リモート修学旅行
自閉症で重度知的障害のある次男は、特別支援学校高等部の3年生だ。
事情があって学校には通えていないが、週1回担任の先生による訪問指導を受けている。
先週、次男の同級生達が2泊3日の修学旅行に行ってきた。
次男は参加できなかったが、旅行のしおりに、次男がぬり絵で色付けしたミニオンやマリオやエルモの絵が載せられた。
次男の代わりにエルモが修学旅行に参加した形…なのかな?
そして、リモートで修学旅行を少しだけ体験。
旅先からzoomを使って、先生や友達とやり取りしたり景色を見せてもらったりした。
ある時は、観光客でごった返している清水寺。
またある時は、ジェットコースター系が苦手で近くで待機している友達と、USJを気分だけ味わった。
…といっても、USJの時は次男の機嫌が悪く、4分で中継は終わってしまったのだが。
先日は、修学旅行の思い出を下級生たちに報告する「修学旅行報告会」が学校で行われた。
で、それを担任の先生のタブレットを使ってzoomで見学したのだが、こんなこと、今の時代でなきゃできないだろうなと感心した。
なんといっても、タブレットに映し出された画像を家のテレビと繋いで出力し、大画面で報告会を見ることができたのだ。
こんな素晴らしいことってある?
報告会の冒頭には、生徒の一人が編集してBGMまでつけた「修学旅行の思い出動画」が公開された。これもイマドキだなぁ。
パソコンの扱いが得意な子は、短期間にこれを仕上げて先生にチェックしてもらって人前に公開できるレベルまで仕上げられるのだ。
すごい!
得意を伸ばす指導も素敵。
動画公開の後は、生徒それぞれが役割をもっての報告会。
パソコンに取り込んだ思い出の写真をスクリーンに映し出しながらの、真面目が報告あり、コントあり、仮装ありの楽しい報告。
長い髪を上手くアレンジして風神様に扮したMちゃんの可愛らしさは、思わず目尻が下がってしまう。
男子3人組のコントのシーンが終わった途端、次男がコントメンバーの名前を言った(ように聞こえた)。
これには担任の先生のテンションが上がり、zoom越しに「今、次男君がYくんの名前を言いました!」と報告していた。
最後の方は次男も飽きてきて、廊下に出て横っ飛びで1往復走り回ったりもしたのだが、とてもいい報告会になった。
(楽しんだのは次男より私の方かも)
ただ、残念だったのはノイズキャンセリングのせいでBGMが聞こえなかったことと、拍手がなると音声がブツブツ切れたこと。
まあ、元々はリモート会議用のツールなので、人の話し声以外を相手に聞かせる想定では開発されていないのだろうけど。
デジタル技術も、使い方次第であたたかいものにできるんだよなぁ。