYは10,000%超えですね、今年のはじめに戻ったような魔界的な利率です。懐かしい。😌

まとめ

現在のところ、BUSDを預け入れて、scUSDというステーブルコインを借りるという、ほぼそれだけのプロトコルです。単純で、レートもBUSD:scUSDが1:1に固定されていて、ハッキングなどには強そう、な気がします。

加えて200%の担保率なので、少し資金効率は悪そうにも思えますが、中身はアルパカさんのレンディングに預けているだけなので、アルパカさんのレンディングに預けながら50%の資産を運用できると思えば効率が良いともいえそうです。

しかし、預けているだけではBUSDが増えているのが見えないことに加えて、Docに書いてあった「自動的に借り入れを返済してくれる」というのも、今のところそのようには見えません。

すごく怪しいプロジェクトだと思います。ただアルパカさんとがっつり組んでいるということと、2つの監査が完了していることと、そしてタイムロックもあるらしいということで、そこそこ信頼はしていいのかなと思います、疑ってごめんなさい。怪しいとかいってごめんなさい。(でも投資はDYORで、自己責任でお願いします!)

ペッグが外れるかというと、Repayのしくみが上に外れることを防ぐのと、Transmuteのしくみが下に外れることを防ぐので、大きく外れることはなさそうです。

ただし、借り入れている人が一定数いることが条件ですが、もう現在TVLが$200Mを超えているのでそのへんは大丈夫かな、と思います。

どれだけscUSDが発行されているか、Transmuteのしくみはどうなっているのか、ペグが下はずれの時にも機能するのか、などわからないことはまだまだありますが、今日のところはここまでです。

今日の記事が何かの役にたてたらうれしいです。

それではまた、DeFi~(@^^)/~~~

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