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【日本の大学教育を考える】

 2024年5月18日、東京大学の学園祭である「五月ごがつ祭」で開催された、成田悠輔氏による講演会。
 成田氏は経済学者であるが、増大する社会保障負担の問題について、高齢者の「集団自決みたいな」方法が必要だと持論を持っており、その上で安楽死が解禁されると予想している。

 これに対して反発が起こり、学生有志を名乗る「No成田in東大」というアカウントが活動を開始(プロフィールによれば3月から)。また「#成田悠輔を五月祭に出すな」というハッシュタグが発生し、それを掲げた立て看板が駒場キャンパス構内に立てられたり、クレームを煽る「連絡先」拡散なども行われた。

 東京大学の学園祭では、大胆な人選による講演や対談イベントを行うことがしばしばあり、古くは1969年、三島由紀夫を招いて、思想的に完全に対立関係にある全共闘との「伝説の討論会」が開かれたこともある。1992年には、のちに地下鉄サリン事件を起こした麻原彰光を招いている(ただし、途中で禁止事項である団体自体の宣伝活動が行われたために中止となっている)。
 また飯島愛氏や紗倉まな氏などを招いて話題になったこともある。

 今回も、成田氏の考えに反対なら反対で、その学識をもって論戦で応じるのが東大生、ないしは大学生というものではないのかという批判がネット上で相次いだ。
 ただし東浩紀氏は、東大は「そんな大学じゃない」とコメントしている。

 当日のツイートによると、反対派の学生とスタッフ・警備員が揉めた後、講演は45分遅れで無事開始されたとのことである。

 成田氏についてはやはり高齢者をめぐる発言に対する反感から、2024年3月にはキリン「氷結無糖」の広告に出演し、抗議によって取り下げられたこともある。

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