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かすみ草
2020年4月20日 23:03
残業から解放されて疲れた体を引きずりながらいつもの電車に乗り込む。帰宅ラッシュを過ぎた車内ではまばらに座席が空いていた。中途半端に空いていた座席に体を沈ませる。隣の女は鬱陶しそうに体を少し避け訝しげにこちらを一瞥するとすぐに目を閉じた。自宅までの最寄駅まではここから20分くらい。束の間の休息。家に帰ればやりかけの家事が待っている。これをやるためのエネルギーを温存するために私も目を閉じた。かれ