【R6.1.13】愛知杯の予想
【小倉2000とハンデ戦】
今年は小倉で開催される愛知杯。牝馬限定戦のハンデ戦が開幕週の小倉で行われるなんてそりゃ一筋縄ではいかないだろというにおいがプンプンしますね。
とっかかりが無くては予想が難しいので今回まず注目したいのは小倉2000のコース形態。スタートから472m直線が続くのでイメージよりも最初の直線が長い。そこから300くらいでコーナーを曲がりながら登ってそこから後半は平坦と下りしかない。
開幕週ということを考えれば基本的には先行有利。多少前が苦しいラップになっても、コース形態的に差し切るためにはかなりの末脚の持続力が求められるので、恐らく愛知杯に至るまでもあまり差が決まらない傾向になるのではないかなと思う。
露骨な前有利の傾向があった場合どうなるか……
私は、かなりポジション取りの意識が高くなって、タフな展開になりやすくなるんじゃないかな~と思う訳です。
それに拍車をかけるのがハンデ戦であるということ。ハンデ戦ということは出走している馬に斤量に差がある、前に行きたい馬の斤量が軽くなるとそれを武器に積極的な競馬がしやすくなるので、早仕掛けの展開になりやすくなる。そして、ハンデの軽い馬=実績的に劣る馬なので、斤量が軽くても中々粘り切るのは難しく終いは失速、インを上手く立ち回ろうとした馬が垂れてきた軽ハンデの馬に蓋をされてしまい詰まったりというのも起こりやすく、そこに至るまでの条件戦がイン前有利で決まっていたとしても突如ハンデ重賞だけが外差で決着するというのはよくあること。
タダでさえ前掛かりの展開になりやすいハンデ戦、後半の大半が下りと平坦で構成される小倉で開催されると思った以上にタフな展開になりやすく、差が決まるという予想です。
実際に夏の小倉で開催されるハンデ重賞である小倉記念ではそこまで前有利の傾向は無く、意外と差が決まっている。(もちろん展開次第では前がそのままということもあるが……)
なので私が今回重視したいのは”底力(タフな展開に対応できる基礎的な能力の高さ”と”差し切れる決め手”です。差狙いで行きます。
【予想印】
◎11セントカメリア
〇12ミッキーゴージャス
▲3タガノパッション
△8ローゼライト
これで行きます!
【各馬の評価】
◎セントカメリア
正直週の頭くらいからこの馬で行きたいと決めていました。
というのも、驚くべきは前走内容。前走のサンタクロースSではラリュエルとウインスノーライトが破滅的なペースで逃げて阪神2000mで1000m通過が58.6秒、2頭で大逃げする形になった。大逃げしたときの鉄則として最も恵まれるのは”離れた馬郡の先頭の馬”。
なぜそうなるかというと単純な話で、普通のレースならば馬郡が密集しているところからみんなが似たようなタイミングでスパートをかけることになるが、大逃げの展開だとスパートをかける前に「大逃げ馬との距離を詰めるためにギアをあげる」というのが必要になる。それ即ち不本意に早いタイミングからスパートをかけ始めなければならないということなので、当然スパートをかける距離がより短い馬に有利になる。(例えば、馬郡の先頭にいる馬が4F地点で前との距離を詰め始めると、後方に居る馬は4.3Fとかのタイミングからスパートをかけ始めなければならない。)
そんな大逃げの展開を中団から外をぶん回して上がり最速33.8秒で0.3差突き放して差し切ったのがセントカメリアのサンタクロースSなのである。
もちろん展開的に馬郡の前目につけていた馬の仕掛けが若干早く最後止まってしまったこと、馬郡がかなりスローペースで進んでいたので足が溜まりやすかった等要因はあるが、それにしても強い勝ち方だった。
セントカメリアは3歳のころなどは素質に気性と体がついて来ない、という印象が強く、ローズSでは3人気に支持されるも脆さを見せて9着に敗れた。そんな馬がようやく完成してきたなと思わされたのが前走。
まずパドックから気配が違っており、2走前と前走のパドックを比較すると踏み込みの力強さがまるで違っており、気性もかなり落ち着いてきた。その変わり身を証明するかのような前走の快勝。
前走でこの快勝を見せているにもかかわらず、まずまずオッズがついているのは2走前でミッキーゴージャスに負けているというのがあると思うが、2走前→前走で明確な成長を感じられている以上、このオッズは美味しいとしか思えない。十二分に逆転が期待できる。
今回重視する要素である”底力”と”決め手”が求められた前走でハイパフォーマンスを見せているというのも良く。ここは自信をもってここから行きたい。
〇ミッキーゴージャス
ここは難しく考えない。
ミッキーゴージャスは強い。近2走のパフォーマンスが高く、特に前走の修学院Sは稍重の京都というタフな舞台で1.59.3の好時計。負かした馬の2~5着が次走好走するなど非常に価値の高い勝利だった。
そしてわざわざ川田騎手が小倉まで騎乗しに来てくれるのもかなりのプラス。昨年の小倉記念でアラタに乗りに来た際、メイン含めて勝ちまくっていたのは記憶に新しい。
外枠になったが、変にインで包まれて詰まる可能性が減る分むしろプラスにもとらえられる枠並び。無理に逆らわず順当に好評価したい。底力が要求されるレースは地力の高い馬が好走するもの。
▲タガノパッション
前走がダートだったということもあり、今回人気落ちのタイミングではあるが地力は高い。
勝ち切れないものの、終いはしぶとく伸びてくるので馬券内に差し込んでくることが多く、ここ2年くらいは驚異の3着率。
小倉とも相性は悪くなく、0-0-4-2と3着率66.7%と堅実。この斤量が軽くなるタイミングで、差有利を想定するのであれば買わない手はない。内目の枠に入ったので、インをロスなく回しながら後方で足を溜め、早仕掛けの展開を外から差してきてほしい。
△ローゼライト
前に行く馬で買いたいのはこの馬。
前走がかなりエリ女というのは良い。アートハウスが早めに仕掛ける展開にまともに付き合っており、展開向かずの大敗。
ソフトな馬場で展開的にも不利な競馬をした次走が斤量減の開幕週というのは魅力的。キャリア的にも好走しているのは時計がかかる展開で持続力を活かしての粘り込み。
2走前に稍重の新潟牝馬Sを前目で粘って3着というのも価値が高く、このメンバーで持続力が問われた際に先行馬で最も強いのはこの馬かと思う。シンプルにリステッドで3着になっている実績も横の比較で悪くない。
【無印の各馬】
人気サイドで印を回していないのは2コスタボニータと4ウインピクシス。ここまでの予想で書いてきた通り、基本的には差決着を想定しているので前に行く馬には印を回しづらいというのがメインの理由。特にウインピクシスは得意のローカルで内の好枠を取れた延長ローテということでオーバーペースとなる可能性も高く、コスタボニータは内からそれについて行く形になると巻き込まれての展開不利が想定される。ここは買っても紐まで。
印が回らなかったが抑えたいのは3頭
・アレグロモデラート
調教の動きが良く、前走修学院S組。
2走前のパフォーマンス、時計も良く、ローゼライトが崩れた時に一番来そう。
・エリカヴィータ
ブリンカーをつけ始めてからは悪くない競馬が続いている。
前走の内容も良く、牡馬に交じっての中山1800。2列目の外3頭目を回す展開でも終いまでしぶとく伸びて0.3差の4着。切れ味は鋭くないがしぶとく伸びてくる持続力は持っており、今回控えれば十分差し込んでくる可能性あり。
・フラーズダルム
内目の枠になったら切ろうと思っていたが、外枠になったので。
近走は距離を伸ばして前目の競馬が続いていたが元々は切れ味鋭い末脚が使える馬。今回外枠になったことで久々に控えた場合に切れ味発揮という可能性あり。大味な競馬に期待。
【まとめ】
セントカメリアへの熱い気持ちだけでも感じていただければと思います。
想定するレース質と欲しい脚質にぴったりはまる前走のパフォーマンス。開花した素質馬が一気に重賞タイトルを奪取することに期待します。
馬券は絞ります。
〇単勝 セントカメリア
〇3連単1-2着固定
セントカメリア-ミッキーゴージャス-3.8(5.10.13)
※印2頭を厚めに
オッズやパドックを見ながら多少調整するとは思いますが基本はこれで行きたいと思います。
セントカメリアはもっと上のレベルでもやれるだけの素質を持っていると思っているので、是非ここで賞金を加算してG1戦線に来てほしいです。