家電ひとつで、未来を想う

昨夜、夕食の準備中に、「プチッ」という音とともに電子レンジが壊れた。

そろそろかも…と思いながら使っていたから、ついに替え時がきたかと納得しつつ、最後の食材が無事に温められてホッとした。

さて、次に迎える電子レンジはどれにしよう？

すぐに必要な家電だから、今回は実物を見て選ぶことにした。
機能はほぼ決まっている。あとは、デザイン。

シンプルで洗練されたものが好みだけれど、シンプルすぎて直感的に使いづらいものは避けたい。
そんなことを考えていると、ふと、心の奥から湧き上がる思いに気づいた。

それは ——

「今までとは違う、これまで選ばなかった色を取り入れてみたい」

これまでの私なら、ナチュラルな部屋に馴染むよう、迷わずホワイトを選んでいた。
けれど、ふと思う。

家電は少なくとも10年くらいは使うもの。
(大体の目安として)
10年後の私は、どんな暮らしをしているのだろう？

思い描いたのは、落ち着いた雰囲気の部屋で、和モダンを取り入れた暮らしを楽しんでいる自分。

そんな未来の自分をイメージしながら、キッチンに立つ10年後の姿を思い浮かべて、電子レンジを選ぶことにした。

…と思いきや、ふと考える。

「ちょっと待てよ…」

この先、食器棚の買い替えを予定していることを思い出す。
新しい食器棚に、今選ぼうとしている電子レンジは合うのだろうか？

「あっ、電子レンジに合わせて、食器棚を見つけるのもいいよね」

そんな思いを巡らせながら、最終的に選んだのは、これまでとは違う色。


—— そうして、新しい電子レンジが我が家にやってきた。

色を変えただけで、キッチンの雰囲気が少し違って見える。
ワクワクするけど、ちょっとくすぐったい気持ちになる。

なんだか、少しだけ叶えたい理想の暮らしに近づいた気がした。

10年後の私は、「これで良かった」と思うだろうか？それとも、別のものに買い替えているのだろうか？

使うたびに、少しずつこの風景が馴染んでいくんだろうなぁ… とちょっとした日常の変化を楽しみながら、叶えたい暮らしに近づいていくプロセスを味わっていきたい。

今日も読んでくださり、ありがとうございます。
それでは、また。