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映画に観る整理収納Vol.17   「AALTO」編

建築にそれほど詳しいわけではないけれど、
AALTOの自邸はオンラインのツアーにも参加して、とても好きな建築です。
今年はアルヴァ・アアルト生誕125周年に当たる年だそうです。
フィンランドを代表する、建築家であるアルヴァ・アアルトの功績を支えたのは最初の妻であり建築家でもあるアイノ・アアルトであるという。

映画はアルヴァの作品がどのような経緯で出来上がって、その陰にアイノの影響がどのようにあったのか?というようなものを予想していたのですが、
全く違っていました。


どちらかというと二人の出会いから永久の別れを追いながら夫婦としての素顔が垣間見える珍しい内容となっています。特にお互いの気持ちをストレートに表現した手紙はそれぞれの性格や立ち位置もわかるような、ほほえましい内容もありました。

アルヴァの自由奔放な、子供がそのまま大きくなったような性格は多くの人を魅了したようですが、その分家を守り子供を育て、アルヴァの心配をしながらも多くのオリジナリティあふれる作品を作ったアイノは才能にあふれた素晴らしい女性でした。

がんによって早世してしまったのことは本当に残念ですが、その大きな存在は亡くなってなおアルヴァに影響を与え続けたようでした。

アイノのデザインした「ボルゲブリック・グラスシリーズ」はイッタラ・コレクションに収められていますが、石を水に投げるとできる波紋からインスパイアされて生まれたデザインだそうです。
アアルトのデザインの根底に常にある自然をモチーフにしたシンプルで実用的なところはアイノとの共鳴によって生まれたモノのようです。

さて、整理収納の視点から見てみるとアアルトの作品は片付いた空間を作るために理想的なデザインが多いと思います。
ボルゲブリックのグラスはスタッキングもできるため省スペースで保管できますし、シンプルで飽きのこないデザインは美しく、毎日の暮らしを彩ってくれます。

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有名なパイミオチェアはサナトリウムの患者が呼吸しやすいフォルムに木を曲げて作り出しした傑作です。
今回、映画鑑賞の後に神宮前のアルテックに行って実際に座ってみましたが、腰を下ろすと脚の部分がしなって身体全体を受け止めてくれて、背面は背中に沿って胸が自然と開くデザインになっていてます。
とても座っていて楽でした。
美しいデザインであるということだけでなく、人に寄り添った心地よさは、
当然ながら座る人に安らぎと満足感を与えるので、1つの椅子を長く愛用することになります。
つまりいくつも椅子を持たなくても満足度が高いということになります。
モノを増やさないコツの一つとして、何度も買い換えないモノは慎重に一生使うつもりで選ぶと良いという考え方があります。
アアルトのデザインはそれに見合うものが多くあると思います。
(そうは言ってもあれこれ欲しくなってしまうのですが、おいそれと買えないというのが本当のところだったりして(笑))
他にも空間を上手に使ったデザイン性の高い棚やコート掛けなど、
床置きせずにおしゃれにモノを収納できるモノがたくさんありました。




神宮前のArtek
これはミニチュア。一番右の黒い椅子がパイミオチェア。


奥の壁掛け収納、横から見ても素敵なんです。
手前の照明も壁付けってところがいいですね。

歳をとるごとに以前よりも自然の中に身を置きたくなる今日この頃。
家具も自然を感じられるものを選びがちです。(歳関係あるのかな~疲れてるのかしら?)


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