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ありがたい電話

【幸子の軸は、ここだった】

今日、1本の営業の電話がありました。

「SEO対策しませんか?」というもので、お取引としては不成立でしたが、新人営業マン君の質問が、幸子に自分の「軸」を気づかせてくれました。

営「ひとつ麦という名前の由来は何ですか?」

幸「聖書の言葉からで、自分の殻を破って、豊かな稔りを見たいと思ってつけました」

営「………それって、自分だけが幸せになるんじゃなくて、周りを幸せにしたいってことです…か?」

幸「まあ、合ってますよ」

営「(ひどくビックリした様子で) え?!!一体どうしてそんな考え方をするようになられたんですか??」

幸「え??変ですか?」

営「いえ、変ではないです。でも、自分だけが幸せになりたいという方の方が多いかと…」

(途中、省略)

幸「先ほどの質問に答えます。私に子供が出来なかったからです」

営「え?? あ…あの…どういうことでしょうか??」

幸「うちは不妊治療も試みたんですけど、結局、子供は授かれなかったんです。でも、そのお陰で、私はそれ以上の幸せを知りました。」

営「…というと?」

幸「最新医療をもってしても子供を授からない体験を通して、生きとし生ける全ての命が、どれだけ奇跡的な確率でこの世に生まれてくるか、心底、痛感したんです。

もし、1人でも子供を授かれたなら、私はその子を大切に愛おしむことで充分満足して、起業しようとは考えなかったと思います。

でも、1人も与えられなかったことで、代わりに全世界のすべての子供が、まるで自分の子供のように愛おしく感じるようになったんです。それは、すでに大人になった人も含めてです。

今、地上に生かされている人の全てが奇跡のたまものです。生まれてきてくれただけでパーフェクトです。そして、今日まで無事に生きていてくれたことが素晴らしい。

多くの場合、自分がすでに幸せの中にいるってことに気づきにくいものなんです。

今日、体のどこも痛くないとか。うちに帰ったら、鍵のかかる家で安全に眠れるとこと。夕焼けがきれいだったとか。なんでもいいんですけど、幸せなことって、本当はたくさん与えられてる。

けど見えなくなったり、分からなくなることって、多いです。

私は全ての人に、自分を大事にして欲しい、幸せを受け取って欲しいと思ってます。だから着物を着て欲しいんです。」

営「え?着物を着ることが、自分を大事にすることなんですか?」

幸「想像してください。くたびれたTシャツを着ている自分と、着物を着ている自分。どちらが大切に扱われていると感じますか?」

営「着物の方です」

幸「自分を大切にする方法を、言葉で伝えるのは難しいです。だから私は、着物という形を通して伝えようとしています。

着物には、家族の思い出や、絆を確かめる側面もあるんですよ」

営「そういえば、僕の祖父が着物を着る人で、亡くなった時、着物の話になりました。
今日はなんだか、滅多にないお話しを伺いました。ありがとうございました。」

(これにて会話終了)

彼の質問のお陰で、幸子はしばらく見失っていた自分の「軸」をはっきりと自覚することが出来ました。

うん、私はみんなに「愛してるよー!あなたは完璧だよ!大丈夫だよー!みんなで幸せになろー!」って、伝えたくて起業したんだわ。

どーりで「着物」を自分の中心に置こうとしても、「和文化」を持って来ようとしても、気持ちの中で、なんかしっくりこなかったわけだ。
(大事な要素ではあるんだけどね)

私が思う「みんなで幸せになる」方法は「1人1人が自分を大切にする」ことで、そのために「着物」を着ることをお奨めしたいんだ。


ここまで読んで「おいおい、それって、お金になるの?事業になるの?」と思われた方。

はい、この思いだけでは事業になりません。
しかし、思いに翼が生えれば飛び立つことが出来ます。

今、幸子は飛ぼうとして、羽ばたきしてます。
飛びきれず、落ちるか。
よたよたと、次の枝にたどり着くか。

私にも分かりません。
でも、飛びます。

長文お付き合い頂きありがとうございます。

今日の日を忘れまいと思って綴りました。

どうぞこれからも、こんな幸子をよろしくお願い致します。


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