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「完成させてから考える」AIが変える制作の常識

最近、「完成させてから考える」というアプローチが可能になってきたのではないかと思います。AIを利用して一気に完成までもっていくことが、だんだんと可能になってきています。

実は、この方法には思わぬ効率の良さや発見があります。それはどういうことか、私自身の体験やAIの進化にふれながらお話ししてみたいと思います。


いきなり完成させるメリット

今までは、新しいアイデアを形にするためには多大な時間と労力が必要でした。何かを作成するときには、計画や設計を行わなければならず、その上、失敗したときのコストも大きかったのです。

そのため、計画をじっくり練らないと着手が怖いという感覚がありました。

しかし、今は文章や画像の自動生成、さらには簡単なアプリまで、AIがスピーディに手助けしてくれるようになりつつあります。

その結果、まずはサッと作ってしまい、後から考えるというプロセスが現実的になってきました。

私も試しにnoteの記事をAIにお願いしたら、予想以上にユニークな視点が混ざり、「なるほど、こういう切り口もあるのか」と驚いたこともあります。

適用しやすい分野・そうでない分野

この「完成させてから考える」というやり方ができるのは、文章や資料、調査レポート、簡単なアプリ、プレゼン資料など、AIで全体像を簡単に形にできる分野です。

例としては以下となります。

  • 記事作成:プロンプトを工夫して、AIにタイトルや要点を伝えれば、全体を一気に書き上げてくれます

  • プレゼン資料:AIにアウトラインを作らせると、スライドデザインや章立てがスピーディに整います

  • 広告バナーや各種デザイン:デザインのアイデアをAIで大量に出してもらい、その中から良さそうなものを選んでアレンジするという使い方も増えています

一方で、大規模な映画や複雑なシステムなどは、今はまだ「出来上がっている状態」を素早く作るのが難しいです。また、物理的なものや、その場での微調整やリアルタイムの反応が欠かせないものには向きません。

しかし、AIの技術がもっと進歩すれば、複雑なものについてもまずは粗い完成品を一瞬で生成してから本格的にブラッシュアップする時代が来るかもしれません。

サンクコスト問題とボツのしやすさ

一度手間ひまかけて作ってしまうと、失敗がわかっていても諦めきれなくなる――いわゆるサンクコスト(埋没費用)問題はよく耳にします。

長い時間をかけて文章を書いたので、書き上がった原稿を見て「なんか違うな…」と思いながらも、そのまま公開してしまうこともあるのではないでしょうか。

でも、AIを活用すれば、完成品をあっという間に生成できるので、もし思ったほど良くなくてもすぐにボツにできるのです。完成までにかかる時間も短いため、心理的な負担も軽くなります。

もちろんAIが生成した原稿をそのまま公開はしませんが、それを「試作品」として捉え、それが本当に書きたかったことなのか考えることで、最終的にはオリジナリティのある記事を早く完成できます。

試行錯誤こそがイノベーションにつながる

完成品を簡単に作成できるようになると、自然と試行回数が増えます。

何度も試作品を作っては修正するうちに、自分でも想像しなかった方向性や創造的なアイデアに出会うこともあります。また、完成されたものを確認したからこそ、何か違和感を感じて軌道修正することもあるでしょう。

これはまさに、「イノベーションは数多くの試行錯誤の中から生まれる」ことを実感する瞬間です。何度も試行錯誤するうちに、思いもよらない新しいアイデアがわいてくる場合もあります。

最初から完璧を目指すと、未知の可能性に気づかずに終わってしまうケースが多いと感じています。

まとめ

「完成させてから考える」というのは、最初から完璧を求めずにとにかく形にしてしまう方法です。従来は、失敗したときのコストや時間が大きく、慎重にならざるを得ませんでした。

ですが、AIの登場で一度に多くの完成形を作ったり簡単に修正したりできるようになり、試作品づくりが格段に楽になりました。

今後さらにAIの技術が進歩すれば、複雑な領域でも「まず完成形を作ってみて判断する」というやり方が主流になるかもしれません。

皆さんも、もし何か新しいアイデアが浮かんだら、ひとまず試作してみて、その上であれこれ悩むスタイルを取り入れてみてはいかがでしょうか。この記事が参考になればうれしいです。


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