素材を知るともっと面白い!土に還りやすいプラスチック「セルロースアセテート樹脂」
最近当店の実店舗とネットショップで好評なのがこのパーツ。
好評すぎて、今日の時点で完売してしまっているくらい。追加で発注しているので1週間ほどで再入荷しますが、予想以上の売れ行きで少し驚いています。
とても綺麗な色合いのこちらのパーツの素材は、セルロースアセテートというプラスチックです。ちなみに、アセチルセルロース、酢酸セルロース、アセチ樹脂、アセテート樹脂、などなどと表記されることもあります。
植物繊維を原料に作られ、透明度が高く綺麗な色が表現でき、しなやかで割れにくい特徴を持ちます。
植物性の自然素材から作られているので肌に優しくアレルギーも少なく、そのためひんやりせず肌に馴染むような質感です。熱に弱く60度ほどで変形を始めるため、その特徴を生かして比較的簡単にカーブを付けたりもできるため、身近なところだとめがねのフレームによく使われているそうです。
天然に存在する成分でできているので、20世紀後半からは生分解性プラスチック(バイオマスプラスチック)としても再注目されています。土に還りやすいと言われているプラスチックのことです。
考えてみると、ヒトツブビーズ店をオープンした2017年頃からアクセサリーパーツとしてこの素材のものをよく目にするようになり、手頃で高級感もあり、色や模様も綺麗なので私も仕入れるようになりました。あれから5〜6年経ちますが、出回る種類も一気に増えた印象です。
ちょうど2017年頃は大ぶりのアクセサリーがものすごくトレンドだった頃で、大ぶりでも軽量なプラスチック系のビーズパーツの売り上げが大きかったです。そのおかげでセルロースアセテート製のビーズパーツも増えたのかと思っていたのですが、今思えばバイオマスプラスチックである事も後押ししたのかなぁと思います。
やはり環境意識の高まりは店頭でも感じますし、好評なのでメーカーも作り、結果として技術も進歩してデザイン、種類が増加してまたさらに人気になる…という循環を感じます。
バイオマスプラスチックは土に還りやすいプラスチックの総称なので他にも種類はいろいろありますが、中でもセルロースアセテートは綺麗な発色で華やかなので特にアクセサリー向きと言えますね。
プラスチックは海や自然に流出する『マイクロプラスチック』の問題でネガティブな印象を持っている方もいて、とりあえずプラスチックは全てよくない、プラスチックは使わない、というコンセプトのアクセサリーブランドさんも
見かけたりします。
私も使い捨てプラスチックは極力減らすべきと思うし、店でもエコバックを推奨したり、紙のパッケージやバイオマスプラスチックを使うようにしています。
とは言え、当店はカフェを併設していて小さいお子さん連れなども来てくれて、紙ストローは上手に使えなかったり、割れ物の食器は敬遠されてしまう場合もあり、プラスチック製のストローや食器も使っています。コロナ禍で、衛生面を優先するためテーブル設置のコーヒー用のお砂糖を個包装のお砂糖などに変更したり、どうしてもプラスチックの使用が増えてしまったりも。
なかなか難しいところではありますが、状況により優先順位を考えながらやっていくしかないなと思います。
ビーズ業界も食品業界も、どんな業界であれ、常に技術の進歩もありますし、いいものが登場すれば取り入れて、変化していきたいです。
▼このパーツが買えるところ
\ヒトツブビーズ店実店舗/
香川県仲多度郡琴平町上櫛梨1132-5
《営業日》日〜水曜 11:00〜17:00
《定休日》木〜土曜
駐車場10台
\ヒトツブビーズ店ネットショップ/