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jimi

我ながら地味だと思う。着る服は無地の黒と紺。コンタクトは痛くて年中メガネ。大勢は嫌いで人気のないところで単独行動。ずっと影に隠れているし隠れていたい。

趣味も文章とゲーム。もはや誰も入り込む余地もない。あとは仕事を個人で回せたらもう最高でそうなればコミュニケーションはメールだけのやりとりで簡潔し、不便になろうとスマホは捨てようと考えている。

性根がそもそも孤独が好きで他人を世界から排除したい。そんなこと無理な話だが人間関係は濃淡は変えられる。人生は「薄く」を目指し通った道には足跡も記憶も残らない。

「誠に申し訳ありませんが消すことにしました」なんて連絡は芸能人みたいで一般人には烏滸がましくLINEはアプリごと突然消してしまった。ありがたく心配してくれる人もいて「大丈夫?」と。でも俺の頭もう意味のない連絡を取り続けなくていい開放感で溢れて説明は面倒だった。

メールで十分だ。ネット上で暇な時に短文だけを交換するくらいで十分だ。家族と顧客。それだけを大切にずっと単独行動をしていたい。一人で好きなことに向き合う地道さが好きで、他人の余計な授業よりもその時だけは自分が成長できているような気がして。面倒なんだよ、好きでもない誰かに助言を求めたり、好きでもない誰かに宣伝をしたり、好きでもない誰かに認めてもらうのは

サービスの対象は人であって「他人」だということは分かっている。でも細々と好きな人だけを相手に生活できないだろうか。少しの周りだけを少し幸せにして一人で値段少しのコーヒーを飲むことはできないだろうか。

できるな俺なら。コミュニケーションが面倒なくらいに一人を愛している俺ならできそうだな。寂しいという感情はとうに忘れてしまって言うなれば防衛本能がなくなった俺の先に期待は持ちにくいけれど、あいつは人の群れに飛び込んで華やかさを選んだけれど、関係ないよなそれぞれにおいては。金、名誉、人脈全てを本当は求めたくない。

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hitoridebun
精進します。