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【めざせポケモンマスター】
任天堂の大ヒットゲーム『ポケットモンスター』初代テレビアニメ版の主題歌。歌は主演声優でもある松本梨香。
この歌には冒頭に次のようなフレーズがある。
たとえ火の中 水の中 草の中 森の中
土の中 雲の中 あのコのスカートの中
「ポケモンと呼ばれる架空の珍獣を自ら探して捕獲し、試合をさせる」というのがゲームでもアニメでも話の根幹なのだが、そのポケモン探しがいかに大変であるかをコミカルに歌った箇所である。
2022年2月、この歌が「【スカートめくり】が楽しいと思ってるというメッセージの歌」だと、「自身の子供に対する説教」の形で喧伝したデマツイート(翌日で4万いいね)が流された。
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しかし実際には、この歌は別にスカートをめくる話なんてしているわけでもなんでもない。実際のアニメ映像では、ちょうどこの部分で、作中の代表的なポケモンである「ピカチュウ」が女性の脚の間を走り抜けていくシーンとなっている。
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また、スカートめくりが「流行った」とされるのは1960~70年代であり、1997年の同曲とは20年は時代がずれている。
当然、実際のこの歌を知る人々からは「そんな文脈の話ではない」「当時にあってもそんな誤解はしていなかった」「火の中水の中も楽しいのか?」とツッコミが殺到することとなった。
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いつもの歴史修正主義
さて。これらの批判が高まるに応じて、まずいと思ったフェミニスト達はいつものことながら歴史修正主義に走り始めた。
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では真相。
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これ以上ないほどハッキリと「スカートをめくるのが楽しいと思ってる人が、それを歌にした」と書いている。「時代背景の説明に過ぎない」なんてことは全くない。これは作詞者本人への誹謗中傷である。
しかしそこはフェミニスト。無限の不誠実さを持つ彼らは「もっと前に書いてあることを指しているんだ!」と言い張り始めたのである。
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「スカートの中」というのは、ここでいう「それ」が出てくる連ツイの、なんと2ツイート前に出てくる歌詞の引用にしかない。
どうやら日本語の「それ」は代入可能な直近の事項を受けるものである、という小学生の国語レベルの日本語知識さえ、彼らには無いらしいのである!
指示語とは、「直前に述べたことがらをもう一度述べる時に、くり返しをさける」という役割をもつ言葉です。つまり、指示語が出てきたらその前後のつながりが分かるのです。
例えば、
「ぼくはイケメンだ。それはみんなが知っている事実である。」
という文章の場合「それ」が「『ぼく』がイケメンであること」を指し、「ぼく」がイケメンであることはみんなが知っているということになります。
「国語を得意にするための第一歩!「指示語」が指しているものを理解する」
探せない場合は、「『それ』の1~2行前を探してごらん」などと、指示内容の範囲を限定するなどヒントをあげましょう。探しやすくなると、探す気力がわいてきます。
「それ」とは何を指すかがわからない! 国語の指示語問題の克服法を専門家が伝授
修正されたというデマ情報
ちなみにこれに「現在でが修正を加えた!フェミニストの勝ち!!」と擁護しようとする者が散発的に現れていた。
いや〜息子がポケモン見始めた時はまって、たとえ火の中水の中あの子のスカートの中とか言ってたらどうしよと思ったりしたけど、
— おすし@5y🐘+10m🎀 (@sushi_kuitai_ne) October 7, 2022
とっくに「火の中水の中手探りで見えない今日の中」になってるし良き令和…
ポケモンのスカートのやつは、公式が新しいテーマソングで「たとえ火の中水の中 手探りで見えない今日の中」に現在進行形で書き換えてってるので話は終わりだよ。わざわざこの歌詞引用した曲を何シーズンも使い続けてるんだから意図は明白だろ。
— はなびら葵 (@hollyhockpetal) February 22, 2022
ポケモンかなり前から「あの子のスカートの中」って歌詞は無くしてて今では「手探りで見えない今日の中」になっててちゃんと時代の価値観と共に表現をアプデしてる良いコンテンツなのに未だに価値観のアプデが出来ない無自覚女性蔑視野郎に粘着されてんの可哀想過ぎ
— アリサ🐾〜低浮上〜 (@arisa_3158) February 22, 2022
しかし、この「手探りで見えない今日の中」という歌詞を含むのは、2019年11月~2022年12月の間に放映された第7シリーズのOP『1・2・3』という別の曲である。「めざせポケモンマスター」の歌詞に修正が加えられたわけでもなんでもない。
何よりこの勝利宣言は2023年、儚くも公式によって反証されることになる。
2023年1月13日から『ポケットモンスター めざせポケモンマスター』という、第1シリーズから一貫して主人公であったサトシのこれまでの活躍を振り返る特別編が放映されたのである。
そしてこのとき流れた主題歌は、当時とまったく同じものであり「あの子のスカートの中」というくだりも、カットも変更もされることはなかった。
なお、【スカートめくり】についてのデマは他にもあり、永井豪の漫画『ハレンチ学園』が連載当時に流行させたものという伝説が最も有名である。
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参考リンク・資料:
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