次男の超えられない壁
相変わらず次男の登校に難儀している。
その後もなかなか校舎内に入ることができず、学校の玄関前で体がこわばる。
何なんだろう?
玄関に結界でも張られているんだろうか?
次男が固まったのをわざと気づかないふりをして、下駄箱の方に進んで荷物を置くと、今日は「アブナイ」と言いながら荷物を取り返した。
「アブナイ」は、次男が私を力ずくで引っ張ったり押したりしたときに、私が次男にかける言葉だ。
結界のせいで校舎内に入れなくなった次男に、担任の先生が無理矢理ひねり出して玄関で朝の会と帰りの会をいっぺんに始めた。
とりあえず次男に無理強いはできない。
学校に対するトラウマを極力作らないようにするとなると、こんな対応になってしまった。
今は、次男に少しずつ学校に慣れてもらうしかない。
学校に慣れるというか、学校に対する恐怖心を解いていくというか。
先週の木曜日はそんな感じで、駐車場から校舎に車で30分。
学校の玄関で10分足らず。
さて、翌金曜日は次男が何故か「イカナイ」と登校を拒否した。
が、配布物を受け取らないといけなかったので、一応欠席としたが、午後から「学校にお手紙をもらいにいくよ」と声をかけて連れて行った。
すると、校内で何か活動をしなくてもいい気軽さがあったのか、自分から車を降りて校舎に向かって歩いて行った。
私も、担任・副担任の両先生もびっくり。
玄関で配布物の入った袋を受け取り、なぜか上機嫌な次男を見ながらおとな3人で「これはどういうことなんでしょう?」と首を傾げた。
土日の休みを挟んで、今日。
月曜日。
意外にスムーズに登校の車に乗り、学校に着くとすんなりと車から降りて玄関に向かっていった。
これはいけるぞ!と思った矢先、玄関前で次男の体がこわばった。
結界か!
やはり玄関の下駄箱から先に進むことができず、担任の先生と方針転換。
「次男君、学校の周りを散歩しよう」
先生の声掛けに初めは応じなかったが、次男から離れて先生と私が話していると、「なんのお話?」とでも聞きたそうに次男が近づいてきた。
すかさず先生と私で次男を挟むようにして、校舎の周りを歩き始めた。
次男は普段見ない角度からの校舎を珍しそうに眺めながら、今日の学習場所・木工室の裏口に到着した。
「次男君、靴脱いで入ってみようか?」
先生の呼びかけに、ごく自然に次男が靴を脱ぎ木工室に入った。
そのあとは次男が飽きるまでバランスボールで体を動かし、保健室に行って身体測定をして、再び木工室に戻ってバランスボールをやった。
久しぶりに校舎に入って、滞在時間40分ほど。
次男が飽きてきたそぶりを見せたので、「はい、これから帰りの会を始めます」と先生。
帰りの会を済ませ、次男は学校に対するマイナスな感情をもたずに今日の活動を終えた。
明日は、バランスボールに加えて作業学習が加わる予定だ。
校内に入るのも、玄関ではなく裏の非常口からにしてみる予定。
はたして、上手くいくのか…?