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友人の娘さんがゆるい写真部に入ったのでなんかいい感じのカメラを選ぶ話⑫
安くて素敵なオールドレンズ編(INDUSTAR 50-2 50mm F3.5 SMC Takumar 55mm F1.8)
マウントアダプターの話(とキットレンズへの悪口?)で思ったより長文になってしまったので、きっと読んでる人はぐったりしているに違いない。いやそもそもこの記事を読む人なんているのやら。
そんなわけで僕はオールドレンズを買うことにした。やはり安く買うにはジャンク品をヤフオクで探すに限る。送料がかかっちゃうけど品数の豊富さと値段の安さはやっぱり一番だと思う。外国のレンズとかはebayが使えるならもっと良いかもだけど。
さて、もう先に言ってしまうと僕はレンズを二つ買ってしまいました。
ごらんください、それがこちらです。
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うわーカッコいい!
前の記事で作例に使ってたスーパータクマーは友人にカメラ(PENTAX k100d)ごと譲ってしまったので、最初は同じのを買おうとしてたんですが、ちょっと違うヤツにしました。
スーパータクマーは安いし、写りもエモいしすごく良いんですが、調べていたらM42マウントのレンズってほんとに色々あるんですよ。M42マウントオススメレンズとかで検索してみて。すっごい出てくるから。そうなると他のも使ってみたくなるじゃない。
あ、そうそう。単焦点レンズは単に性能が良いっていうのもあるけど、ズームと違ってが画角(写る範囲)が固定されているから良い写真を撮る大事なコツ「被写体になるべく近づく」と「自分の足で動く」を学べるのはもちろん、スーパータクマーとかもだけど50mmあたりのレンズだと画角はスマホとかより全然狭いから、何を撮っているかってのがハッキリしやすいんだよね。これは余計なものが写らない、構図がハッキリとしやすいということ。だから初心者でも、何を撮っても、いい感じになりやすいんだよね。だから余計にスーパータクマー55mmとかが推されてるんだと思う。
はい、レンズが欲しい話に戻ります。
で、最初にどうしても欲しいと思ったのがソ連製のレンズ。やっぱあえて買うならちょっと変わったのが欲しい。ジュピター9とかヘリオス44とか、もう名前もカッコいいし見た目もカッコいい。
でもジュピターとかすごく高いし、ヘリオスもそこそこ高い。けどそんな中、インダスター50-2はそこそこ安かった。ヤフオクでもジュピター9が二万円弱から、ヘリオスは一万円弱、インダスターは五千円前後といった感じ。買うならインダスターという事になった。
しかもインダスターはデザインがすごくすごくカッコかわいい! パンケーキって呼ばれるくらい薄くて小さいのだ。
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ほら! めちゃくちゃよくない?
インダスターって名前、インダストリーのロシア語で「製造50号2型」みたいなイメージじゃない? ソ連っぽくてカッコいい!
このインダスターは3900円+送料750円で買いました。もちろんジャンク。実は本当は送料込み四千円弱で出てた商品を追っていたのだけど、間違ってこっちを落札してしまったんだよね…疲れていたのか? 酔っていたのか?
まあでも外観とレンズはそこそこ綺麗だったし、ピントの動きが固かったけど、構造が恐ろしく単純な為、細いマイナスドライバー一本で分解できて治せたので結果オーライ。そこもまたエンターテイメント。
しかもインダスター50-2は見た目がエモいだけではないのです。写りもエモい。
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虹のゴースト? フレア? が出るんですねー。
スーパータクマーより派手で出やすい。個体差はあるのかもだけど。
もちろん、逆光じゃなければちゃんとした(?)描写もできる。
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すごくいい!
この価格で、お散歩レンズとしてこれ以上のものがあるのだろうか。
インダスター50-2めちゃくちゃオススメ!
しかも後から知ったんだけど、クロームモデルっていう黒じゃなくて銀のも存在してて、それ絶対カッコいいよね。欲しい。
さてさて、インダスターは素晴らしいとして、もう一本のレンズも紹介しておきましょう。トップ画像にもなってるこれね
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SMC Takumar 55mm F1.8です。
オールドレンズだとまずスーパータクマー55mmが紹介されるんだけども、それは安くて写りが良いから。
でも実は、このSMCタクマーはもっと安くてもっと写りが良いのです。
タクマーっていうのはPENTAXがPENTAXになる前のアサヒペンタックスだった頃からのレンズのブランド名みたいので、タクマー→オートタクマー→スーパータクマー→スーパーマルチコーティッドタクマー→SMCタクマーと進化していったらしい。
レンズ構成はほぼ同じで、レンズ表面のコーティング技術が向上しているそうです。SMCタクマーは最終モデルで、現代でも通用する描写力を持っているとのこと。
だけどオールドレンズでは逆に「ちゃんと写らないこと」に価値があったりするわけで、面白い虹が写るとかのほうが人気があるんです。人気があれば値段も高くなる。
だから古いスーパータクマーより最終モデルのSMCタクマーのほうが安いという現象が起きてしまっているわけ。
面白い写りはしにくいけど、レンズとしての性能はSMCのほうが上です(ちなみにSMCってスーパーマルチコーティッドの略らしい、だから一つ前のモデルと内容は同じなのかも)その点で写りが良くてしかも安いと言えるわけ。
面白い写りと見た目はインダスターで手に入っているし、もう1本はレンズ性能のコスパで選ぼうと思ったんですね。
このレンズは人気のないSMCの上、レンズの一部が変形していたので、なんと551円+送料750円でした。
二万円以下で感動の写真体験を求めるなら、スーパータクマーではなく、あえてSMCタクマーを選ぶほうが良いかもしれない。
ただし、SMCタクマーは最終モデルなだけにモノによってはM42マウントではなくKマウントのが存在します。PENTAXのボディなら使えますが(むしろピント合わせを最も明るい状態でできるとか便利になるかも)M42マウントアダプターにはつかないので気をつけて。
あと、こないだ寄ったハードオフにtakumar 135mm f3.5 っていうのが転がっていました。
これがまたカッコいい。
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はい買った。
値札ついてますが税込1100円。でもこれはカメラを譲った友人が欲しいとの事だったので代わりに僕が買っておいただけ。
でも調べてみると、これはレンズの前側に二重の絞り環がついてるスーパータクマーよりもっと古いモデル。しかも通常なら黒一色なんだけど銀の部分がある色違いモデル。インダスターのとこでも書いたけどやっぱ銀もいいんだよね。なので自分でもちょっと欲しくなってしまった。
このタクマーシリーズの135mmっていうのも現存数が多く安く手に入るので、オススメです。
これを使えば、月の写真とか撮りやすいんじゃないかなー。
あと多分ボケが強くなるだろうから背景をぼかして花とかポートレートとかで被写体を際立たせるとか、あと圧縮効果なんかも試せるかもしれない。
なんにせよM42マウントアダプターがあれば、格安でこんなに楽しめちゃうって事です。
CCDセンサー搭載一眼レフにM42マウントのレンズ。これは最高の写真体験を二万円以下で実現するオススメの組み合わせです。