就活しなかったら宇宙ベンチャーに迷い込んだ話
この投稿は、WARPSPACE Advent Calendar 2021の13日目?の記事です。
WARPSPACEでビズデブを担当している國井です。昨年から始まった、弊社クリスマス行事のアドベントカレンダー。自分の記事テーマはAdventure×Career。
というのも、自分のアイデンティティというか、進路選択を客観的にみたら結構おもしろいなと思ったからです(と、正当化しようとしてますが、学生の皆さん就活はしましょうw)。
さて、この記事でお伝えするのは、新卒宇宙ベンチャーに至る流れ・専門外のフィールドで闘うこと・結局はチームが大事、という3点。しばしお付き合いください。
きっかけはアフリカ
タイトルの通り、スーツも持たずまったく就活しなかった結果、シード期の宇宙ベンチャーに入ることになりました。その前は、Terra Droneという、ドローンサービサーのスタートアップでインターンをしていて、そのまま入社もありかなと考えていました。
でも卒業する直前に、ウガンダにいた頃お世話になった方から常間地さん(ワープスペースの共同創業者)を紹介してもらい、まずはアルバイトから、ということでジョインが決まりました。
結果的に宇宙ビジネス(特にワープスペースがやってる通信領域)が面白いなと思い、5月に正式入社し、現在に至ります。ドローンから徐々に高度が上昇しているので、「バカと煙は高いところが好き、を地で行っています」が自己紹介の定番です。
ドローン然り、新規技術の社会実装に関心があり、その入り口はアフリカでの体験です。詳細は省きますが、一年休学して東アフリカに滞在していたとき、インターネットを使いこなしてグローバルにビジネスを手掛け、一般的な日本人よりも遥かに稼ぐ現地の人にたくさん出会いました。
「テクノロジーすげぇな」と思う反面、少し首都から離れると、日本のテレビや街頭で募金を訴える人が見せているような、イメージしやすい”アフリカ”を象徴する人々にもたくさん出会いました。
「社会や暮らしをよくするはずのテクノロジーが、かえって経済格差という別の課題を生んでいる」事実を見て、「社会に価値を還元できるような、新規技術の社会実装に携わりたい」と思うようになりました。
日本に帰国後しばらく勉強にはまりましたが、4年生の秋口からTerra Droneでインターンをはじめて、現在までの流れを辿っています。
10年後の当たり前を
自分の属性を単純化すると、【文系×新卒×ビズデブ@宇宙ベンチャー】です。ちゃんと調べてはいませんが、たぶんまだ日本にいないと思います。
一年目は何をすればいいのか訳もわからず、絵に描いたような、本当に仕事のできない社会人1年生でした(笑)
でも1年半が経ち、自分が身を置いた環境を俯瞰して見られるようになってきて、「このキャリア選択を、レアケースではなく当たり前にしたい」と考えるようになりました。日本では新卒でスタートアップに行く人も依然少ないし、宇宙業界の労働人口も非常に少ないのが事実です。
でも、日本経済を支えてきた自動車産業の衰退や労働人口の減少を考えると、遅くとも10年後くらいには「新卒×ベンチャー」「文系×宇宙産業」といった、流動的で越境的な選択を当たり前にしていく必要があるし、その一翼を担いたいと思います。
蛇足ですが、大好きで何度か読み返している記事に、「道を新しくつくる人は儲からなくて、結局は、道を舗装するヤツが儲けるんだ。」という言葉が出てきます。それも含め自分で検証してみたいなと(笑)
結局はチーム
アフリカのことわざに、「If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together. 」というものがあります。知っている方もいるかもしれません。
最近は本当にその通りだなと実感しています。今のチームには、アルバイトや業務委託を含めると10代~70代、加えて海外出身や外国籍のメンバーもいるので、かなり多様なバックグラウンドを持った人が集まっています。
特に実感したのは、10月から11月にかけていっていた海外出張のときです。
グローバルマーケットが9割を占める弊社にとって、海外での展示会に出展したり、カンファレンスに参加してプレゼンスを上げるのは必須です。でもそのためには資金が必要です。
今年の9月にシリーズAをクローズしましたが、事業戦略を考えたり、投資家との交渉をリードする役割、投資要件を満たすために踏ん張るエンジニアや現場の役割、膨大なコーポレートタスクをこなす役割など、各機能をしっかりと回す人がいて初めて実現できます。
当たり前のことかもしれませんが、海外出張を経験してより強く実感したし、責任の重さを認識しました。資金が潤沢にある大企業に(万々一)入っていたら自分は気づけていなかったと思います。
チームでアドベンチャーする
今回、弊社のCompass of Behaviorのなかから取り上げたのは、06 Respect your crewと、08 Adventureです。
研究レベルの実証事例はもちろんありますが、まだ商用レベルの実績がない事業に、僕らは挑んでいます。文字通り世界初のアドベンチャーです。
そのアドベンチャーを、単なるアドベンチャーではなく、社会に価値提供できるものにしていくには、チームが一番のキーファクターだと思います。
とか言いつつ、チームに一番迷惑をかけてるのは何を隠そうこの自分です(笑)
みなまで言いませんが、海外出張は要らない失敗だらけでした。でも「それも経験だよ」と、ちゃんと𠮟りつつ笑ってくれる上司やチームのお陰で、未知の環境でもなんとか戦えています。
拾ってもらえて本当に運がよかったし、様々な経験ができていることに本当に感謝です。
5年後10年後を見据えて、社会に価値提供できる事業をつくること、自分の後に続く人が増えるように、文系新卒×宇宙ベンチャーの道を開拓したいと思います。