【R5.7.23】中京記念の事前予想

【どっちに賭けるのかって話。】

 前が残るのか差有利になるのか。内なのか外なのか。どっちに賭けるのか。今回の中京記念はここが予想の8割なんじゃないでしょうか?
 パット見た時は「これは前有利でしょう」と思いましたが一週間考えていると段々後ろもあるのでは……?という気もしてきて……
 どっちかに絞らなければ買い目も多くなり勝負する価値の無い馬券になってしまう。ということで決めましょう。

”前崩れの差決着” 

 こっちにBETします。

【土曜日の傾向】

 かなり特殊な馬場になってますね。
 向こう正面でも内が荒れているので、下級条件では向こう正面から終始外の馬場の良いところを選ぶor向こう正面は割り切って多少荒れた部分を走ってから直線は馬場のいい外へ出す。のどちらを選んでもスタミナが足らず、パワーのいる馬場に適性のある馬が内を通ったパターンに敵わず、内有利に見えるという状況になっているように見えます。
 おそらく明日も条件戦ではこの傾向が続いて、騎手の意識的にも前目に言った方がいいとなるのではないかと思いますが、やはり重賞に出てくる馬の脚力は一つレベルが違うので、この中京記念だけ差さるのではないかなと思います。
 また、血統の傾向がかなり露骨に出ています。土曜日の芝レース全5レースで馬券内に来た馬の種牡馬の内訳がドゥラメンテ6頭、オルフェーヴル2頭、ルーラーシップ、ミッキーロケット、ハービンジャー、キタサンブラック、Dubawi、Showcasingがそれぞれ1頭、驚くべきミスプロ持ち率というか、持っていなくてもパワーの求められる良馬場に適性があるところがそろったなというところ。土曜日に圧倒的な成績を残したドゥラメンテ産駒はメンバーの中に一頭ですか。なるほど。

【枠順を踏まえての展開予想】

 明日の条件戦でも土曜日のような傾向が続くのであれば、前への意識はある程度強くなりそう。
 まずは、誰が前に行くのか考えましょう。周りの出方次第で”逃げ”が選択肢に入っている馬は2.3.6.7.9.10ですかね。内~中枠に寄りました、外から行きたい馬はいなさそうです。
 展開に大きく影響がありそうなのが9ホウオウアマゾン、10ウイングレイテストの並びとなったところ。この2頭だとウイングレイテストの方が一歩目は早いです。一歩目で出負けて被せられた場合ホウオウアマゾンが一度下がった位置からの競馬となるため、どこかで巻き返す必要が出てくるので隊列は中々落ち着かなくなってしまう。被せられるまで行かずに内から抵抗する形で競りながら1コーナーを迎える場合は2頭でハナまで行く形になり最初の2.5Fくらいが早くなることが想定される。つまりはホウオウアマゾンがまかり間違って控える競馬を選択しない場合は5枠の2頭だけ見ても隊列が落ち着かなさそうで、スローは考えづらい。
 出方が読みづらいのが6セルバーグ。前で3勝してからオープン入りして前に行き切らない競馬で連続馬券外。前走は直線向いたところでタックルされて終わったので度外視したとしても”前に行った方が”という意識はありそう。内の2.3はスタートは良いがそこまで主張して無理にハナにはこだわらなさそうだが、内となったことで軽々に譲ってしまうと包まれて3列目くらいまで下げられる可能性がある。となると少なくとも1コーナーまでに手綱を緩めることはできない。なので「ハナに行きたい馬は少ないけれど、安易にポジションを譲るとその時点で終わってしまうので、1コーナーまでは5~6頭横一線。5枠の2頭が前を取って3F走ったくらいでやっと隊列が落ち着く」そんな前半になるんじゃないかと想定します。
 そこからは一瞬コーナー前で息が入るタイミングがあるかどうかというところから下り坂のコーナーでロングスパートが開始、このとおりになったら前は壊滅、完全に差決着でしょう。
 特殊な馬場に適応しつつ、後ろからハイペースに対応して差しに行ける馬を狙います。

【追切高評価】

A+:ベジャール、メイショウシンタケ、シュリ、ワールドウインズ
A:ダノンスコーピオン、ルージュスティリア、ヴァリアメンテ、アナゴサン
※詳細は「中京記念の追切評価」参照

【予想印】

◎13ベジャール(A+)
 芝では3勝クラスも勝ちあぐねていた馬がこのメンバーに入ってどうかというところはあるが、こんだけデカい馬なので向き不向きが激しい。
 流石に一瞬の切れが求められるようなスローからの瞬発力勝負は向かず、パワーが求められるロンスパの持続力戦ならばというところでこの土曜日の馬場。後にも先にも芝の重賞でここまでこの馬にフィットする馬場になることはないんじゃないかと思えるような状況です。
 今回先行争いの影響が少ない外目の枠を取れたので、枠なりに進めるだけで中団の外目につけられる可能性が高く、他の馬が荒れた馬場に苦戦する中で、ものともせずに最後の直線じわじわと伸びてくるのが見えます。
 2走前の湘南Sでは雨の東京で後方から上がり最速で伸びてくるも届かず。そのときはエンジンの掛かりが遅かったことで届かなかったが、今回の最終追切ではその加速までの鈍さが改善されているように見えた。このレース、この馬から勝負させていただきます。

〇4メイショウシンタケ(A+)
 前走でまさにという結果を出してきているのがこの馬。米子Sは中枠の馬が好スタートを決める中今村騎手騎乗のノルカソルカが内から主張、息を入れるタイミングを作らずにそのまま前壊滅のハイペースからのロンスパ差決着。それに休み明けから対応して差しきったのがメイショウシンタケ。
 大味に外から差しきったわけではなく、内から馬郡を縫って差しきっているのも好感が持てるところで、今回も前の争いに付き合わず、後方からコーナー内を通して上がっていって、最後直線進路さえ確保できれば再現に期待できる。
 久々の左回りではあるが2022.5.22のフリーウェイSの走りを見ても苦手ということはなさそうで、晴れてクッション値が高く、差し優勢の展開、しかも33秒台までの切れる足は必要ないとなれば実績面からも期待できる。

▲8サブライムアンセム
 2走前に稍重の阪神牝馬Sで2着に好走しており、パワーが求められる条件は悪くない。
 土曜日の血統傾向的にも馬格のあるロードカナロア産駒であればマッチしてきそうであり、多少後方からになったとしても流れに乗ることさえできれば能力的にはこのメンバーでも見劣りしない。
 追切内容の変化がどっちに転ぶか不安ではあるが、思ったより人気もなさそうなので、ここは期待したい。

△16ルージュスティリア(A)
 冷静に考えて反則のハンデ、だが、ここまでパワーの求められる荒れ馬場になっているとなれば話は変わってくる。
 ここ2走は水を含んだ馬場で適性が合わなかっただけで、良馬場ならば重賞級の力はある。と思っていますが下手すると34.5くらいが上がり最速になりそうな特殊な馬場状況。簡単に良馬場で巻き返し!とは信じづらい。
 また、大外枠になったのも苦しく、ある程度ポジションを取りつつ、なんとか道中前に馬を置いて、直線でもう一回外の良いところまで出す。というのはなんともロスが大きい。1人気想定ならば飛ぶことも想定した馬場を組んだほうがいいかと思う。

△1ヴァリアメンテ(B+)
 差決着になるのであればこの馬も無視はできない。
 とにかく末脚に優れており、一瞬の切れが求められる展開でも、ロンスパ戦になってもしっかり追い込んでくることができる。
 今回最内枠なので、馬場の良い外まで出した場合のロスが懸念されること、休み明けである点を考慮して△評価までとしたが、そんなことも関係ないくらい展開が差に向けば。唯一のドゥラメンテ産駒、無視できない。

穴5ワールドウインズ(B)
 外目の枠で揉まれない競馬ができて、自分のタイミングでロンスパ戦に臨めるのが理想かと思っていたが今回周りの馬が前に行きたい馬ばかりなので、内枠を引きながらも揉まれない競馬ができる可能性がある。
 ルーラーシップ×フジキセキということで土曜日の傾向ともマッチ。開催が進んでインが荒れているけれどクッション値が高い馬場はベストでしょう。内から2.3列目を回しながらスムーズに伸びる位置まで出すことができれば。
 トップスピードの求められないスタミナ戦ならこの馬にもチャンスあり。

【無印】
・ダノンスコーピオン(B)
 今回の出来なら能力的にもこのメンツなら十分足りる。ただ斤量が重い。58㎏なら対抗だったし、57.5㎏なら本命だった。斤量だけ。

・アナゴサン(B)
 追切はいいが前に行かずにこのレベルで勝負になるか?無理せず好位で控えて荒れた馬場をこなしてインを伸びたらワンチャンス。基本的には展開不利。

〇展開不利で軽視(C)
・ホウオウアマゾン・ウイングレイテスト・シュリ
・ミッキーブリランテ(距離延長でロンスパのハイペース戦は厳しい)

〇追切から軽視(C)
・カイザーミノル・セルバーグ・ディヴィーナ・アドマイヤビルゴ

【まとめ】

 週頭の展望を翻しての差決着予想です。前有利の決着なら諦めます。
 ただの差決着ならばメイショウシンタケを本命にしていたと思いますが、それに加えて土曜日の特殊な馬場。ここを逃したらもうベジャールを本命にするタイミングは中々なさそう。
 今年の中京記念はでかい馬が最後直線で飛んでくる、その一点に賭けて勝負したいと思います。

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