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koui

他人の好意にはすぐに飛びつきたくなって、例えば誰かに「奢ってあげるよ」なんて言われたら年下でもワン!とついて行きプライドも信念もお金もない。

好意自体はありがいたいし、いつか倍にして返せればいいし、最低限いくらかは好かれている証拠でもあって受け取ることはダメなことじゃない。でも。

いつまでたっても自分で立てないな、なんて考える。一人で生きていける人なんて存在しないが、自分で行えることを頼り続け自立が遠のく感覚が気持ち悪くて、日頃一人になりたい自分が明らかに矛盾している肌触り。

自ら支援を要求しているわけではないし、交友も大分減って家族以外に関わるのは仕事だけ。それでもたまにの他人の好意には嬉しくなって、なんだか報われたような気がして懐に飛び込んでしまう。まだまだ底に落ちきれていない。

落ち切ってしまって一人でどうにかするしかない環境にどこかで憧れている。そうでもしないと自分の逃げ癖が直らなくていつか自信のまま歩きたい。面倒なことには落ち込みはすれども立ち直りまた強くなる感覚が確実に背中に残って気持ちがいいんだ。

好意を断り自分で行えばまた強くなっている。ムキムキと強くなればわかりやすい筋肉ではなくて肥大しているのはおそらく脳の前の方。気持ちは前を向きやすくなり自分を統制しようとする。他人には興味がなくなり何も望まなくなる。

「人に頼ればいい」は俺にとっては呪いで、だけれど一人で生きていける解呪は存在しなくて逃れる術はないし、俺も誰かを助ける必要はあるだろうし。それでも呪いは呪いとして受け取っていれば他人の介在する余地を生活から少なくできて比較的自由で居れそうだし。最近不安を誰かに相談することが減ったのは「無理をしている」でなく、自分で立てるようになったと俺は褒めたい。ところで落ち込み後の焼肉って美味いんだよな。

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hitoridebun
精進します。