月例トレイルワークはトレイルを楽しむことに繋がっている
HITOYAMAでは毎月・第4日曜日に、出雲かんべの里の森林でトレイルワークを実施しています。トレイルワークでは、利用者のみなさんが気持ちよく安全に歩けるようにトレイルのメンテナンスをしています。どなたでも参加できます。
本記事は、出雲かんべの里で実施している月例トレイルワークに初めて参加する方、気になっている方に向けて、月例トレイルワークについて説明します。
はじめたきっかけ
2020年10月に初回大会を開催した100マイルのトレイルランニング大会「からすてんぐ100」で、トレイルが荒れてしまったことをきっかけに月例トレイルワークを始めました。長雨の中、なんどもなんども選手が通過したことで、土壌がソフトクリーム状になり、とても削れてしまいました。損ねてしまったものは直して返す必要があると、必然てきにはじめました。それから現在まで、次大会に向けて毎月こつこつ回数を重ねています。2023年12月現在で35回実施しています。
大事にしていること
自分たちが走ったり・歩いたりすることで、トレイルの環境が変わってしまうことを最小限にしたい。そして、トレイルワークを通して、損なわれてしまったり、変わってしまった環境を、元の状態に近づけたり、これ以上酷くならないようにしたい。
この時トレイルワークでは、走ったり歩いたりするときと同じように、自然への影響を意識して作業を計画、実施したい。
どんな人がやっているか
HITOYAMAが企画運営し、参加者を募って実施しています。参加者は市民ボランティアの皆さんです。ボランティアの中心は、からすてんぐ100でかんべの森を109周した選手の皆さんとその大会関係者です。回を重ねるごとに輪が広がり、山陰のトレイルランニング愛好家の方やかんべの森にゆかりのある方、環境保全活動に興味のある方が集まっています。また、出雲かんべの里のツリーデッキを手がけた "まつじぃ" には、作業サポートや道具の使い方の指導でご協力いただいています。
どうやっているか
トレイルに流れる水の流れ方や、歩きやすさをイメージして、そこにある材料を活用して対策を行なっていきます。この時参加者同士のディスカッションを通してイメージを共有し、作業を進めていきます。
材料は全てかんべの森にある木を使用しています。主に間伐した木材や別のところに使われていた木材の転用、石、枝を利用します。鉄の杭など自然界にないものは使用しません。
そこにあるものを損なったり、足したりせずに、「かんべの森にあるもの」でやる!をモットーにしています。
回数を重ねたトレイルワークですが、一筋縄でいかないトレイルづくりです。道具ひとつとっても使い方を覚えたり、正解のない道づくりに思考錯誤です。日々、お互いに学びながら作業をすすめています。
近自然工法と月例トレイルワーク
当初は手探りで作業していましたが、現在は近自然工法での作業を実践しています。これまでの作業も、近自然工法に近い内容でしたが、工法を学ぶことでより根拠をもったアプローチができるようになってきました。
環境省信越自然環境事務所「登山道を直す~近自然工法の考え方と技法~」
気をつけていること
参加者の方は、一般市民の方です。みなさんが山の知識や経験が豊富というわけでもありません。安全に活動を行えるように次の取り組みを行なっています。
・午前中の3時間程度を活動時間とし、活動時間を短く設定しています
・作業の間には休憩時間を設けています
・初めて使用する道具は、使い方をレクチャーしています
・専門的な道具の使用は、熟練者のみが使用するように制限しています
・必要な場合は、安全装備の貸し出しを行います
トレイルワークの先にあるもの
自分が直したトレイルを走ったり歩いたりすると、気分上々になります。ふだんのトレイルランニングやハイキングでも十分に楽しいですが、天塩にかけたトレイルには愛着たっぷりでいつも以上に楽しく感じられます。これはぜひ体験して味わってみてほしいです。
また、歩きやすいトレイルが維持されていると、トレイルに訪れる人が増えます。月例トレイルワークは、自分はもちろん、かんべの森に訪れる様々な人にとっての楽しみにつながっています。
ボランティア募集
作業は説明・サポートしますので、元気のある方ならどなたでも活躍できます。かんべの森を利用するみなさんや山遊びのひとつとして体験してみたい方、保全活動に興味のある方のご参加をお待ちしています。
参加方法
概要
告知方法
毎回、各種ソーシャルで告知します
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◾️ X(旧Twitter)
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