日本語補習校の呪い
小五の長女が日本語学校を辞めました。退屈そうなのにはここ二年ほど、特にコロナでオンライン授業になってから気がついていたのですが、本人が言い出すまで待とうと思っていました。先日、「本当に死ぬほどつまらないから、辞めていい?」と聞かれたので、「勿論いいよ。お疲れ様!」と言い、さっさと退学届けを出しました。
以前も書きましたが、長女は語学能力が高く適性があり、5歳から小学校で学んでいるスペイン語も達者です。毎年夏休み一時帰国中に通う、国立中学受験用の塾でも一番上のクラスで、国際作文コンクールでも何度も賞を頂いています。そんな日本語が大好き、日本語の本が大好き、日本が大好きな長女に日本語を嫌いになって欲しくないので、辞めてくれて私もすっきりさっぱりしました。
退学届けを出した時、学校側に何度も言われた、「せめて小学校までは出させてください。」、「小学校を卒業させるだけで、全然違ってきます。」というお言葉。子供を補習校に通わせる周りのお母さん方も、オウムの様にいつも繰り返し言っていました。私は全く共感しなかったけど。泣いて嫌がる子供を車から引きずり降ろして連れていったり、よく見かけたものです。多くの子供達は、小学校中学年の時点で漢字の熟語が読めないので、教科書には全部親がフリガナをふったり。それで、子供は授業を楽しめるのか、親の希望の押し付けなんじゃないかと、私は長年疑問でした。
補習校の子供達は、早くて小二くらいで、休み時間には待ってましたとばかりに英語を喋りだします。学校外でプレイデートをセットアップした事はあっても、子供達は面白いほど日本語を喋りたがらない。だから、別にアメリカ人の友達とプレイデートするのと変わらないので、そういうのもしなくなったな。別に、日本人の子供達が集まっても、共通の「日本文化に基づいた話題」をする訳でもないのです。だって彼ら、親は日本人でも、アメリカに住む普通の子供達なんだもの。多くの場合、小学校高学年になると、あきらかに嫌々通う子供達が多数になるため、学級崩壊なりかけのクラスも増えてくる。そうなると、本当に行く意味なんてない。家で効率よく楽しく勉強した方が本人の為になるのならば、そうした方がいいのに決まっている。
担任の先生は、「一度始めた事は最後までやり遂げる事を教えた方が」と言っていたけど、本当にそうなのかな。何も学ぶことがなくても?退屈で死にそうでも?横でオンライン授業を聞いている私も、退屈過ぎて泣きたくなったのに。それを子供に押し付けるのは、私はできない。長女はチェロを一日数時間練習し、それを365日、4年間続けている。日本語の勉強も360日、算数も360日。日本語学校も、ほぼ休む事なく7年間出席し、テストも成績も文句なかった。こんなに頑張った子が自分で決めた事に、何でそんな無責任な事を言えるんだろう。
「補習校をやめたら、もうバイリンガルにはなれない。」
「一度始めた事は、何があってもやめてはならない。」
そういう意味のない呪いをかける事で、自分の頭で考える事を辞めるの、もう辞めませんか?
補習校辞めたって、家で勉強すれば勿論バイリンガルになれます。一度始めても、あまりに退屈だったり意味のない事だったり効率が悪かったら、勿論やめていいし、やめた方がいいんです。自分にあった学び方に切り替えればいいだけの話なんだから。
ネガティブだけでなく、補習校のポジティブはこの漢字ドリル。量が丁度いいので、携帯でスキャンして、同じ物を沢山コピーして毎日必ず一枚やります。どの市販の漢字ドリルより、よくできています。
この三つがお気に入りの読解ドリルです。補習校の物より話が面白いのと難易度が高いので、いいチャレンジになります。漢字も読解も算数も、量は多くなくても、毎日必ず行う事。それで、確実に力がつきます。
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