【全選手短評有り】GⅢ伊東記念12R決勝展望予想

〇注目ポイント・中野慎詞 VS 山崎賢人の勝者がレースの勝者なのか?

【12R・S級決勝】

〇全選手短評

1.渡邉 雄太・・・初日は生まれて初めて"怪物"深谷の前を任される大役。二次予選の動きは決して褒められたものではないが、地元勢の思いを託された準決勝を経て、決勝戦は中野の番手をまわらず意欲の単騎戦を選択。心意気良し。展開も得意の捲りを出すには丁度いい。

2.嘉永 泰斗・・・地元地区のGⅠ競輪祭では特別クラスの選手との力の差を痛感する結果。しかしそのショックを引きずらず、前場所豊橋F1完全優勝の勢いのまま、今場所は111のパーフェクトで決勝戦までたどり着いたのは立派の一言。出来は超抜、完全優勝を狙える立ち位置だが、九州4車ラインの先頭を買って出たからにはやることは一つ。

3.中野 慎詞・・・現時点で121期最強のスーパールーキーは今場所も圧巻の競走を披露。特にナショナル所属の先輩山崎賢人を力で捲りきって突き放した準決勝は圧巻の一言。まるで山崎の方が挑戦者のようにみえる競走だった。記念の決勝戦は2度目。前回地元青森記念は展開のあやに泣かされ大敗を喫したが、2度目の今回は注目こそされど番手は別地区で多少気楽な立場。仕掛けどころが合えばそのスピードは九州作戦を凌駕するものがある。

4.村田 雅一・・・四日市GⅢで優出後はF1でも精彩を欠いていたが、今場所は連日展開に恵まれ、222で決勝戦まで勝ち上がり。決勝戦も好調野原の番手と位置もあり、持ち前のタテ脚と準決でみせた器用さを発揮できれば上位着も狙える。

5.山崎 賢人・・・北津留翼と共に九州をけん引する超ド級のスプリンターも、今場所はイン粘りや蓋をしに行くなど、らしくないレースが目立つ。特に準決勝でナショナルの後輩、中野相手に自身が挑戦者のような競走をしたあげく力負けを喫したのはショックであっただろう。決勝戦の舞台で中野相手に自力勝負でやり返すのがベストなのは間違いないが、ここは嘉永に前を任せたからには後ろの先輩たちを引き連れ、中野には負けないレースをするだけだ。

6.田中 誠・・・競走得点こそ下がってはいるが今年は年間通してキレのあるタテ脚をキープ。とはいえここは九州結束で折り合っての4番手。33バンクで弐段掛けの4番手の位置では別ラインの抵抗は避けられそうになく、上位着を望むのは酷か。

7.野原 雅也・・・爆発的な加速力を持つ近畿有数の自力屋も今期はいまいち流れに乗れず、本年はわずか優勝1回に留まるも今場所は初日特選の単騎大ガマシを筆頭に見せ場たっぷりの競走を披露。これで「調子が良い感じはしない」と言っているのだから末恐ろしい。決勝戦は九州作戦対中野に注目が集まりそうで、人気の盲点になりそうだが、ダークホースと呼ぶにはその脚力は目立ちすぎる。

8.大川 龍二・・・捲り一発が魅力の広島の穴男が決勝戦でまさかの中野の番手に。これには思わず笑ってしまった。準決勝最終Hで単騎9番手と絶望的な位置から、捲り屋らしからぬインを立ち回っての滑り込み3着とツキと脚はあるが……。そもそもが番手のセンスはいまいちで近年の好成績は自力に転じてのもの。普段なら口が空いても自力で補完できるが、このメンバー相手に中野のスーパーダッシュに追走とは……。でも3着以内に入って来年の競輪祭の出場権がほしい。

9.中本 匠栄・・・1年を通して調子の変動が少ない安定感抜群の熊本No.1マーカーは準決勝で山崎のダッシュに口が空くも意地で3着に追い上げた。ここは弐段掛けの3番手と上位着も十二分に狙える位置。作戦成功のためには、スピード的に中野は無理でもその後ろの大川は飛ばしたい。

〇初手並び想定


パターン壱:2596 1 38 74
パターン弐:38 1 2596 74


〇展開予想

 注目はなんといっても中野に集まるが、嘉永ー山崎の九州弐段駆けは如何にも強力。単騎を含めても隊列が短くなるような仕掛けをするタイプはおらず、前をとっても主導権取りが絶対の嘉永がいるのでは厳しい展開になると予想する。すんなり中野が下げれば九州作戦が決まって5=9の決着が濃厚だが、中野も前回地元青森記念と同じ轍は踏みたくないだろう。ここは思い切って打鐘前のタイミングで嘉永の先行にカマシを仕掛けていくとみる。嘉永も主導権をとってぺースを緩めることは考えられず、壮絶なもがき合いに発展。その間隙を狙って仕留めるのは地元の渡邉と好調野原だ。3着には競輪祭の出場権をめがけて各ラインの番手陣が殺到すると見た。

〇狙い目の車券

1=7


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