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【自衛隊ふれあいコンサート~陸上自衛隊第13音楽隊と廿日市市立野坂中学校のコラボ~】

  2024年9月14日、広島県廿日市内の「はつかいち文化ホールウッドワンさくらぴあ」で開催されたコンサート。主催は自衛隊家族会で、タイトルどおり自衛隊の楽隊と廿日市市立野坂中学校吹奏楽部のコラボレーションである。

自衛隊広島地方協力本部サイトより
https://www.mod.go.jp/pco/hiroshima/1446/

 同年10月17日、「教科書問題を考える市民ネットワーク・ひろしま」「九条の会・はつかいち」「子どもたちの未来を拓く広島2区市民連合」3団体が共同で、コンサートを後援している団体のひとつである廿日市市に抗議を申し入れた。
 抗議文内において団体側はこのコンサートを「戦争や『軍隊』への生徒の警戒心を薄め、将来のリクルートに繋げる自衛隊側の情報操作」であるとしている。主催の広島県自衛隊家族会事務局長・山崎修治氏はこれを明瞭に否定し、産経新聞の取材に「コンサートの目的は市民と自衛隊との交流、中学校吹奏楽部のレベル向上であり、リクルートの意図はない」と回答している。

 市側は「質の高い自衛隊の音楽隊と一緒に演奏することは、専門性の向上や今後の演奏に対する意欲向上につながる」と評価しており、来年度以降も後援の依頼があれば粛々と応じる考えだ。
 今回の抗議を野坂中吹奏楽部員の保護者はどう考えているのか。
 3年の長男を持つ母親(47)は「後援が付くからこそ、コンサート前にも音楽隊に指導してもらえるのだと思う。『武器を持つ自衛隊』『戦争』のイメージと結び付ける意味がよく分からない」とした上で、「子供は上達したところを見せたい、と自宅でも進んで練習に励んでいた。本物の音楽に触れ、成長させてもらった。今後も音楽隊と中学生とのふれあいが続いてほしい」と話した。

自衛隊コンサートに中学生参加の是非 市民団体「不適切」と後援自治体に猛烈抗議の波紋

 自衛隊は他にもコンサートや地域イベントの機会に市民交流を行っているが、しばしばこうした自称「平和主義」団体からの抗議を受けている。
 【夏休み特別企画!自衛隊と警察ふれあいフェスタ2018】
【夏休みパラダイスin須磨】などがその例で、今回と同様に自衛隊楽隊による演奏までもがターゲットになった例には2008年の【やいまふれあいコンサート】がある。

 産経新聞は社説で「昭和60年代ごろまでは日本各地で、革新団体などによる自衛隊へのバッシングが相次ぎ、隊員の子供が学校で日教組系の教師らから名指しで批判されるという人権侵害もあった。今回の抗議は、当時の差別、攻撃を想起させる」としてこうした抗議を批判している。

参考リンク・資料:

https://www.mod.go.jp/pco/hiroshima/1446/

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