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【漏電】ブレーカーが落ちたら要注意!

電気工事士の資格がないとできない作業に漏電調査があります。
電気は目に見えないので、漏れ電流を測定するクランプメーターなどの機器を用います。
この記事では、これまで漏電調査をした実例などから原因や対処方法などをお伝えできればと思います。


漏電かもしれない、どんな症状が?

・建物の金属部分に触れるとビリビリする

これは分かりやすいです。危険度が高いのですぐに対処しましょう。

・漏電遮断器が落ちる

分電盤内には、電気を使いすぎた時に落ちるメインブレーカーや子ブレーカーがあります。そのメインブレーカーの右側の「漏電遮断器」が落ちている場合は漏電が起こっている可能性が考えられます。

・電気代が高くなっている

漏電が原因で、普段使用している家電のためではなく、それ以外に電気が漏れている可能性があります。漏電の危険と共に不経済ですので早めに対処しましょう。

これらの症状は、漏電の代表的なものです。
では実際にヒツジデンキが依頼を受けた調査のうちの2つをご紹介します。

実例1-漏電の原因は・・・?

某工務店の現場監督からの依頼でした。
お家の方がお住まいになりながら、リフォームをしている現場でした。
お家の方によると、「昨日まで普通だったのに、朝起きると1つの子ブレーカーが落ちたままで、上げてもすぐに落ちてしまう」とのことでした。

監督曰く、「昨日はサイディング(外壁材)を貼り換えていたから、それが原因かもしれない」と。しかし、サイディング屋さんは「いやいや貼る前から落ちていたから、原因は違うとこにある」と主張の相違。

早速、分電盤を確認します。ひとつのブレーカーだけ落ちています。手で上げてもすぐに「バチン!」と落ちてしまいます。
まず落ちてしまう回路が、どこに使われている回路かを特定します。
地道にテスターでコンセントや照明などを確認します。
そうすると、ある部屋の電気が来ていない事が分かりました。
その部屋の照明も点灯せず、コンセントも電気がきていません。

その部屋の外側は、昨日サイディングを貼っている部分でした。
(怪しい‥‥)

サイディングを貼っている面の反対側、つまり部屋の中のコンセントに注目しました。床から30センチほどの高さにあります。当然電線はコンセントから上に向って伸びているはずです。

(この電線にビスが貫通しているんじゃないか‥‥)

外に出て、サイディングのビスを確認しました。怪しいと思うビスを1本抜きました。

家に入り、ブレーカーを上げると、落ちません。

原因はサイディングビスが電線に貫通してショートしていたからでした。

問題解決です。お家の方もホッとされていました。

実例2-漏電の原因は・・・?

リフォームに伴う電気工事でお世話になった方から電話がありました。
「妹の家が漏電しているかもしれないので、見て頂きたい」との事でした。

後日、横浜市のマンションに伺いました。
築年数は経過していますが、室内はとても素敵にされておられるお宅でした。
かなり広いルーフバルコニーがあり、(ここでBBQできるじゃん!)などと余計な事を勝手にイメージしていました笑。

お話しをお聞きすると、何日かおきにブレーカーが落ちる、ということでした。不思議な現象です。

早速調査します。
分電盤の子ブレーカーの各回路をひとつひとつをチェックしていきます。
沢山の子ブレーカーの中に、ひとつだけ漏電している回路を見つけました。

この回路はリビングと書かれていました。
奥様曰く、「テレビを見ていたら突然ブレーカーが落ちるんです」と。
それが夜だったらしく、とても不安に感じたようです。無理もありません。
私だって、ビックリします。

ただ、何日かおきにというのが気になります。

奥様は「もしかしたらこの照明器具かもしれないと思っています」と。
よく見ると、もともと付いている引掛けローゼットを改造して、海外製(?)の照明器具を取付けておられました。
「よくご自分でここまでされましたね」と思わず言ってしまうほどの加工ぶりでした(電気工事士でないと踏み込んではいけない領域に入っていました‥‥)。

その照明器具を外し、古くなった引掛けローゼットを新品に交換しました。

取りあえずブレーカーは落ちないので、ちょっと様子を見る事にしました。

すると数日後、またブレーカーが落ちたと連絡がありました。
行ってみると「実は先回お伝え忘れたことがあって、雨になるとブレーカー
が落ちる感じなんです」

これは大きな手掛かりでした。
外に行くと防水コンセントが二ヵ所にありました。
そのひとつを外すと、ボックスの中に水が少し溜まっています。
(これだ!)
防水コンセントはかなり劣化しており、新しいものに交換しました。
恐らく漏電は、雨が降った時に水がここに浸水したのが原因だと確信しました。せっかくなので、新しい防水コンセントに加えて、周りをシーリングで完全防水処理しました。

さあ、次の雨の日が楽しみ?です。

後日、豪雨の日がありましたが、ブレーカーは落ちなかったそうです。
その後も、リビングの照明やテレビが消える事はなくなったそうで、良かったです。

最後に

漏電は目に見えないため、場合によっては緊急感を感じないかもしれません。でも、事が起こってからでは、大きな経済的損害や最悪の場合身体面にも影響があるかもしれません。不安や心配、気がかりだと思うことがあれば、遠慮なくヒツジデンキにご相談下さい。

おしまい。


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