京葉線ポスモラブルース 第一編
「今どこに住んでるの?」
「門前仲町」
「へぇ~良いとこだね。」
久し振りの友人との良くある会話、しかしここには少し嘘がある。
一番近い駅は京葉線越中島駅、多くの人はその存在を知らない。
夢の国の入り口から大都会の喧騒に溺れる、そんな二度目の上京のお話
第一編 夢の国の裏側-京葉線ダッシュー
京葉線それは夢の国の入り口、そう思う人が多いに違いない。
ディズニーランド
東京の名を冠しながら千葉に城を構えるという業を背負った国がそこにある。二度目の上京で越中島近くのシェアハウスに住み始めた僕は、毎朝夢の国への道中を逆走して生きている。
僕が電車に乗るのは朝6時40分頃、まだ町はうたた寝をしている。
社内には仕事に向かうおじさんたち、なぜか平均年齢が高い。
数分して東京駅に着く、がここからが真の勝負の火ぶたが切られる。
皆様ご存じだろう、謎の長距離移動が始まるのだ!!!
京葉線は迫害されている、それは快速が廃止されたことではない。
なぜかほかの路線のホームとの距離がめちゃくちゃ離れているのだ。
社内のおじさんたちは東京駅が近づくにつれて勝負の準備を始める、そうして何かを悟った顔をする。
東京駅に到着した瞬間・・・
初老のおじさんたちは走り出す!!
なんでだよ!さっきまで死にそうな顔してたじゃん!
てか今も死にそうな顔してるのにめっちゃ走ってるよ!!
元気なのか元気じゃないのかわかんねぇよ!!
そんなに早く仕事行きたいの??!!
まるでおじさんの洪水だ。申し訳ないけど、世界で一番いやな洪水だ。
※大半は早歩きですが、時折ガチダッシュしている人もマジでいます。
そして、駆け抜けるおじさんとすれ違うのは、色とりどりの髪色をした若者たち、渋谷ハロウィンくらいでしかお前みたいな髪色見ねぇぞって感じのやつら。ディズニーモチベが高すぎる、まだ7時前だぞ??
京葉線ダッシュおじさんと、ディズニーモチベ高すぎ若造。
そんな都会の二面性が交差する、朝の京葉線東京駅。