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【セックスワーク論】
風俗嬢やAV女優などの性にまつわる職業を、仕事としてポジティブに認めようという考え方。
ポルノや売買春を根絶するのではなく、そのような職業の人々が事実として遭遇しやすい問題(たとえば合意内容の遵守や正当な報酬の保障、性感染症の危険コントロールなど)については契約や労働環境の問題として扱い、解決していこうとする。
フェミニズム及び女性やLGBT等の18団体による、2021年の共同声明「フェミニスト原則の再確認を呼びかける」では、仕事としてのセックスワークを認めることを述べている。
すべての人が、自分自身の生活、身体、未来、そして暮らし、働く環境について、決定できる権利と力を持っています。 誰もが、特に健康や幸福に関係している場合は事前情報に基づく同意とともに、自由に決定できる権利を持っています。
それは、以下を認識することを意味します:
1.仕事としてのセックスワーク
2.(後略)
しかしこのようなセックスワークを認める考え方は、表現規制とは相性が悪く、第2波及び【第4波フェミニズム】からは敵視されている。
彼らはこう述べる。
このような議論は一見もっともらしいが、よく考えるとまったく間違っている。たとえば、会社で、男性の上司が女性の部下に対して、給与のアップや昇進を約束する代わりに自分に性的に奉仕するよう要求したとしよう。これは、現在では典型的なセクシュアル・ハラスメント(代償型)とみなされ、公になれば、この上司は処罰されるだろう。しかし、性が労働とまったく同じように扱うべきだとすれば、この上司の要求は、給与アップと引き換えに部下に自分の書類の整理を頼むのとまったく同じ性質を持つことになってしまう。
つまり、セックスワーク論が社会的に通用するようになれば、多くのセクシュアル・ハラスメントが合法化されてしまうことになる。
明晰な人ならば、このような議論は一見たりとももっともらしくないし、少しでも考えるとまったく間違っていることが分かる。
上司が部下に給与アップを引き換えに私的なことを要求するのは、それが性的なことでなかったとしてもハラスメントであるし不正なことである。たとえば上司が休日に遊びに出かけるにあたり、日常的に部下に車を出させることを強要していたとするなら、認められるだろうか。それはセクシュアルとは付かないがハラスメントであるし、その代わりに給料を上げてやったりすれば、上司は自分の私用に対する部下への報酬を会社から横領して支払ったのと同じである。
しかし、それが不正なのは、業務外の私的サービスを職員に要求したからであって、それが業務である人――つまり、運転手さんに自分でお金を払って運転を頼むなら全く問題ない。
もしそうでないなら、運転手という職業の存在そのものが認められなくなってしまう。
上司が部下に何かをやらせるのが不正であるかどうかは、それがその人の正当な仕事内容であるかどうかで決めれば良いのであって、それが性的であるかどうかは全く関係がないのである。
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