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【デュエプレ】ミラダンテカップND1683到達 防壁青白MAS解説


1.はじめに

 こんにちは。冷奴と申します。
 26弾環境はバイク、サソリス、ワルボの三強環境であるといわれていますが、その中で環境に抗う面白いデッキが完成したので紹介しようと思います。内容の多くの部分を主観に頼っていますがご容赦ください。全文無料です。

2.ミラダンテカップND環境について

2.1.環境予想

 ミラダンテカップが始まってすぐ、エンドレスヘブン(以下、エンドレス)が下方修正された。エンドレス下方前は、バイク、サソリス、ワルボの三強といわれていたものの、その中でもトリガーロージアや天門、サザンなどのデッキが存在していた。特にトリガーロージアは三強のうちバイクとサソリスの二つに有利をとれる数少ないデッキとして存在感を放っていた。天門やサザンは少なくとも三強のうち一つには有利をとりつつ、トリガーロージアにも有利がつくデッキという立ち位置だった。
 エンドレス下方後はトリガーロージアが消え、バイク、サソリス、ワルボの三強の構造がより深まると私は予想していた。

2.2.三強以外の選択肢を求めて

 ではエンドレス下方後の環境で何を使えばよいのか。私はエンドレス下方前の環境では天門を使いトリガーロージアを狩りまくっていたが、トリガーロージアが消えたことで天門の立ち位置は悪くなってしまった。三強のどれかを使おうとも考えたが、今から使い始めても遅いと思い、三強以外の選択肢を探してみることにした。
 そこで私が目をつけたのがMASである。MASの強みは、サソリスとワルボに対して有効なカードである点である。サソリスに対してはギョギョウやジオザマンをバウンスしつつリソースを稼ぐことができる。ワルボに対しては継続的なリソース確保によりハンデスからの復帰が容易になる。
 一方でMASを主軸にすることによる問題点も存在していた。それはバイクに弱いことである。MASが着地するにはおよそ4~6ターンかかり、これはバイクのキルターン数とほぼ同じである。そのため、バイクに対してはMASが着地してリソースを稼ぎ出す前にゲームが終わってしまうことが容易に想像できる。
 MAS主軸でありながらバイクを克服したデッキとして、25弾環境の5cMASがある。5cMASでは、バイクに対してブレインストーム(以下、ブレスト)、プロテクションサークル、DNAスパークを組み合わせて耐久することで戦っていた。しかし26弾でレッドゾーンZが登場したことにより、盾を仕込んでも突破されるようになってしまった。今回考案した青白MASは、レッドゾーンZを無視できる革命の防壁(以下、防壁)を使うことでバイク対面の勝率を改善したデッキである。

3.構築

3.1.主要コンボ

 構築解説に入る前に、このデッキのブレスト防壁コンボについて解説する。必要なカードは以下の4枚である。
①ブレスト
②防壁
③光のクリーチャー
④Sトリガー
 まず自分のターンにブレストを打ち、トップに光のクリーチャー、2番目にSトリガーという順番で置く。そして相手のターン、ダイレクトアタックを受けるときに防壁を発動する。この時トップには光のクリーチャーがあるので防壁は必ず成功し、2番目に置いたSトリガーがシールド化されるというコンボである。
 このコンボのメリットは主に二つ挙げられる。一つは、レッドゾーンZの盾焼却が効かない点である。相手がレッドゾーンZに侵略したとしても、先にレッドゾーンZの効果が処理され、その後に防壁が発動するためコンボは成立する。もう一つは、防壁は使用後山札に戻るので、ブレストとSトリガーが切れない限り毎ターン耐久出来る点である。
 一方でこのコンボにはデメリットも存在する。一つはコンボパーツが4種類必要な点である。耐久するためには上記の4種類のパーツを毎ターンそろえなければならず、難易度の高いコンボになっている。このコンボをチームで披露したところ、「4枚コンボは恥ずかしい」とある人に言われたが、全然怒っていないので気にしないで欲しい。

 また、山札の順番が変わると防壁が失敗するというデメリットもある。相手の山札を操作するカードとして、鬼丸「覇」、オリーブオイル、クローチェフォーコ、ミスキューなどがある。

3.2.採用カード

 青白MASというデッキ自体は前から存在しており、ベースは下記の記事を参考にした。

・ブレスト 4
 先述したコンボ以外にも、黒相手にハンデスされたくないカードをトップに隠せるなど、使い勝手の良い1枚である。

・防壁 4
 レッドゾーンZに焼却されない盾仕込みを行える数少ないカード。速攻相手には重宝するが、使い勝手の良いカードではないので、速攻相手以外では1~2枚は埋めてしまってよい。

・クロック 4、ホーリー 4
 素の埋まりも期待してストップ系のトリガーを8枚採用。クロックは相手にどんな盤面を形成されてもターンが返ってくる最強のトリガー。ホーリーはSトリガー且つ光のクリーチャーなのが非常に優秀である。

・ピーピングチャージャー(以下、ピーピング) 4
 青3コス唯一のチャージャー。相手の盾を確認できるのが最後の詰めで活きてくる。

・(電脳決壊の魔女)アリス 3
 5枚目以降のブレスト。こちらは4コストと重いものの、戻すカードを上に置くか下に置くか選べるので、山を掘りたいときにも重宝する。また、攻撃力が低いこのデッキにおいては貴重な打点になる。

・スペルブックチャージャー(以下、スペルブック) 3
 5枚目以降のチャージャーであると同時に、ブレストと防壁両方をサーチできる優秀なカード。

・スパイラルハリケーン(以下、スパハリ) 1
 マナ武装7で全バウンスという強力な効果を持つが、バイクには間に合わないので1枚採用にとどまっている。自分のクリーチャーを使いまわせるので最低1枚は必要なカードだと考えている。

・エメラルーダ 2
 防壁以外にも盾を仕込めるカードがあった方が安定するため採用。元々4枚採用していたが、攻撃力を高めるためにミラダンテとソルハバキに枠を譲った。12マナでミラダンテに進化速攻できる。

・オリーブオイル 1
 山札回復兼墓地メタとして採用。始めこの枠は2枠取っていたが、バイク対面で出す暇がなく腐ってしまうことが多かったため1枠減らした。

・MAS 4
 デッキの軸。バウンス効果が優秀。先述したようにサソリスとワルボに強いカードである。バイク対面ではかなり後半にならないと使わないので1,2枚は埋めて良い。

・水霊の計 4
 3ドローも選べる確定除去トリガー。踏んで強い場面が多すぎるので4枚採用。

・ミラダンテ 1
 全体フリーズしつつ革命0で召喚を封じれる、このデッキとかなり相性の良いカード。しかしバイク対面で出して調子に乗っているとボルシャックホールで負けるので注意。

・ソルハバキ 1
 序盤で埋めざるを得なかったカードを拾える便利な1枚。9マナでミラダンテに進化速攻できる点もありがたい。

・エビデゴラス/QED+ 3
 このデッキのメインエンジン。ほとんど除去されることがなく、こいつで4回殴ればゲームに勝てる。

・エビデンス/QED 2
 主にエビデンスの1ドローでエビデゴラスを龍解させるために使う。一応青の軽量呪文が多く入っているので龍解はさせやすい。

・ファンパイ/トンナンシャーペ/ダイスーシドラ 1
 山を削らないMASの出力先として使うことが多い。互いの墓地の呪文を使うことができるため、終盤においてはエビデゴラスより活躍することがある。

3.3.不採用カード

・DNAスパーク、マスタースパーク
 始めはクロックではなくスパーク系のカードを採用していたが、モルネクやプロトハートを止められて打点にもなるクロックの方が優秀だったので不採用とした。

・クローチェフォーコ
 始めはワルボの対策としてオリーブオイルではなくこちらを入れていたが、あまりG0で使える場面がなかったのでSトリガーがついているオリーブオイルに変更した。

・ロードリエス
 スパハリを多く採用していた時に、青白多色のクリーチャーとして採用していたが、あまり活躍する機会がなかったので抜けた。

・ラーブラショク
 バイク対面でエビデゴラスを着地させながらフリーズさせる動きが強いのではないかと考えたが、使える場面が限定的過ぎて採用をあきらめた。

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・バロンアルデ
 トリガー兼初動になりうるカードとして採用していたが、トリガーしたところで勝敗に影響がないことが多かったので不採用とした。

・オリオティス
 バイクとワルボに有効なカードなので採用していた時期もあった。しかし、オリオティスが必ず刺さるかというとそうでもなく、バイクにはキルホールやボルシャックホール、ワルボには学校やボンバクなどの処理札がある。そもそも序盤は、バイクには耐久のため、ワルボにはMASを確実に着地させるために手札の質と量を確保しておきたい。この観点から考えたときに、2,3ターン目に光のカードをプレイする余裕はないと判断し、不採用とした。

4.各対面への相性とプレイング

4.1.バイク(五分~微不利)

 バイクはこのデッキを使う上で最も難しい対面といっても過言ではない。大げさに言えばメインデッキのすべてのカードを駆使して戦う必要がある。
 相手が事故っていない限りMASを出す余裕はしばらくないので、序盤に引いたMASはマナに埋めてしまってよい。3,4ターン目にはこちらの盾はなくなっているので、そこからは盾から得たリソースで耐久していくことになる。
 バイク対面のゴールは2パターン存在する。一つ目は8マナでMASとブレストを同時に使うことである。QED+が完成すればその後のブレスト防壁がだいぶ決まりやすくなるので、耐久しつつQED+とトリガークリーチャーで殴り切る目処が立つ。
 二つ目はミラダンテでの逆リーサルである。ミラダンテはクロックをケアしながら3打点を生成することができるため、急なリーサルを仕掛けることができる。このプランを取る際は、どこかで二点刻んだり、ピーピングを打ったりしてリーサルの成功率を上げる動きが大事である。

前のターンにアリスとクロックで盾を2枚削り、エメラルーダミラダンテで進化速攻。
残りの盾はピーピングで確認済みなので安全に詰められる。

 今更だが、毎ターンブレスト防壁コンボをし続けることは難しい。そこで重要になるのがエメラルーダと水霊の計である。エメラルーダは相手の手札状況、盤面状況を見て、次のターンのレッドゾーンZを切って良いと判断したときに出す。水霊の計は3ドローを選択することでかなりリソースを回復できる。また、ストップ系トリガーの温存にもなるため、どこかで挟めればその後の展開が楽になる。逆に言えば、水霊の計でも耐えられる盤面を形成することを意識しながらプレイすると良い。

4.2.サソリス(有利)

 サソリスはトリガーをケアする手段が乏しく、妨害もないため三強の中では最も有利である。特に意識することもなく、順当に動いていれば大体勝てる。しかし、たまにワルドブラッキオが入っていることがあるのでできればスパハリを仕込んでおきたい。

4.3.ワルボ(五分)

 ワルボにはとにかく5ターン目のMAS着地を最優先で目指す。先攻の場合、4ターン目にチャージャーが打てれば良いので、3ターン目にブレストを打って探しに行く。後攻の場合は3ターン目にチャージャーを打ちたいので2ターン目にブレストを打つ。ハンデスケアでブレストやアリスで必要なカードをトップに逃がすプレイングも重要である。
 この対面は手札を多く持つことが難しいため、ブレスト防壁が決まりにくい。したがって防壁よりはエメラルーダを優先的に保持したほうが盾を仕込みやすい。ハンデスがある以上長期の耐久はできないため、盾を仕込みつつQED+で速やかに決着をつけることが望ましい。この時、水霊の計とクロックは全ハンデスコンボを防ぐことができるので優先的に仕込んでいきたい。
 いろいろ書いたが結局はハンデスされるので、MASを立てた後は引いたカードで頑張るしかないという結論になる。

4.4.天門系(微不利)

 天門系対面で最も重要なのは、ヘブンズヘブンを龍解させないことである。そのためマナを伸ばすことを意識しつつ、水霊の計を1枚はキープするように立ち回りたい。また、試合が長引くケースが多いので、オリーブオイルはできるだけ埋めないようにする。
 相手はそのうちエバーラストを立ててくるが問題ない。エバーラスト単体ではQED+の攻撃を止められないので、相手は横にグランデかバラディオスを出してくる。グランデは単純にホーリーを出してトンカチすれば良い。バラディオスに対してはミラダンテでトンカチするか、盾を割り切りフリーズされた後にスパハリでQED+をバウンスし、再度龍解することで突破できる。
 詰めではミラダンテを活用すると良い。終盤は相手の面が埋まっていることが多く、全体フリーズがかなり刺さる。逆にこちらも面を埋めすぎると全体フリーズが刺さってしまうので、面を開ける意識を持ちながらプレイしたい。相手の盾が多すぎるとリーサルに行けないので、ピーピングで確認しながら盾を慎重に削っていく必要がある。
 相性を微不利としたのは、ドラサイをケアできないからである。盾を削っているときにドラサイを踏んでしまうとロージアヘブンズヘブンからそのままネバーラストに龍解されてしまい一気に不利になってしまう。またミラダンテが入っている構築もあり、盾を削りすぎると一気にカウンターを食らう恐れもあるため、押し引きのタイミングが難しい。

5.戦績

 私はバトルアリーナの1次予選セカンドステージ、ファイナルステージと2次予選ラウンドでこのデッキを使用した。戦績は以下の通りである。

1次予選セカンド:バイク✖GOD〇モルネク〇サソリス×2〇

1次予選セカンド使用

1次予選ファイナル:モルネク〇ワルボ×2〇5c〇 バイク✖ 白単天門〇

1次予選ファイナル使用

2次予選:バイク✖バイク〇ギャツビー天門✖

2次予選使用

 バイクに負けすぎているように見えるが、1次予選の頃はまだ構築もプレイングも研究中だったのでむしろ2次予選で1勝できたことが大きいと思う。2次予選ではワルボに強いサソリスが増えるという期待もあったが、一度も当たれず少し残念だった。
 ランクマッチでは私は最高レート1626と悲惨な成績であった。しかし、同じチームのもずくさんがこのデッキを使い、最高レート1683まで到達してくれた。ちなみにソルハバキはもずくさんが最初に採用しており、試してみたらかなり好感触だった。

6.おわりに

 ここまで読んでくださりありがとうございました。自分自身で良い成績を残せなかったのは残念ですが、こんな意味不明なデッキをチームメンバーに使ってもらえたことが嬉しいです。これを読んでくれた方も、良ければ新弾前に使ってみてください。一緒に考察してくれたチームの皆さん、ありがとうございました。新弾後も面白いデッキを作っていきたいと思います。


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