日本語の乱れについて
突然ですが、今日はみなさんにお願いがあります。
と言いますのは。
自分が知るなかでも、ら抜き言葉やら若者言葉やら日本語の乱れについて騒がれてきましたが、今日お話しする件について騒いでるのを一度も見聞きしたことがないのです。
ひとつは自身と自体の使い分けについて。
「あの人自体現役ではない」みたいな文章を、スマートニュースなんかに載るレベルの文章書きさんでも書くんですよ。
みなさんお分かりかどうか。
自身は個人に使う言葉で、自体は人格のないものに使う言葉です。
だって、目上の方に向かって「○○様ご自体も」とは言えませんよね? 「○○○様ご自身も」ですよね?
つまり、上の例で言えば「あの人自身現役ではない」としなければいけないはずなんです。
テレビでもそんな誤用を見るし、ブログでも見るし、これがこのまままかり通っていったとしたら丁寧語尊敬語謙譲語の文化も崩れていくのではないかと心配です。
もうひとつが、「できます」の件。
「お持ち帰りできます」「PayPayご利用できます」とかですね。
これ、お客様に対して言っているはずの言葉ですよね。できますは自分のことを言う言葉。
なので「お持ち帰りいただけます」「PayPayご利用いただけます」が正しいはず。
これは検索すると2017年に書かれた記事で危惧されてたりもするのですが、もはやいろんな施設の張り紙に溢れてる。
こうなってしまうともう不可逆かもしれませんが。
つまり、最初のお願いというのが、この二つの誤用を頭に置いていただいて、機会があれば指摘していただきたいのです。
言葉なんて変わるもの。もちろんです。
しかしこれらは変わってるというより歪んでるとしか思えないんです。
丁寧語尊敬語謙譲語の枠組みは変わってないんですもん。