DeFi入門 (2) 仮想通貨(暗号資産)
おはようございます。🐤
今日は2日目、仮想通貨(暗号資産)について説明していきます。
「今さら?」と思われるかもしれません。
「すぐに使えることを教えて」と言われそう…。
でも、「電子マネーと何が違うの?」という人もいるかもしれません。
新しい時代のお金の基本について知ることは無駄ではないと僕は思うので、もし知識があいまいだったら読んでもらって損はないと思います。
そうだ、ちょっと友だちに話すときに自慢できるような小ネタ🐤をちりばめていきますので、ぜひぜひどうぞ。😊
そもそもお金とは
仮想通貨(暗号資産)とは何かを知る前に、まずお金(通貨)ってなんでしたっけ?ってところを改めて考えてみましょう。原始時代に遡って、通貨の歴史を6行で見ていきます。
原始時代は物々交換
物と物ではニーズが合わなかったり、腐ったり重かったりと不便なので、きれいな貝や石などが交換の仲立ちをするようになる(通貨の始まり)
金貨、銀貨、銅貨などの硬貨の誕生
金(ゴールド)との交換券-紙幣の誕生
不換紙幣(金に交換できない券)にいつの間にか変わった
暗号資産-ビットコインの誕生
ということですね。3くらいまでは感覚的に理解しやすいと思います。
しかし、4くらいからあやしくなってきます、このへんから「貴重なもの」ではなく「金に交換できる紙」になりました。ただの紙なのですが、金に交換できることが約束されている世界では、この紙には金と同じ価値があると言えます。
さて、5です。いよいよその価値があやしくなってきます。
この時代の人々は、「紙幣には価値がある、取り扱いも便利」という常識をもっているので、比較的スムーズというか、なんとなく「金に交換できなくても良いんじゃね?」と言われて、あ、まあ…となりました。
これはすごく大きな転換点で、きっと1~3の時代だったら「金に交換できない券? なんじゃそれ!」と言われて見向きもされなかったと思います。
「金に交換できなくても良いんじゃね?」と言ったのはもちろん国です。「必ず金に交換できる」というと、国は金と引き換えにしか紙幣を発行することはできませんが、「金と交換しない」と言ってしまえば、いくらでも紙幣を発行することができるからです。
ビットコインの誕生
いくらでも紙幣を発行できるので、どんどん紙幣を発行する国もありました。そうするとどんどん紙幣の価値が下がっていきました。
そんな国では、米ドルが価値の保存手段でしたが、ある時から米ドルに変わる保存手段が現れました。ビットコインです。
ビットコインはオンライン掲示板に突然現れた匿名の人物、サトシ・ナカモトが提案したデジタル通貨です。サトシナカモトの本名、年齢、性別、職業、国籍などはすべて不明です。(かっこいいぃぃ~😍🐤)
ビットコインがなぜ価値の保存手段となったかというと、発行枚数が限られていて希少価値がありそうに思えたからです。
そして、ブロックチェーンという新しい技術によって、銀行を利用するよりも安価で早く、確実な送金ができたことから、「国が発行した紙幣なんて信用できない」「銀行なんてクソくらえ!」と考えている人たちの層に大人気となり、徐々に利用者を増やしてきました。
ブロックチェーン
ビットコインに使われているブロックチェーンとは、ネットワーク上の台帳で、つぎのような特徴があります。
取引が透明化されていて改ざんや不正が不可能
複数のコンピュータでデータを共有するので、サーバーダウンが起こらない(逆にいうと誰にも止めることができない)
図で表すと、次のようなイメージになります。🐤
ビットコインがとても革新的なのは、取引が透明化されていて「世界に公開」されているというところです。
公開して良いデータならわかります。でも、ビットコインはお金です、その台帳だから、つまり銀行の通帳のようなもの。
みなさんは自分の通帳が世界に公開されても平気ですか? そんなわけはないですよね、お金がなかったら恥ずかしいし、大金があったら悪い人に狙われるかもしれませんから、誰でも絶対に公開されたくないでしょう。
でも、ビットコインの世界では、送金相手などにお互いの通帳の中身が丸見えの状態です。
そこを受け入れたのがビットコインであり、その後に続くイーサリアムを始めとする暗号資産たちなのです。ここを受け入れることはなかなか人類には思い付くことができませんでした、すばらしい発想の転換でした。🐤
イーサリアム
ビットコインの発表から約5年、ビットコインの思想に感銘を受けたロシアの若き天才がイーサリアムという新しいシステムを考えました。
通貨の発行と送金の機能しかなかったビットコインに対して、イーサリアムはそれに加えて、イーサリアムのネットワーク(ブロックチェーン)上で動くアプリケーションを作ることができるようになりました。
ビットコインが四則演算しかできない電卓なら、イーサリアムは四則演算に加えてグラフ作成やお絵かき、数式にマクロと、なんでもできるExcelだといえます。それくらいの機能の差があります。
これにより、資金の貸し借りや交換を自動化できるスマートコントラクト(賢い契約)と呼ばれるしくみができました。一般的にはこれがDeFiの始まりと言われています。
2020年夏、「DeFi Summer」と呼ばれるDeFiの爆発的な広がりがありました。Compound(資金の貸し借り自動化プログラム)や、Uniswap(交換自動化プログラム)などのプロジェクトの大ヒットで、利用者が急増したことによりネットワークが混雑し、取引にかかる「ガス代」と呼ばれる利用料が高騰しました。
手数料が安いというのが売りのはずのDeFiなのに、何かひとつ取引をするたびに数千円の手数料をとられるので、個人の投資家は事実上参入できなくなりました。
ガス代高騰の問題について、いろんな人がいろんな解決策を考えています。
まず正統派が、レイヤー2という補助的な階層をつくることです。代表がPolygonネットワークです。
商業主義的な解決方法がバイナンス・スマートチェーンです。一企業が作ったネットワークの中で格安の手数料でDeFiを楽しむことができます。
これらのネットワークを利用すると、格安の手数料でDeFiの世界に触れることができます。
ブロックチェーン間の資金移動
ブロックチェーンはビットコインやイーサリアムなど暗号資産の基礎となる技術で、ビットコインはビットコインのブロックチェーン、イーサリアムはイーサリアムのブロックチェーンというように、それぞれの活用範囲を持っています。
これらのブロックチェーンはそれぞれ独立していて、例えばイーサリアムで使えるETHとPolygonで使えるETHは別のものです。
ブリッジ
イーサリアムとPolygonなど、異なるブロックチェーン間でトークンを移動させるにはブリッジを使います。
ブリッジという言葉から、トークンが橋を渡って別の世界に移動するというイメージを持つ人が多いと思いますが、実際には第三者を介して等価値の別のものをやりとりしています。🐤
🐤 Q&A
なんとなくありそうな質問を自分で考えて自分で答えてみました。
(1) ビットコインに価値がある理由
ビットコインはブロックチェーンという台帳に記されたただの数字なんですけど、なぜそんな「ただのデジタルデータ」に価値があるのでしょう。
まず第一の理由は、ビットコインは偽造や複製が絶対にできなくて、限られた枚数しか発行しないと決まっているため、希少性があるからです。これが無いと全てが成り立ちません。
第二に、その希少性を支える技術が優れていて、「既存金融に頼らない」という思想にも魅力があり、多くの人の心をつかみました。
シルクロードと呼ばれるアングラ取引サイトでの利用から、キプロス危機をはじめハイパーインフレの国で資産の退避先に使われるようになり、利用実績を重ね利用者を増やして2020年にはPaypalに採用され、2021年にはエルサルバドルの法定通貨として採用されています。
今では多くの個人や企業がビットコインを発行するために設備投資をたくさんしているので、少なくともすぐに価値がゼロになるということは考えられません。
(2) 暗号資産と電子マネーの違いは?
電子マネーは法定通貨です。国が管理している法定通貨を、企業が使いやすいように電子化したものが電子マネーです。
対して暗号資産は法定通貨ではありません。第三者に売却や譲渡することができます。
(3) ドルに連動するステーブルコインがあるって聞いたけど?
ドルに連動するように作られた暗号資産(トークン)をステーブルコインといいます。これは法定通貨ではありませんが、法定通貨のように使えます。
発行元によっては、すごく怪しいステーブルコインもあるので、もしかしたら価値が下がるかもしれない、とビビりながら利用しましょう。
(4) トークンって何?
BTCやETHのことを暗号資産と呼ぶのに対して、ERC20規格のWETHとかWBTCなどはトークンと呼ぶことがあります。PolygonチェーンのWETHもトークンです。
あるブロックチェーン内だけで使うことができるものをトークンと呼ぶことが多いです。大きなくくりではトークンも暗号資産のうちです。
というわけで今日のお話は以上です。何かの役にたてましたらうれしいです。
それではまた、DeFi~(@^^)/~~~