次男、退院後の一週間
昨年の3月末から、自傷他害や強い攻撃性を改善するために医療保護入院していた次男が、先日ようやく退院した。
1週間後に外来診察の予定があったので報告しやすいように退院後の次男の様子を記録してみた。
退院当日
家に入るなり「お家モード」ON
着ていた服を脱いで下着姿になり、家中の食べ物飲み物をチェックし、物の配置は入院前に元通り。
2日目
昨夜は興奮してなのか、ほとんど眠らなかったようだ。
母親が洗い物をしているのを至近距離で見学(?)洗い物が終わったら一緒に遊んでもらえると楽しみにしているようだ。
そして「びょういん」と一言。外泊訓練の認識だったか?
日中、急に機嫌が悪くなったり泣いたりと不安定なので午後に不穏時の頓服薬を飲ませた。
夜9時前頃から眠った…と思ったら起きていて、静かにしてはいるがほとんど眠らなかった。
3日目
朝の5時前から家の中をガサゴソと何かを探している様子で探し物が見つからなくて半泣きになっているのだが、何を探しているのかがわからない。
4日目
タンスの引き出し2本分の衣類(洗濯済み)を洗濯機にぶち込んでスイッチを押してしまった。
「おまかせモード」を「洗濯→脱水」に切り替え、終わった洗濯物を干して見せたら納得してくれた。
5日目
退院してから3日間興奮してほとんど寝なかった(寝てもごく短時間)ため、不眠の頓服薬を飲ませた→9時頃から眠った。
夜中3時から4時頃まで起きて再び眠った
昼食後、スヤスヤと昼寝。
夕食時、父親のビールに興味を示し飲みたがる。
買い置きの缶ビールを全部自分の側に置き、自分が飲んではいけないことがわかると全部流しに空けてしまう。
母親の体調に異変 めまいを起こしやすくなった(ストレス?疲労?)
6日目
朝4時前後から起きる。
朝食のオムレツ3人分をひとりで食べてしまう。
朝食後少し経ったら眠った(1時間半ぐらい)
近所のドラッグストアで買い物。
緑茶1本をカゴに入れた後、そこにあった同じ銘柄のお茶5本も追加で入れ、母親に「だめだよ。1本だけだよ」と注意されると唸って抵抗する。
カマンベールチーズ(好物)も同様に棚に出してある3個全部カゴに入れてしまった。
昼過ぎ、大量にお茶を飲んだせいなのかわからないが、台所の流しに嘔吐していた。
母親が外出するため父親に見守りを頼む
父親は「あっち行け」と部屋を追い出され、目を離した隙に、退院時に処方された薬の残り全部を開封してゴミ箱に捨てていた。
薬を全部飲んだのか、捨ててしまった飲まずにのかは不明。
用事を済ませた母親が帰宅したときには眠っていた。
時々、トイレに行ったりテレビのチャンネルを変えたりするが、またすぐに眠ってしまう。
母親が触ったり声をかけたりしても、目を開けない。
7日目
夜中に起きたらしく、台所のテレビがついていて、テーブルにあったとんかつ(昨夜のおかず)の皿が空になっておいてあった。
寝ているときに足の爪を切る。はじめは無反応だったが、爪切り鋏の感触が気になって足を引っ込めてしまう。
9時半頃起きてトイレ·朝食、家の中を歩き回る。
今度はしっかり目覚めたようだ。
父親が買ってきた缶ビールを飲もうとするので、取り上げて廃棄した。
炊飯器に入っていた夕食用のご飯を皿に盛り、レトルトカレーを溢れるほどかけて一気に食べた。
視界に入った食べ物は(好物の場合)ひとりで食べきらないと気が済まないようだ。
退院後の診察日
なかなか眠らず、4時近くまで騒いでいた。
夜中のうちに家にある絆創膏類を全部開封し、ぐちゃぐちゃにして捨ててしまった。
明け方から寝始めたがぐっすり眠ってしまっていて、声掛けに応じず9時ごろ起床。
大急ぎで朝ご飯を食べさせ病院に向かったが、病院に着くと降車拒否。
受付に事情を説明して、診察で呼ばれるまで次男を車から降りるよう説得したのに次男はシートベルトを外そうとすらしない。
看護師さんに次男の見守りを頼んで、私だけ診察室へ。
次男の退院後の様子を報告すると、「ご家庭で次男くんをみるのは限界がありますね。施設への入所が早く決まるといいのですが」と言われた。
学校生活については、通常の登校は難しいので、学校と相談しながら少しずつ滞在時間や登校頻度を増やして行くのがいいだろうとも言われた。
薬の量を調整した処方箋をもらって診察終了。
車に戻ると、看護師さんに見守られながら次男が私を待っていた。
車の中で会計を待っている間に、次男が車から降りる素振りを見せたので、一緒に病院内に入った。
「今日はお部屋には行かないよ」と、終われば家に帰れることを伝え、自販機で好きな飲み物を買わせた。
退院して1週間。
次男は外泊訓練のときのように、もしかしたらそれ以上に、自宅を満喫している。
自分の思い通りにならなければ、ムキーッと癇癪をおこし、昨日久しぶりに脳天に頭突きをしてきた。
好きなものを好きなだけ飲み食いし、せっかく痩せたのにリバウンドしそうな勢いだ。
これから学校への復帰について、先生達と話し合わなければならない。
次男の居場所を、自宅だけにしないよう学校·福祉·医療と連携をとって増やしていかなければいけない。
次男のためだけでなく、家族のために。
私を含め、次男に関わる人たちが追いつめられないように。