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スナップに思うこと vol.1
vol.2以降があるかはわからないけれど、ナンバリングをしておけば、可能性だけは残せるんじゃないかって、貧乏根性のようなもの。
スナップ撮影は、1ショット目は心のままに切り、2ショット目以降は構図や露出を冷静に整えてから切ることが多いのだけれど、帰宅して見返してみると、結局1ショット目の良さに軍配が上がることが多い。
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理由は色々考えられる。
所謂シャッターチャンス、タイミングの旬は勿論のこと、きっとある種の粗雑さが、結果的に写真に対するライブ感を演出していたり、理性の味付けが、自分のピュアな美観を殺しているのかもしれない。
要素分解して何かがわかったような気になることはできそうだが、それは「スナップ」という(概念、スポーツ、ルール…一番しっくりくるのは)『楽しみ方』に対して、逆走している行為じゃないかと、今の自分は考えている。
それでも、その枠なりに良い写真を撮りたいと思うのが写真の人間の欲望で、技術の部分については「手なり」を強くするしか無いのだから、日頃の研鑽次第だという味も素っ気もない回答が正解に近いと思っている。
だが、スナップを良くしたいことに対する回答が「日頃の研鑽」なんて、間抜けもいいところだ。スナップは『楽しみ方』だと書いたばかりなのに。
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おそらくスナップのアガリを良くしたければ、スナップを楽しんでいる人たちが、何を思ってシャッターを切っているか、写真を眺めながらでも話を訊くことが一番有効ではなかろうか。私はまず身近なスナップの名手に、お時間を頂戴したいと思う。