01 数学はWe 数学教育はI

久留米市某所で勉強会をした帰り、ご指導いただいた数学の先生と筑後川で桜を見ながら昼ごはんを食べてるときに頂いた言葉です。私はこの言葉に腑に落ち、数学の授業へ前向きにチャレンジする気力が湧くようになりました。

私なりの解釈ですが、数学は先人が物事を定義し、それを出発点として多くの人々の手で論理を作り出し、定理や公式が作られる。それを皆が共有して問題の解決に役立てたり、また新たな物事を作り出す、そういうものだと思っています。だから数学を語るときは「We」の要素が強いのだと思います。

一方、数学教育は、教えるべき数学的内容が1つであっても、それを児童や生徒にアプローチする手法は何通りもある。しかもその分岐が「公式活用力を重視するのか、公式を導き出すプロセスを重視するのか、その公式があるということの予想をする活動を重視するのか」といった重視するポイントについてだったり、「どこまでを『教え』て、どこからを生徒の活動に『委ねる』のか」など授業の展開の仕方についてだったり、さらに細部に目を配ればまだ複数の選択肢があります。そういった中で、「自分だったら、〇〇という力を身に着けさせたい、〇〇の部分で生徒に気づかせたい。」と、意図を持って、授業で生徒に接することになると思います。教える側の観点や尺度が変われば、そのあたりも変わる。だから数学教育を語るときは「I」の要素が強いのだと思います。

私はこれまで、塾や予備校、教育現場では進学校や総合学科校や実業校で、また、受験数学、就職や公務員を目指す人のための数学およびそれに近いもの、商業や工業など実業的なことの近くに存在する数学など、様々な数学に触れてきました。

このnoteでこれまでやってきたこととそこからの気づき、また、今まさに実践しようと考えていることなど、高校生向けの数学教育についていろいろ呟いてみようと思います。

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