影別のウタゲβテスト振り返り ~渡部秀人はいかにして日本民主主義共和国人になったか~
この記事は、定期更新型ネットゲーム Advent Calendar 2022 12/21の記事です。1日遅刻しているけど気にしない。
主に影別のウタゲ開催期間がちょっと寂しいです。遅刻OK、複数投稿OKなので、お気軽にご参加ください。
こんにちは。ひとしろです。
影別のウタゲβテストに参加しました。結論から言うと、とってもとっても楽しかったです。終わってみれば2週間程度の出来事でしたが、ヤサイマシニンニクマシマシアブラマシマシカラメマシでした。ぜんぶマシだよ。すごいよ。
楽しかったこと全部盛りすると、記事がとっ散らかります。今回は渡部のキャラクター設定の変遷と、そのきっかけになった交流を中心にお話します。
また、特に断りない限り、複数レスポンスは下記ツールの逆ログで取得しています。本サイトとは異なり、上から順に読んでください。
キャラクター設定の変遷
キャラクターの後付設定の量は、私の楽しさとおおむね比例する傾向にあります。当初、ChatGPTのAssistantさんから出力された設定は、以下のとおりでした。
外見や性格に多少トンチキな日本語があったので、最低限修正はしていましたが、これをほぼそのまま放り込みました。渡部だけど「ワタナベ」もネタにしました。でもホントはワタナベ読みのほうが多いらしいよ。
では最終的なキャラクター設定を見てみましょう。
多い…………
1. モンゴロイドとコーカソイドの混血設定
最初はNo Imageで参加していました。
動かすうちにボヤッとしたイメージを掴めたので、せっかくならとお絵かきしました。
私は手癖で描くと、ややコーカソイドっぽい顔立ちにしがちです。また、瞳孔が見える眼にしたかったので、虹彩の色を薄めにしようとしました。なので、素直にコーカソイドとモンゴロイドの混血に設定しました。
モッズコートやミリタリーブーツは、ちょっとファッションに凝ってる風を出したくて入れました。
なお、バディはちかげさんです。
おとなしくて利用しやすそうで、いざとなったら殺せそうだからという理由で組んでいました。ほんとゴメン。
2. カトリック教徒設定
次に作ったのは、カトリック教徒設定でした。
シスター・セルヴィスという方が、序盤に非戦を呼びかけ、たいへん目立っていらっしゃいました。
私ははじめてのデスゲームでしたので、「よし、今回は真面目にデスゲームをしよう」と考えました。そして「よし、シスター・セルヴィスを騙さずに、シスター・セルヴィスのルビーをちょろまかそう」と考えました。
作戦はこうです。
シスター・セルヴィスと仲良くなる
ルビー0個の者は狙われないので、ルビーを全3個預かろうと提案する
ゲームが始まったら、シスター・セルヴィスのルビーを3個もらう
自分のルビーを全部割る
表面上は0キルなのに、ルビー3個分のなんらかのバフを獲得!
「シスター・セルヴィスと仲良くなる」ために、渡部をキリスト教徒、ひいては修道士・修道女の制度のあるカトリックにしました。
※シスター・セルヴィス自身は、「キリスト教とよく似た架空の宗教の修道女」です。念のため。
ちなみに、この作戦は、
バディ同士でしかルビーを渡せなかった
ルビーを割っても恒久的なバフが得られなかった
例外は武器増殖。終盤では強かったものの、当時はイマイチ
シスター・セルヴィスが「いま他に介助をせねばならない方がいます」ということでバディ申請を断った
となり、完全に失敗しました。事前に仕様がよくわかってなかったので、しかたないね。
また、最初はキリスト教徒設定自体、渡部のウソってことにしてもいいかな、と思っていました。しかし、のちのちこの設定が話を転がすのに役立ちます。
3. パラレルワールド設定
全体通信でポケモン新作の話題になりました。
ここで私は、「同じ日本に見えても、微妙にズレていたら面白いな」と思いつきました。
チャットに出しただけでも、
ニャオハは立たない
アーマードコアの新作がある
F-ZEROの新作がある
カービィのエアライドのリメイクがある
HUNTER×HUNTERが完結済み
ガラスの仮面も完結済み
という、あるあるネタ全部盛りです。
まあ、チャットの翌日に、ホントにアーマードコア新作が発表されたんですけどね…………。
そんなことある????
4. デスゲーム勝者設定
バトル・ロワイアルという有名な小説があります。
北野武が教師を演じる、映画版のほうが有名かもしれません。
Wikipediaからあらすじを引用しましょう。
日本における"デスゲームもの"の元祖、金字塔といって差し支えない作品でしょう。パラレルワールド設定と決めたとき、思い出したのはこの小説です。
Q. なぜ渡部秀人は、以前からデスゲームの博士論文を書いているのか。
A. デスゲームが国家的に行われているから。
Q. 渡部秀人はなぜ、いち学生のはずなのに、妙に慣れた立ち回りなのか。
A. デスゲームに勝利したことがあるから。
Q. 渡部秀人はなぜ影別のウタゲに参加したのか。
A. デスゲーム制度をなくしたいから。
渡部秀人の根幹設定が決まった瞬間でした。
5. 共感性が低く、反社会的行為に躊躇がなく、恐怖心が薄く、しかし平穏を望む青年
もともと渡部には、めったに恐怖、興奮しないという設定がありました。
また、他者と喜怒哀楽を共有しない、いわゆる共感性が低いということにもしていました。
もちろん、他人の殺害を冷静に試みる以上、反社会的行為に躊躇がない、ということにもしました。
で、このうえで、平穏な生活を望んでいる、という設定が加えられました。デスゲームをなくすために来ていますからね。反社会的行為に躊躇はなくても、嫌悪感はあるというわけです。
このあたりの設定が固まったぐらいで、渡部(そして私)はシスター・セルヴィスの声明をはじめて全文読みました。そして愕然としました。
シスター・セルヴィス、宣言したこと貫徹してるっぽいな……。
実際、シスター・セルヴィスは当時、
誰も殺さず
誰にも殺されず
ルビーを誰かに預けて0個
という状況でした。
それに比べて自分はどうでしょう。食パンに返り討ちにされ、ルビーをすべてなくし、影引きになるありさまです。
全然ダメじゃん…………。
ちょうどその頃くらいには、ゲームの見通しが立っていました。
ルビーが0個の生者を殺しても、ルビーは奪えない
影引きを殺しても、ルビーは奪えない
霧が晴れず、新機能が開放される見通しがない
いわゆる影引き金庫の誕生ですね。以前から薄々30人殺すのキツくない? と感じていた渡部(とPL)は、ここで結論を出します。
そしてちかげさんが、おそらく平和な"日本"出身であることから、どうしようもない自分の国を変えるより、ここまで自分を信じてくれたちかげさんを家に帰すほうが重要では、と考えるようになりました。
ここで渡部はゲームを完全に降り、ちかげさんの生還にリソースをつぎ込むことになります。
6. 日本民主主義共和国設定
しばらく、「デスゲームで30人殺して勝ったことのある、なんとなくバトロワっぽいパラレル日本出身の人間」程度のフワっとした考えでした。
が、ついにちゃんと設定を固めるときが来ます。
ジョンさんと非戦協定を交わした後、ストレートに聞かれました。
天皇制が崩壊してそうなのと、既存の有名作品と被っていなさそうなので、まずは国名を日本民主主義共和国に決めました。また、キリスト教徒の設定をひろい、世俗化された仏教と神道以外はカルト宗教として弾圧されている、という設定にしました。
このあと、WILLが崩壊したりして、あちこち奔走するハメになるのですが、それはまた別の機会がありましたら。
このころ、森の民(#HFN)の人々にもカミングアウトしました。
情報交換仲間のクロエさんにもカミングアウトしましたが、まさかのデスゲーム経験者でした。
7. 最終的な設定
無事に戦いを終えたあと、バディのちかげさんから告白されました。ギリギリまでいたいけな恋心に気づかない激ニブPL&PCでごめんね。
実はここまできて、ちかげさんには自分の出自も、ましてや序盤は都合悪くなったら殺すつもりで組んだということも、言っていませんでした。
ということで、渡部はつらつらと説明を始めます。青少年軍事演習協力法という名前はここで初めて出しました。
ちなみに、ちかげさんの返事はこうでした。
8. ジメジメ男、爆誕
この瞬間まで恋愛成就をまったく想定していなかったのですが、恋愛感情はなくても執着するタイプだろうなとは思っていました。そのノリで脊髄反射で返事をしたら、想像を超えた高湿度男になりました。
自分のことを好きと言ってくれるヒトに執着するのか、こいつ……。
かくしてちかげさんとめでたく成就。バディの世界には行けるということで、完璧な亡命をすることにしました。
なお、この高湿度は喫煙友だちのジョンさんにも向けられます。ジョンさんはバディのマッシュキスさんと、影別島から地獄へのハネムーンに行くとは承知していました。その見送りに使ったログをご覧ください。
これを書きながら、渡部ってオスカー・ワイルド読むんだな……と考えていました。小説趣味は陰険なのかもしれない。たぶんPLと同じで、谷崎潤一郎とか江戸川乱歩とかボードレールとかも読んでる。
ちかげさん、主にお世話になった森こと#HFNのみなさん、渡部はこんな男です。湿度高まったらイジってやってください。
さいごに
終わってみればあっという間でしたが、たいへん楽しい時間を過ごさせていただきました。β版ならではのゴタゴタ感も、盛り上がれたなあと思います。本戦もご縁ががありましたら、よろしくお願いします。
また、影別のウタゲの運営、ちゃうねん氏にも、この場を借りてお礼申し上げます。楽しいゲームを提供していただき、ありがとうございました。おつかれさまでした。