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Web3知らない人向けトークン講座(副題:サコインの乱)
おはようございます、DeFi案内人のFP1級ヒヨコロです🐤
Web3というかDeFiが注目を浴びているので、ここぞとばかり飛び出てきました。知識ない人向けに全力で解説したいと思います。
サコイン問題、マジでよくわからなかった
— 青笹@動画編集CAMP 45都市展開 (@aotech6) March 2, 2025
迫くんが良いか悪いかも。
僕マジでweb3の知識ないんだな
勉強しなきゃ。
僕は今回の件は静観。
分からないから。
まず結論
今回の「おさるさんサコイン1億円」の乱ででている疑惑は次のとおりです。
暗号資産交換業に未登録でトークンを販売(資金決済法)
事業の利益をトークン保有者に分配する(金融商品取引法)
これが許されるなら、マネをする悪い人がたくさん出てきます。
ただ私は個人的には迫さんには悪気がなくて、ただ面白いことをやりたい人なんだと思います。でもこれがOKになると無制限に悪いことができ放題になってしまうので、やっぱり規制して「やっちゃダメ」としなければいけないのです。ちょっと悲しいですが。
すごく簡単に何が悪いかを説明
迫さんはトークンを発行しました。これは自分で好きなだけ発行できるもので、地域の商店街でしか通用しない商品券みたいなものです。
そんなローカルな商品券でもお金と引き換えである限り、発行するにはルールがあって「資金決済法」の決まりを守らないといけません。
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なぜこんなルールができたかというと、ローカルな商品券と言っても自分でお金のようなものを発行できると、詐欺が横行してしまうからです。
商品券を発行してそれを売り、商売をせずに逃げる
商品券を無料で配ってお客を集め、商品券を使わせる前に逃げる
お金を集めて最初のうちは商品券を配るけど、たくさんお金が集まった時点で逃げる
だから、一定の規模以上は金融庁への登録もしくは届出が必要になり、持ち逃げしないための供託金も必要になるのです。
今回の騒動ではそれがされていないため、トークン発行者が持ち逃げをしようと思えば簡単にできてしまう状態です。
Web3
「いやWeb3はトラストレスだから、迫さん個人への信頼がなくても大丈夫なんだよ」と考える方は甘い、認識が足りないです。思いっきりトラスト(信頼)が必要です。
ところでWeb3って何なのでしょう。Web1⇒Web2⇒その次の世代という説明がされて、それは既存の銀行のように「信頼できる第三者」がいなくても安心して取引ができるように、ブロックチェーンという技術を使った新しい金融取引のしくみだと思います、たぶん。
「たぶん」というのは無責任なようですが、定義が無いみたいなんです。たぶん。だからしょうがない、ざっくりしたイメージです。
ではなぜ銀行などが不要でお金のやり取りができるのかというと、誰にでも見えるプログラムを自動販売機代わりにして取引をするからです。誰にでも見えるけど誰にも書き換えることができないプログラムと、そこに書いてある手順を信頼しているから銀行なしで取引ができるのです。
例えば、サコインと現金をその自動販売機にセットして、来た人が現金とサコインを相互に交換できるしくみを作って、かつそのセットしたものを誰にも引き出すことができないようにすることができます。そうすると、そのしくみを作った人でさえ現金を引き出すことができなくなります。
🐤 DeFi知っている人向けに説明すると、LPをバーンすることです
今回はそれがされていないので、その自動販売機にサコインと現金をセッティングした人への全面的な信頼が必要ということです。
要するに、形だけWeb3のトークンだけど、トラストレス(信頼が不要)のしくみではないので、普通に商品券と同じと考えないといけません。
ここは結構大事なポイントです。ちょっとサコインとは離れますが、何かの仮想通貨のセミナーで「仮想通貨は不正ができないしくみなんです」とか「ブロックチェーンはみんなで監視しあうから、不正ができないんです」とかいう説明をしてきます、詐欺師たちは。
でもできますから、不正。
「Web3だから(ブロックチェーンだから)不正できないんだ~」と流されてお金を払ってしまわないように注意です。
DEX
迫さんがたびたび言っていた「サコインはDEXに上場している」ということですが、これは特に意味がありません。
「上場」という言葉のイメージからは、なんだか承認を受けたちゃんとしたトークンという印象を受けますが、DEXで取引をできるようにすることは誰にでもできます。私にもあなたにも。
今回はSolana(ソラナ)というブロックチェーンのOrca(オルカ)というDEXにサコインの流動性を提供しています。
…一気にわからない言葉が噴出しましたね、ひとつひとつ説明していきます。
DEX:誰でも使えるトークンの取引所、自動販売機みたいなもの、これがWeb3の醍醐味です。新しく発行したトークンと既存のトークンをペアでここに置けば、簡単にそれらのトークンの交換ができるようになります。SACもSOLとペアでここに置かれています。
交換できるようにトークンをペアで置くことを「流動性を提供する」といいます。Web3の世界でトークンを扱う時にはとてもよく使う用語なので覚えておきましょう。
ただしDEX自体も誰でも作れるので、DEX自身にも信頼が必要です。DEXプロジェクト自体が詐欺プロジェクトだったことは数知れずあります(というか普通は詐欺です)Solana(ソラナ):そういう名前のプラットフォームだと思えばOK。アマゾンとか楽天市場とかそういうイメージです。
Orca(オルカ):ソラナの中で営業しているDEX、楽天市場に出店しているお店みたいなもの。メンバーには日本人技術者もいて信頼が厚い。サコインはここで流動性提供されていて、誰でもSACを売買できます。
要するに、サコインは迫さんが発行した商品券で、楽天のフリマみたいなところで誰か見知らぬ人が並べているもので、誰でも買ったり売ったりできるようになっているものってイメージしたらわかりやすいかと思います。
トークン価格
サコインは現金とペアで自動販売機にセッティングすると説明しました。
その価格も自動で決定できるしくみがあります。
サコイン(SAC)は「SOL」というメジャーで信頼の高い仮想通貨とペアでこの自動販売機にセッティングされています。
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この自動販売機のルールはシンプルに2つ
① SACの価値=SOLの価値
② SACの数量×SOLの数量=一定
だから、この図の場合
① 1,530,000 SAC=1,398 SOL
⇒1 SAC=0.000914 SOL
と価格が決まります。SOLが30,000円くらいとすると、0.000914×30,000で、1サコインの価格は27.4円となります。
ここで、10 SOLでSACを買うと、次のように変化します。
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結果としてプールの中のトークンは 1,519,113 SACと 1,408 SOLになります、そして①のルールによりそれが同じ価値になるので
1,519,113 SAC=1,408 SOL
1 SAC=0.000927 SOL
SOLが2倍になるとサコインも2倍になる
ここで注目なのは、ここの価格決定はSACとSOLの2つのトークンの関係だけです。円やドルは一切関係ありません。
だから、上の式のとおり、1 SAC=0.000927 SOLのままで SOLの円建ての価格が上がると、サコインの円建て価格も上がります。SOLが2倍になれば2倍になるし、1/2になれば1/2になります。
このように価格決定が自動でされて、買われるほど高くなり、売られるほど安くなるということだけわかってもらえたらOKです。
まとめ
Web3とか暗号資産とか仮想通貨とか、なんだか新しいしくみで難しいと敬遠してしまう人が多いように思います。かなり実力者の経営者の方でも、知らない方はぜんぜん知らないんだなとびっくりします。
でも、Web3っていうのは既存の銀行が自動販売機プログラムに置き換わったというだけのものです。
その自動販売機のプログラムは誰でも見れるようになっているので、見る人が見れば正しいプログラムか不正なプログラムかがわかるのです。
そして、発行されたトークンも、その発行数や追加発行の可否などは目に見えるようになっています。サコインはすでに84億SACも発行されていて、現在第三者に配布しているのはそのうちの4270万SAC(0.5%)程度、99.5%はサコイン運営者が持っています。
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そして、そのうちのさらに一部(260万SAC)がDEXに流動性提供されていて(2025年3月2日 22:44時点)、全体からするとたった0.03%の量で価格が決定されています。
つまり、現在のサコインの価格は運営に好きなように操作されています。SOLの価格がどうなろうとおよそ1 SAC=30円になるように調整されています。
株式の価格決定のしくみとはぜんぜん違うので、注意が必要です。
以上、だいたいWeb3とかトークンとかがわかりましたでしょうか。
Web3は銀行が誰でも見れるプログラムに置き換えられたもの
トークン(暗号資産)は商品券みたいなもの
DEXは自動販売機プログラム
トークンの独特な価格決定のしくみ
これらが雰囲気だけでも伝わったら嬉しいです。
というわけで、それではまた~(@^^)/~~~
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