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回顧録 IREM時代 その2 ギャロップ クロス・ブレイズ SUPER R-TYPE R-TYPE COMPLETE CD アンダーカバーコップス

ギャロップ / COSMIC COP
(AC)(1991)ゲームBGM SE

当時ゲームセンターはテトリスやキャッチャーが席巻し、ビデオゲームもパロディウスをはじめとする老若男女問わず「ポップなアミューズメント施設」へと様変わりが進んでいました。

サウンド制作にも慣れてきた私の中で「極彩美麗グラフィックはそのままOK、楽曲で初見プレイヤーに馴染みやすく出来ないか?」と模索を始めます。その第一弾がGALLOP。
ゲームコンセプトが「可変スクロールのバトルレース」なので、制作前プランナーさんに「イケイケなBGMにする」と予告してました。…後にR-TYPEシリーズになろうとは露にも思わず😂

「IREMなのに何故こんなチャラい曲にした!」と思われた方々もいらっしゃると思います。
私のワガママではありますが意図は色々とあったのです。
後に海外ロケで「プレイヤーが曲に合わせて派手にステップ踏んでゲームしていた」と聞いて「効果は多少あったのか!」と思いました😆

でも中々バトルレースっぽくは遊べなかったかなぁ…。
プランナーさん色々と苦慮してましたが、どうしてもレバーを左に入れて構えてしまう。
現在の21:9画面や2画面筐体なら何か出来たかも🥺


クロス・ブレイズ / Blade Master
(AC)(1991)ゲームBGM 

ベルトスクロール ファンタジー剣格。
IREM製品であまり話題に出ないのですが見てください!
このグラフィック!この世界観!
これは…プログレたい!プログレてやる!どうせプログレ者だよ!
グレてごめんなさい😆!と頑張りました。
GALLOPで懸案した「楽曲でポップに馴染みやすく」はどこへ?😅

クロスブレイズは組曲っぽく作りたいなぁ!
あーしたい!こーしたい!と願望だらけで挑んだのですが…
逆に重厚なグラフィックに対してFM音源の限界を感じる結果に。
当作は新型"E基板"でOPMが8chとADPCMは4chですが、楽曲で使用可能なのはFM音源5音のみ。
新基板仕様でもアーケードとしては時代的、感覚的にもう古い。
色々と力及ばずです…😶

YK氏が新たに入社されSE制作を担当。IREMサウンドは3名体制に!


SUPER R-TYPE
(SFC)(1991)ゲームBGM 

スーパーファミコンの登場は開発者にもスーパーな出来事でした。開発者はSFCがどれだけ進化したハードウェアか提示する必要があります。FCとの違いを明確に表わして「SFCは凄い!買って良かった!」と思って欲しいワケです。

音源はWAVEテーブルシンセで波形メモリ容量に依存します。
実行RAM領域をプログラム、グラフィック、サウンドで取り合うのですが、そもそもRAMが小さい!小さすぎる!!
コレめっちゃ苦労します😅

メイン担当はYK氏でしたがSE及び音源調整に多忙で、楽曲制作はフルメンバー3人で作る事に。ハウスなYK氏、テクノなHK氏、昭和歌謡な私(笑)、それぞれがテイストを多少寄せながら制作しました。

妙な隠し仕込みを好き勝手にしてたのは私です。
サウンドの「隠しキャラ」「隠しステージエリア」が出たら楽しくないですか?R-TYPEファンにはお邪魔だったかも、すみません😁


R-TYPE COMPLETE CD
(PC-EG CD)(1991)BOSS BGM 演出ムービー

スーパーに引き続きメインはYK氏、私は演出ムービーとBOSS曲アレンジを担当。
ステージ曲が強力なハウスアレンジだったのでどうしようか悩みましたが、結局SUPER R-TYPEのBOSS曲みたいになってしまった😅

IREM初の豪華声優陣によるムービー演出及びCD-ROM開発であり、いろいろと勉強になりました。
映像演出BGMの制作は初作だったかな~。


アンダーカバーコップス / UNDERCOVER COPS
(AC)(1992)ゲームBGM SE

ベルトスクロール格闘ゲーム、アーケードは3種類あります。
「無印海外版」 超必殺技なし 先行販売
「日本国内版」 超必殺技あり
「 α 海外版」 ≒ 日本国内版

よく「バカゲー」扱いされますがめっちゃ面白いからでしょ?😁
個人的にゲームは楽しいベクトル思考です。

無印版ではBGMをFM音源のみで制作しましたが、Cross Blades!で感じた限界を再度痛感。だめだぁ~~~。
ジングル等はADPCMをSEデータで組み立てて鳴らしています。
やはり明確な音圧の差が…。
そこでバージョンアップの際にPCMROM容量増加とサウンドドライバー改造を開発部長に直訴。
かなりビビりながら説明したのですが、返答は「ええよ~。音が良くなるんやろ?やろう。」でした。おおっ!😀

「これは今までと明らかに違う結果を出さないと!」と思っていた所、技術部のT課長が全力でドライバー改造に取り組んでくれました!超笑顔で😊
(T課長は素晴らしい技術者でSNK時代にもまたお世話になります)改造に時間はかかりましたが、念願の「BGMデータからPCM発音」が可能になりました、やったぜ!バンプーぅ!

だったのですがぁ~~っ!
このADPCMチップは音階で周波数変化しない汎用部品だった…。
つまりドレミ~♪では鳴らない音痴ップだったのです。
なので対応周波数表を解析して偏差の少ない周波数でサンプリング。そこから正ピッチに近い音階だけを使用して曲を作る事になります。これはかなり辛かった…😣

もちろん容量さえあればマルチサンプリングで回避出来ますが、直訴で増量してもADPCM ROM容量4Mb(0.5メガバイト)。ほとんどがゲーム内ボイスで埋まります。それまでは512kbか1Mbでした。
その容量でマルチサンプリング?すみません寝言でした🤣


アンダーカバーコップス / UNDERCOVER COPS
(SFC)(199?)ゲームBGM SE 移植

SFC版は完全移植を目指しました。
SUPER R-TYPEでSFC特性は理解したのでチャレンジあるのみ!
さすがに音質は劣化しますが再現度は高いと思っています。
でもね~商品化目前で会社の方が…あれです…😇

あ、AC、SFC版どちらにも「謎のカラオケエンディング」が存在します。笑っていただけてたら幸いです~😆

トリビア:SFCで色々なボイスを鳴らす為の秘技
プレイ中に必要に応じてサウンドメモリ枠内の書き換えをこっそり行っています。優秀プログラマーさんに感謝!


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#スーパーアールタイプ
#アンダーカバーコップス

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