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異世界の金持ち父さん

おはようございます。🐤

先日私が参加した不動産セミナーの講師から電話がかかってきました。「30分時間とれませんか?」

講師から直接電話がかかってきたのが初めての経験だったので、「うわっ講師の先生が直々に?貴重だ!」と思ったのもつかの間、そこからまさか私が教える側になるなんて思いもしませんでした。


きっかけ~「自宅は資産じゃないけど投資用不動産は資産なんです」

👨「ヒヨコロさん、不動産投資考えてみませんか?」

🐤「私自宅を持ってるので、これ以上不動産いらないんですよね~」

👨「あ、それ間違ってますよ、自宅は資産ではないんです」

🐤(…こいつまじか、金持ち父さんかぶれの講師か)「そうなんですか? でも自宅は貸借対照表で左に書きませんか?」

👨「実は自宅は負債なんですよ、修繕費や固定資産税がかかるでしょう。もつことによってお金が消えていくのは負債なんですよ」

これ、マジです。いい年したおっさんが20世紀のベストセラー本の内容を丸パクリで語って不動産投資商品を売ろうとしています。それを押し通せたら良いんですけど、その後私にネチネチと叩かれてくじけてしまうので結論ダメなんです。

考えてみると、この手法は良いのかもしれません。何も不動産投資は電話をかけた顧客すべてに商品を買ってもらう必要はありません。声をかけたうちの3%も当たれば上出来なんだと思います。そうすると10人に1人くらいは金持ち父さんの話しか知らない人がいるかもしれません。

「マイホームは負債である」と信じている人がいるかもしれませんからね。そんな人には話が早いのでしょう。

Bingで調べても次のようにトップに表示されます。

「マイホームは負債であり、資産ではない」と一定の人が思ってしまうのも無理はありません。

この際だから言いたい金持ち父さんの嘘

金持ち父さん貧乏父さんは世界中で累計380万部も売れたそうです。だから嘘も本当になってしまったのでしょう。

っていうか、もしかしたら金持ち父さんの世界ではそういう定義があるのかもしれません。

  • 資産は私のポケットにお金を入れてくれる

  • 負債は私のポケットからお金をとっていく

美しい対比です。真実っぽい名言です。

でも、全世界共通の会計の世界ではこれは間違いで、資産は「お金に換えられる価値があるもの」であり、貸借対照表では左側に書くもの。負債は右上に書くものです。

自宅は左側の資産の欄に書きます。
だからマイホームは資産です。

金持ち父さんの世界では、マイホームは私のポケットから修繕費や固定資産税などのお金を奪っていくといいますが、それは負債ではなく経費です。

その理屈でいうと投資用不動産だって修繕費や固定資産税がかかるから負債なのですが、投資用不動産は私のポケットにお金を入れてくれるから資産だというのです。なるほど金持ち父さんの世界のさっきの名言に従えばそのとおりです。

でも、マイホームも投資用不動産も資産です。

講師の先生はそれでもマイホームは負債であると言い張るので私は次のように先生に説明しました。

マイホーム=投資用不動産=資産であることがよくわかる話

🐤「あのね先生、私の自宅が負債なんですよね。わかった、私は今すぐこの家を出ます。そしてこの家を他人(Aさん)に10万円で貸します、そうすると資産ですよね」

👨「そうなんです、そうすると家賃が入ってきますから資産なんですよ」

🐤「でも私は家がなくなるから、別に家を10万円で借ります、10万円支払いますけど、自宅を10万円で貸してるからトントンです」

🐤「まだ私の家は資産ですよね?」

👨「もちろん、利益を生んでいるから資産です」

🐤「私は、私の自宅の借り主(Aさん)と仲良くなって、お互いの家に遊びに行ったり週末は泊まったりするような仲になりました、そんなことをしているうちに、Aさんが私の今の借家を気にいってしまいました。一方で私はやっぱり自分の家の方が良く思えて、もうお互いの家を交換しちゃえばいいんじゃね?ということで話がまとまり、なんと私は自分の家に戻り、Aさんは私の借家に住むことになりました」

👨「ちょっとよくわかりませんね…」

🐤「つまり、私は私の家を賃貸してAさんから家賃を受け取り、私はAさんの代わりに借家に家賃を支払うということです、この時私の自宅は資産ですか?」

👨「ヒヨコロさんが家賃を払っているんだったらそれは資産じゃないでしょう」

🐤「私は借家に家賃を払っているんですよ、そして私の自宅はAさんからの家賃という収入があります」

👨「でも、実態と違うじゃないですか、ヒヨコロさんは自宅に住んでるだけじゃないですか、そんなの資産じゃないですよ」

🐤「でも、実際には私には家が必要で、その家賃を誰かに払わないといけない。その支払先が借家か自分かの違いだけです。見えにくくても私の自宅はしっかり利益を生みだしているんですよ」

👨「なるほど、わかったようなわからないような」

だから、私の自宅は資産であり、ポートフォリオの一定の割合を占めていて、これ以上資産を不動産に振りたくはないと説明を繰り返しましたが、やはり相手は生活がかかっています。「でも不動産投資はすごく利回りが良いんです」と食い下がってきましたが、私はグランメゾン東京の続きを見たかったので泣く泣くそこで楽しい会話は終わりとなりました。

マイホーム=負債と思いたくなる理由

そんな明確な嘘が世間に受け入れられた理由は、人間の心理と時代背景があるのだと思います。

新築物件は買った瞬間に価値が1割落ちると言われています。
5000万円の家をあなたが買ったその次の瞬間に、他の人には4500万円でしか売れなくなるのです。

また、バブルの時に5000万円で買った家は、バブル崩壊後には半額になってしまいました。

そうすると、資産よりも負債の方が大きくなってしまいます。自宅を買ったことで大きな負債ができたみたいに感じて「自宅は負債だったのか!」と間違えてしまうんだと思います。

だけど、自宅はあくまで左側で、負債はローンの右側です。
自宅は資産だけど、その価値が小さくなってしまったというのが正しい言い方です。

まとめ

今日は不動産セミナーの講師がワンルームマンション投資商品を売り込みに来たお話でした。

講師は不動産のプロのはずなんですが、私が話している感じからすると、本気で自宅は負債だと考えているようでした。

よっぽど金持ち父さんに陶酔しているのか、もしくはわかっていて金持ち父さんの世界に引きずり込むための演技だったのかもしれませんが、どちらにしても自宅は資産です。

それより何より、これからの日本の不動産は余ることが目に見えています。よっぽど海外からの移住を受け入れないと日本の人口減少は明らかに約束されているので、特に郊外からどんどんと不動産の価値はゼロに近づいていくことが確実です。

郊外不動産をショートできたらしたいのですが、そんなことできるんでしょうか、詳しい人教えてください。

家の将来はどうなるんでしょう、私は箱みたいな家に車がついていて移動できるようなカプセルが500万円くらいで買えて、そこには太陽光と冷暖房とスターリンクがセットになっていて、不動産なんて不要で郊外でもどこでも快適というような世界になっているのではないかなと想像しています。

人生の三大出費の「住宅費」が崩壊している未来ですね。

というわけで、それではまた~(@^^)/~~~

END

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