DENZEL CURRY LIVE IN TOKYO

　こんなにも元気な人がこの世にいるのかということが衝撃的だった。色々な人たちのライブを見てきたけれど、パワフルさという点においては今まで見たものの中でトップレベルだったと思う。とにかく彼はずっとラップし続けてるのにめちゃくちゃ声出てるし歌も上手い、観客にマイクを向けて歌わせるような素振りもおそらく一回くらいしかしていなかったと思う。はちゃめちゃに動きまくってラップしていた。もう一度言うけれど、とにかく彼はずっとラップし続けていた。盛り上がらないわけはないと思った。実際、そこそこ真ん中の方に立ってマイペースでノリながら見るつもりで開演をスタンバイしておいたのに気づいたら一曲目から周りのみんなが飛び跳ね始めたので自分もなんとなく飛び跳ねながら見たりしていた。前方から誰かに肩を担がれながらぐったりして後ろの方へ去っていく人なんかもいたりして、「俺は一体何しにきたんだったけか？」と思わず脳裏で考えたりもしていたが、なんだかんだで自分も終始笑顔でノリノリになっていた。すごい疲れたけれど。正直そんなにデンゼル・カリーに詳しいわけでもなくて、新作が出たらとりあえず一回は必ず通して聴いてかっこいいなーとなんとなく思っていたくらいだったけれど、今回のこのライブはかなり衝撃というか、ビックリしたという形容の方が近いかもしれない。ビートの圧に全く引けをとらないラップ、というかもはやラップがビートを引っ張っているような印象を受けるレベルで力強く発されるラップを初めて目の前で聴けたような気がする。