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2014年にネット上で流れた、ジュニアアアイドル関係のイベントについてのデマ。
ジュニアアイドルとはおおむね15歳以下程度のアイドルを指す言葉で、これら低年齢のアイドル少女たちを、男性ファンに抱っこさせるイベントが開催されているとデマがネット上で流れた。
登場人物となったのは「青SHUN学園」「ガールフレンド」といったアイドルグループの低年齢のメンバーたち。
発端はある人物がアップした、実際に少女を抱きかかえている男性の写真。
これがきっかけとなってネット記事では、
こうしたジュニアアイドルとファンの交流をめぐっては、かねてより「抱っこ会」と称し、ファンが金銭を払って小学生アイドルを抱っこするといったイベントなどが行われており、児童福祉法や労働基準法に抵触しているのではないかという指摘も相次いでいた。
と報道された。
ここで違和感を持った読者は正しい。
かねてより行われているのだったら、なぜ記事のタイトルに「触ったファン出禁」とあるのか。
その答えは、実際には「抱っこ会」という名称も、またそのような行為を許可しているイベントも存在しないからである。要するに、これは単に一人の人物がイベント中に勝手にやった問題行動に過ぎなかったのである。実際のイベント趣旨はBBQであった。
もちろんこの行為は容認などされておらず、スタッフの注意も聞こうとしなかったため、上記記事のタイトル通りその人物はイベントに出禁となった。
また『弁護士ドットコム』も記事「成人男性ファンが「小学生アイドル」を「抱っこ」 こんなイベントは法的にOKなの?」で、抱っこ会を実在のものとして扱い、弁護士の秋山亘氏にインタビューする形で、児童福祉法違反であると結論させている。
秋山弁護士が事情を知った上で弁護士ドットコムとグルで記事作成に協力したのか、非実在イベントとは知らずに聞いた話の限りでコメントしただけなのかは定かではない。
なお「抱っこ会の写真」として出回った写真の中には、この出禁となった問題人物によるもののほかに「BiS」というアイドルがハグされているものもあるが、こちらは若く見えるだけで撮影当時すでに成人している女性である。
しかしネット上では徐々に実際のジュニアアイドルのファンなどから「そんなイベントはない」と反論が広まり、イベント主催者側も「抱っこ会」の存在を否定。デマであることが明らかとなった。「青SHUN学園」の所属事務所ノーメイクのコメントによると、一連の報道において「弊社に正式な事実確認の問い合わせは一件もな」かったという。
ちなみに女性向けネットメディア『ウートピ』はこのデマに対する「逆転劇」が気に喰わなかったようで、
このまとめサイトが問題になったのは、「抱っこ会」という名前が原因ではない。にも関わらず、Twitter上では、「ちゃんと検索したら、デマだとわかるはず。自分でリテラシーをもって」「デマなのでまとめサイトのRTは消してください」と上から目線のコメントすら見つかるありさまだ。
と悔しさを滲ませている。
『ウートピ』はトップページのキャッチフレーズに「わたしを、アップデートする。」と書いてある(笑)、いかにも意識高い系女子向けのサイト。
そんなキラキラ系女性メディアの執筆者側にとって「気持ち悪いドルオタ」を制裁する正義の声……だったはずが、当のオタクたちによる事実指摘に完全敗北したという現実は相当に不快なことで、思わずアップデートを拒否してしまったようだ。
参考リンク・資料:
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