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生命保険契約の各種手続等(2023年9月基礎編 問11)
おはようございます。🐤
今日は生命保険契約の各種手続です、定番の問題で出題率も高いです。
生命保険契約の各種手続等
保険料率
保険料の払い込みをいったん中止してから復活する時や、払済保険にしたりした場合は、その後いつの時点の利率が採用されるかという問題がよく出ます。
払済保険や延長保険への変更は、もとの保険料率がそのまま継続して適用になります。
失効については、一定の期間内であれば復活することができて、復活後の保険料は失効前の保険料率が引き継がれます。
中途増額は、増額部分の保険料は増額時の年齢と保険料率で計算されます。告知と医師の診査も必要です。
特約の中途付加は「リビングニーズ特約」と「指定代理請求特約」についてはいつでも保険料がかからずできます。「定期保険特約」や「がん特約」などはできない場合もあってケースバイケースですが、できる場合の特約部分の保険料は基本的に付加時点での年齢と保険料率で計算され、医師の診査も必要になります。
契約転換制度
現在の保険契約を同じ保険会社に下取りにだして、新しい保険契約を結ぶことです。他の保険会社だったらただの解約返戻金を使った新しい契約ですので、それと結果は似ています。
クーリング・オフ制度を利用できる
転換時点の年齢と保険料率で計算される
契約転換制度には保険業界の闇が隠れています。動画もたくさん出ているので見られるとためになるかもしれません。(試験には役立たないかな?)
どんな闇か、ごくシンプルにいうと、保険料率が高い時の保険契約を契約転換制度を使って現時点の低い保険料率の契約に入れ替えるということです。こうシンプルに語ったら「なぜ転換しちゃうの? 断ればいいじゃん」と不思議に思われるかもしれませんが、保険の営業さんは言葉巧みにそれに誘導するのです、怖いっ!
更新
更新はこれまでと同じ保障内容で契約を継続することで、告知も医師の診査も不要です。が、更新時の年齢と保険料率で計算されます。
何営業日後?
死亡保険の支払いは、書類が届いてから10営業日後ではなく5営業日後です。何度も出題されているけど、でもこれそんなに重要なことですか?
個人年金保険
「個人年金保険料税制適格特約」というFP試験界でも随一の長さを誇る13文字の漢字の文字列の特約があります。これは
「年金受取人=被保険者」かつ自分か配偶者が受取人
10年以上の保険料の払い込み期間
終身年金または確定年金(60才以上で受け取り開始、期間10年以上)
という条件を満たした個人年金保険は、所得税の控除ができるというものです。控除だからけっこう条件が厳しくなっています。
途中でやめても、その時点での解約返戻金は支払われず、年金支払い時まで待たないといけない
一部解約しても同じ、年金支払い時まで受け取れない
契約日から10年間は払済保険にしたり、受取人の変更をすることができない(上記1~3の条件を満たさない変更は不可)
過去の関連問題
2023年9月基礎編 問11
一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級学科試験より
1) 被保険者が死亡し、死亡保険金受取人が死亡保険金の請求をした場合、一般に、保険会社に請求書類が到着した日の翌日から10営業日以内に死亡保険金が支払われることとされている。
❌:10じゃなくて5営業日です。この問題好きね~。
2) 契約者(=保険料負担者)は、遺言によって死亡保険金受取人を変更することができるが、その変更を保険会社に対抗するためには、相続発生後、契約者(=保険料負担者)の相続人が保険会社にその旨を通知する必要がある。
⭕:文章のとおりです。
3) 個人年金保険料税制適格特約が付加されていない定額個人年金保険において、基本年金年額の減額を行い返戻金が発生した場合、返戻金は払い戻されず、所定の利息をつけて積み立てられ、年金開始日に増額年金の買い増しに充てられる。
❌:これ、読み間違えますよね。「特約が付加されていない」ですから気をつけないといけません。すごく単純にひっかけようとするひっかけなので、これでひっかかった人は悔しい!
もちろん、特約がついていないんだから返戻金を払い戻すことができます。問題集を周回している人をターゲットにしてますね。
4) 加入している生命保険契約を払済保険に変更する場合、被保険者は改めて健康状態等についての告知または医師の診査を受ける必要がある。
❌:払済保険にする場合は、減額の契約変更と同じで告知や医師の診査は必要ないです。
まとめ
まとめにくい、知識の寄せ集めです。
減額の契約変更(払済、延長)または更新では告知や医師の診査は必要ありません、年齢も保険料率も契約時のまま引き継げます
更新、転換は新しい契約と同じで、年齢や保険料率はその時点で再計算されます
増額、特約付加はその部分だけその時点での年齢と保険料率が適用になります
死亡保険金が支払われるのは5営業日、早いよね
個人年金保険料税制適格特約、長いよね、条件も厳しい
10年以上の払い込み期間
60才以上で10年以上の受け取り期間
自分が入って自分が受け取る、もしくは、配偶者を入れて配偶者が受け取る、つまり「被保険者が受取人」じゃないとダメ
契約者は自分か配偶者
だいたいそんなところでしょうか。今日もお疲れさまでした。
それではまた、FP〜(@^^)/~~~