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Weekly Reviews(20/02/2021)

どうも。映画と海外テレビシリーズばかり観ているただの会社員キャサリンです。今週も1週間に観た作品のレビューを思いつくままにお送りいたします。前回書いてみて、ああ、あれも書けばよかった!と投稿後に色々思ったので、先月観たやつとかもしれっといれております。ちなみに、サムネイルに選んでる作品は、今回紹介の中で個人的イチ推し作品です。

ということでさっそく今週もずらずらとご紹介~


ドキュメンタリーシリーズ『Defying Moments with OZY』(YouTubeで無料配信中)

アメリカのHuluで配信中のドキュメンタリーシリーズがYouTubeで無料公開になってたのを発見(というかYouTubeがサジェストしてくれた)。情熱大陸的な番組と言えばいいんでしょうか。1本30分前後で各分野で今注目を浴びているアーティストにスポットを当てています。まだ全部見れてないんですが、ドラマ『POSE』のドミニク・ジャクソンと、ドラマ『グッド・プレイス』のジャミーラ・ジャミルの回を観ましてもう涙が止まらなくて。トランスジェンダーとしてのこれまでの生き方を語るドミニクと、メンタルヘルスについて語るジャミーラ。華やかな二人に隠されたこれまでのストーリーは決して順風満帆ではなく、文字通り血のにじむような日々もあったよう。英語字幕付けれるので、わかる方はぜひご覧ください。


ドラマ『ルパン』(Netflix)

フランス発のNetflixドラマとして異例の大ヒットを記録。1シーズン(1パート)が短めなのでとても見やすいつくり。この後紹介する『エージェント物語』も1パート短めなのでフランスはこういう作りが主流なのかしら。本作は、アルセーヌ・ルパンの小説のオマージュをふんだんに盛り込みながら、現代風にアレンジ。差別などの社会問題も踏まえ、主人公が父親の仇をとるために様々な盗みをはたらくストーリー展開はハラハラどきどき。主演のオマール・シーさんが凄く良いんですよね。コメディもシリアスも両方いける感じ。パート2も年内配信開始だそうでとても楽しみ。

ドキュメンタリー映画『ノー・ストーン・アンターンド』(配信終了…)

Amazonプライムで配信終了間際に滑り込みで鑑賞。ドキュメンタリーの巨匠アレックス・ギブニー作品。北アイルランドにはサッカーの取材で訪れた監督が、20年前に起きた惨劇について知り、当初の予定を変更して事件の真相を追ったドキュメンタリー。1994年北アイルランドの片田舎のパブで何の罪もない6名がテロリストによって殺害された事件を追う中で、北アイルランドの内戦の状況や、警察の汚職などゴリゴリに取材していく様はさすが。2010年代もまだ遺族の戦いが続いていることも衝撃。もしまたどこかで見れる機会があればぜひ見てほしい一本。


ドキュメンタリー映画『ファインダー・キーパーズ』(Amazonプライム)

開始3分ですでに何言ってるか全く意味が分からない、アメリカ発のなんじゃこりゃ系ドキュメンタリー映画。Twitterでフォロワーさんにオススメ頂いて観たんですが、私はこういう出てくる主要人物全員がキャラ濃い、何じゃこりゃなストーリーが大好きなのでほんと感謝。飛行機事故で片足を切断した男性が、親からもらった大事な身体の一部だからとミイラ化して保存。倉庫のバーベキューセットの中に入れてたら、財産差し押さえの際に第3社にバーベキューセットごと売られてしまう。買った人は全く知らずにバーベキューセットを開けたら、人間の足が入ってて…という実際にあった出来事。足を見つけた人と、自分の足を取り戻したい人の攻防と、終盤に見せる人生の再生の物語は斜め上の展開ながらじーんとしました。凄い映画。


映画『ストゥーバー』(レンタル)

トマトメーターで批評家評価42%なのに、オーディエンス評価は79%だったので観た。こういう評価の時はだいたい自分好みなのですが案の定大好物な映画でした(笑)。高校の同級生のことがずーっと好きで、彼女がジムをオープンさせるからと出資にサインしてるくせに、自分はホームセンターのしがない従業員かつウーバードライバーな主人公。この冴えなくて、優しいクメイル・ナンジアーニがとっても良い。そして、因縁の犯罪者を追うLAPDの豪快な刑事役にデイヴ・バウティスタ。ちょうど目の手術して車運転できないときに犯罪者の目撃情報来たからウーバー頼んだら主人公のだったみたいな。巻き込まれ系アクションコメディで、結構コメディが凄い。さすが、イコ・ウワイスが出てるだけある。中身があるかと言うと、そんなにないけどエンタメ要素は十分な映画でこういうのこそ映画館で見たかったよな~と思うなどしました。


映画『オフェンダー〜コソ泥珍道中〜』(Netflix/3月8日配信終了)

アイルランドの映画賞で各賞受賞したらしい青春ロードトリップ映画。幼馴染でお互い家庭に難あり、悪ガキくそガキな二人組が、海に打ち上げられたらしいとニュースで出てたコカインをなんとか自分のものにして売りさばいて人生変えてやる!っていうストーリー。出てくる人はほんと田舎のブルーカラー層ばかりで、役者さんたちがみんないい。数十キロ先の海岸に漂着したコカインをゲットするまでの旅路で、人生のいろんな大事なことに気づく描写も「え、そこでそういうこと気づく?(笑)」みたいな面白さもあり笑える。終盤のクライマックスは斜め上の方向に行き、こんなキッチンファイト初めて観たわとびっくりするドタバタ劇あり。不器用な人達の一生懸命な映画でとても良かったです。オススメ。

『猛獣を追え!: You vs. Wildー究極のサバイバル術ー映画版』

個人的に大好きだったインタラクティブシリーズの映画版!ナショジオとかでも番組やってるワイルドな冒険家と言えばこの人、ベア・グリルスさんが今回はある3つのミッションに立ち向かう!視聴者は選択肢を選んでグリルスさんのミッションコンプリートを手助けするのはいつも通り。相変わらず「え、どの選択肢も選びたくないんだけどwww」という無謀なものもあり(笑)毎回思うので、サバンナやジャングルで全選択肢分それぞれ撮影しているグリルスさん(&スタッフさんたち)のタフさ。何がどうなったらそんなことができるのか、この人は本当に良くわからない。確か、トムヒとかも通った名門校イートンカレッジ出身の人のはずで、本当に良くわからなくて、そこがまた味わい深いのです。ちなみに私は3つのミッションのうち最初に選んだミッションを速攻失敗しました(笑)

『花束みたいな恋をした』(劇場鑑賞)

滅多に邦画を観ない私ですが、相方氏にオススメされたやつはさすがに観ておくかと昨年くらいから決めており、今年もちょこちょこ観るかも。ということで話題のこちらも観てきました。相方氏からは、ブルーバレンタイン的なサムシング、と聞いていたので、ブルーバレンタインほどの殺傷力が来ると身構えて鑑賞。思ったほど大丈夫でしたが、終盤は二人の演技と演出と、素晴らしかったですね。思わずホロホロと涙が…。私も相方とは所謂カルチャーカップルなので、一抹の不安が残る後味に苦笑い。菅田君演じる麦君については、最近私自身も仕事が多忙(かつそれは自分が選んだ道なので当然と思ってる)なので、パズルゲームしか摂取できない時があるのとてもわかる。有村さん演じる、きぬちゃんについては「あ~そりゃマスター・オブ・ゼロみてますよね」と思うキャラで、2019年に「フリーバッグ」観てhot priestにうわーーーーって言っててほしいなとリアルに想像できるくらいでした。2名のキャラクター設定が良く。普段映画館には来てなさそうなお客さんも多かった感じなので、やっぱりそういう壁を越えた人気になる映画って大事だな~と思ったり。

『すばらしき世界』(劇場鑑賞)

こちらも相方氏オススメなので観てきました。珍しく邦画として今年のベスト10に入るだろうなと思う作品に出会いました。これまで邦画って、演技してるな~~~っていう不自然さを感じることが多くあまり好きではないので観てなくて。今回もそういうのがなかったというと、それはあるんですが、なんたってストーリーと役所さんがいい。福岡弁ネイティブとしては、こんなにちゃんと「福岡のおっちゃん」を演じた(福岡出身じゃない)俳優さんを初めです。どれだけ役所さんがこの役に入れ込んだのかわかるくらい、ものすごく高いクオリティで。だからこそ余計に私の胸に刺さったのかも。人生の半分以上を刑務所で過ごしてきた主人公が、足を洗いシャバで生きていく覚悟を決めるもそれはそれで苦難の連続。本人の努力も当然ながら周りのサポートがあっても苦難につぐ苦難…。私はそれを観ながらアイメイクがボロボロに取れるほど泣いたわけですが、果たしてその涙は何なのかと、冷静でいられない映画でもありました。泣くくらいならお前も自分で動いてなんとかせいよ、と言われているような映画と言うか。ケン・ローチみというか。本作の英題は『Under The Open Sky』だそう。これは私自身劇中でとても心に残った点でもありました。ヤクザのおかみさんが(うろ覚えですが)、頑張ってシャバになじもうとしても大して良い暮らしはできないけれど、空は広いと聞きますけん的なことを言うんですよね。この空の広さって、この映画にとっては何を意味するんだろうとずっと考えています。それと、枝優花監督がインスタで本作のタイトルについて「すばらしい」の語源に着目と言っておられたのを、映画好きフォロワーさんに教えていただき。ちなみにもともとは、「狭くなる」が語源だそう。(下記

「狭くなる」「縮まる」という意味の動詞「窄る(すばる)」が、形容詞化された語と考えられる。
「すばる」は「すぼる」とも用いられ、形容詞化された「すぼらし」は「細く貧弱である」という意味で、「みすぼらしい」の語源となっている。
やがて、「すばらしい(すばらし)」は、接頭語「す」と「晴らし」の語構成と誤解され、現在使われている好ましい意味に転じた。

この劇中でこのタイトルが出た時、「すばらしき」っていう言葉の意味をどう捉えたらいいのか、と悶々と考えて数日。答えは出ませんが、空の広さのことを考えるとコミュニティの広さだったり、わずかにある選択肢の自由とかなのかもしれません。日々生きる中で「自由」と感じることは当然少ないです。それでも「かろうじて何かを選べて微力ながら前を進める」という自由さがまだ残ってるという意味で。そして、役所さんが演じた三上さんというある男性から見えた世界は、それでもそこに彼の尊厳とわずかな自由があったという点で「すばらしき」なの…かもなんて。うーんまだまだ考えられそう。


ということで、今週はここまで。また来週気が向くままにご紹介しますので良ければ~

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キャサリン
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